社会価値創造レポート
Industry Eco-System

解決の鍵を握るバリューチェーン変革
食料ロス・廃棄削減は国際的なミッションへ

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年13億トンもの食料ロス・廃棄を防ぐ世界での呼びかけ

世界中で生じている年間13億トンもの食料ロス・廃棄の経済的損失は、約76兆円に及ぶとFAOは試算しています。食料ロス・廃棄は日本でも看過できない問題となっており、農林水産省は国内消費量全体の2割にあたる年間約1700万トンの食料が廃棄され、このうち本来食べられるのに捨てられている食品ロスは年間約500~800万トンと推計しています。これは世界全体の食料援助量(約400万トン)の約2倍、日本の米生産量(約850万トン)に匹敵する量です。

このような状況を改善するために、食料ロス・廃棄に対する世界的な取り組みがすでに進められています。2011年からFAOをはじめとする国際機関や民間企業は、連携して食品廃棄物削減に取り組む「SAVE FOOD」キャンペーンを実施し、2013年にはアジア太平洋地域でも展開しています。また、欧州では欧州議会において2014年を「ヨーロッパ反食品廃棄物年」と位置付け、2020年までに食品廃棄物を半減させるための資源効率化促進対策を加盟国に義務付けるなど、欧州全体での取り組みが始まっています。

アメリカにおいても、食料ロス・廃棄は重要な問題だと捉えられています。同国の環境保護庁と農務省は、食品廃棄物の50%削減を国家目標として掲げています。これを達成するために、州や公益財団、民間団体などさまざまな組織と連携して取り組みを進める姿勢を示しています。

スイスのダボスで開催された2016年の世界経済フォーラムにおいても、食料ロス・廃棄の問題が取り上げられています。国連環境計画(UNEP:United Nations Environment Programme)、NGO、諸機関の代表者、主要企業のキーマンや閣僚など30名が世界の食料ロス・廃棄の削減を目指す取り組みとして「チャンピオンズ12.3」を開始しています。これは、SDGsが掲げる食料ロス・廃棄の削減に向けた目標を達成するために、自ら行動を起こし、また他社へもその重要性を伝えるとともに行動を促していくという内容です。

このように国際的な取り組みが進んでいること、また食料ロス・廃棄を重大な問題と捉える企業の数も増えています。前述したように地球環境への悪影響もあり、今後多くの人々にとっての重大な関心事となる可能性は高いでしょう。食料購入や外食といった場面において、食料ロス・廃棄への取り組みが消費者の意志決定に影響する、そういった将来も十分に考えられるのではないでしょうか。

食料ロス・廃棄削減に向けた世界の取り組み

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