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新興国の渋滞解消に不可欠な新たな取り組み

社会課題と、それに向けた世の中の動き、NECの取り組みや提案をまとめた「社会価値創造レポート」は、もうご存じでしょうか?
今回はその中の「Lifeline Infrastructure」編から「NECの取り組み」をピックアップしてご紹介します。
今回のテーマは「投資コストを最小化。次世代公共交通インフラを支えるICT」です。


渋滞対策の現実解「BRT」の取り組み

前回ご紹介した都市における交通渋滞を緩和するための方策の1つ、「公共交通への転換」には、法規制による乗り入れ制限やパーク&ライドの推進、自転車や徒歩環境の整備、BRT、LRT、MRTなどの公共交通の利用促進等が挙げられます。

中でもバス交通は、投資コストの少なさと導入期間の短さから、都市交通問題緩和の最も現実的な手段と思われます。そしてバス交通の中でもBRTと呼ばれるバスを利用した大量公共旅客幹線輸送を実現するシステムは、費用対効果の高さと工期の短さから特に注目を集めています。

BRTは、他の一般車線とは区分された専用車線をバス車両が走行し、専用の乗降ステーションを持ちます。また、スムーズな乗降ができるようにバスに乗り込みやすい高さでプラットフォームが作られているといった特徴があります。多くの場合、大量輸送が可能な二両連結の大型バスを使用しており、乗車前に乗降ステーションで運賃を徴収する仕組みです。

鉄道による都市交通と比べてBRTは、距離あたりの建設単価が数分の1にまで下がります。新興国では、地元の住民が受け入れ可能な料金水準が求められますが、バスであれば投資コストの低さから利用しやすい交通手段を実現できます。

2015年時点でBRTは、世界の203都市で合計363のバス専用レーン/総延長5322キロメートルにまで普及しており、約3300万人が利用しています。1970年代にブラジルで発祥したことから、特に中南米で導入事例が多く、11カ国の59都市で導入されており、総延長距離は1637キロメートルに及びます。

2004年にはアジアで初のBRTとなるトランスジャカルタがインドネシアに開設されました。当初13キロメートルだった路線は現在207キロメートルまで伸長しており、毎日32万人が利用しています。
さらに、中国、タイ、韓国、マレーシア、フィリピンといった国々で、BRTの導入や導入計画が進んでいます。

コロンビア・ボゴタのトランスミレニオ( TransMilenio)。
BRT発祥の地であるブラジル・クリティーバを例に2000年に開業した。
  • LRT:Light Rapid Transit
    MRT:Mass Rapid Transit いずれもシンガポールなどでの鉄道による新たな公共交通。

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