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新興国の渋滞解消に不可欠な新たな取り組み

交通渋滞対策に求められる「交通需要マネジメント」とは

現在、新興国では爆発的に自動車が増えており、深刻な交通渋滞が拡大しています。そうしたなか、交通渋滞の対策として強く求められているのが、実効性のある「交通需要マネジメント」です。

交通需要マネジメントには、大きく4つの手法が存在しています。1つ目は、混雑時の需要を抑制する「混雑課金」であり、2つ目は自動車からのモーダルシフトを促す「公共交通への転換」、3つ目が移動の発生源を調整する「テレワーク」、そして4つ目は、道路を効率的に利用する「パーソナルモビリティ」です。

このうち混雑課金は、混雑レベルの緩和を主な目的とするもので、特にピーク時間帯における都市地域の混雑緩和に有効です。その効果としては渋滞解消だけでなく、収入の創出や大気汚染と騒音の改善、公共交通利用の促進が挙げられます。既にイギリスのロンドンやスウェーデンのストックホルムなどで混雑課金が導入されており、交通量や交通事故、排出ガスの削減などさまざまな成果を上げています。

公共交通への転換では、自家用車の代替手段として快適な公共交通の整備が必要です。地下鉄などの軌道系交通は高価かつ導入期間が長いことから、主にBRT(Bus Rapid Transit)と呼ばれる専用レーンバスが用いられます。例えば2011年から2014年にかけて国際協力機構(JICA)がベトナムのハノイで実施した公共交通改善プロジェクトでは、バス利用促進の試験的な導入活動が行われています。

また、自宅近くのオフィスに通勤することで、移動を減少させるのがテレワークです。国土交通省による社会実験では、テレワーク利用者の約半数が通勤時間を削減できたと報告しています。

そしてパーソナルモビリティでは、1~2人乗りの小型車が活用され、道路を有効利用します。国内では1人乗り超小型自動車が宅配サービスに採用されるなど、実用化が進んでいます。

新興国の交通渋滞対策には、ここで挙げたような新興国に適した小規模な投資で即効性の高いイノベーションが求められています。

交通需要マネジメント(Transport Demand Management)

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次回(3/13公開予定)は、同じくLifeline Infrastructure編から「NECの取り組み」をお届けします。

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