ケーススタディ

着るだけで生体情報を計測できる”スマート衣料”

グンゼ様

着るだけで生体情報が計測できるウェアラブルシステムの開発に、NECが協力。
グンゼが構想する新しい健康サービス事業に、IoT活用で貢献

「ふだんの仕事や生活のなかで、手軽に無理なく健康を維持できないだろうか――」。アパレルメーカーのグンゼは、高機能と快適性を兼ね備えた繊維の製造ノウハウと最新のICTを用いて、人々のQOL(生活の質)に貢献する新たなサービスを構想。着るだけで姿勢、消費カロリー、心拍などの生体情報を計測でき、肌着として日常的に着用できる衣料型ウェアラブルシステムを開発しました。
NECは、サービスの構想段階から共に討議を重ね、グンゼのシステム開発に協力。IoTの技術・ノウハウを提供することによって、スポーツクラブでの新たなサービスや従業員の健康管理など、これまでにない新しい価値の創造に取り組んでいきます。


快適性を維持しながら生体情報を計測できる
衣料型ウェアラブルを、どう実現するか

社会変化のスピードが加速し、ビジネスの環境が激動するなかで、現代の人々は自らの健康維持のための時間を確保することすら難しくなっています。
グンゼはこうした社会的な課題を見据え、人々のQOL向上に貢献できるヘルスケア関連分野の新しいサービスを構想。体にまつわる様々なデータをどう取得・活用できるかを議論するなかで着目したのは、人の「姿勢」データでした。
グンゼは、猫背の度合い(猫背率)や身体のゆがみなど、姿勢の情報を可視化できるウェアラブルシステムの開発に着手。また、姿勢の情報だけでなく、消費カロリーや心拍といった生体情報も合わせて取得・活用することで、従業員の体調管理などを効率的に実施できるサービスを目指しました。生体情報を計測するための衣料(=センシングウェア)には、ふだんの生活やトレーニングの際も違和感なく着用できる快適性が求められ、これを具現化できる技術の開発が、グンゼのねらいでした。

グンゼの導電性繊維+NECの薄型デバイスで、快適性を確保

グンゼでは、生体情報を取得するニット電極やヒトの動きをとらえるニット線材等、「導電性ニット」を開発しました。この技術特性を活用することで、人の体の動きを把握することが可能になります。例えば、人が猫背気味になる時は、肩甲骨が横に開き、繊維が伸びます。この動きをセンサーで測定して、人の「猫背率」を可視化できるようにしたのです。センサーや配線部分も繊維と同様に伸縮するため、人の姿勢を計測する「端末」でありながら身体にフィットし、日常で使う肌着として快適に着用できるものとなりました。

衣料型ウェアラブルシステム。
薄型で柔軟性のある小型無線通信装置を、
胸部に取り付けて使用します。

NECは、生活者ニーズを把握しサービスのアイデアを出し合う段階から共に討議を重ね、IoTの面から、グンゼが進めるウェアラブルシステムの開発に協力しています。センシングウェアには、歩数や消費カロリー等を計測するセンサーとBLE(*)規格の通信機能を備えた、NECの小型無線通信装置を実装。薄型で柔軟性があり、安全かつ快適な着用感が得られます。この装置で取得した生体情報はスマートフォンに自動転送され、専用のアプリケーションによって姿勢の状態や活動量などをビジュアルでわかりやすく確認できます。また、これらの生体情報はNECが運用するクラウド基盤にも蓄積されます。本システムを利用する事業者は、膨大なユーザーのデータを基に、例えば、姿勢改善や腰痛・肩こり予防に役立つアドバイスの提供、ユーザー間の比較や傾向分析など、QOLの向上に寄与する付加価値の高いサービスが提供できるようになります。

(*)Bluetooth Low Energy

衣料型ウェアラブルシステムの運用イメージ

QOLの向上を目指し、NECならではのソリューションを提供

グンゼでは現在、全国に20店舗のスポーツクラブを運営しており、インストラクターや利用者の協力を得ながら、本システムの実証実験を開始しています。今後はこのシステムを応用し、高齢者の見守りや、様々な現場で働く従業員の体調管理などにも活用する構想を持っています。
NECは今回の技術協力で得た成果をもとに、IoTを活用した新たな価値創出を目指すさまざまな企業や、日々の暮らしのなかで無理なく健康維持を図りたいと考える人々に貢献できるソリューションを実現していきます。

「猫背率」等、カラダにまつわるデータを可視化することで、QOLの向上に寄与する付加価値の高いサービスが提供できるようになります。

NEC Vision Book 2017を読む

社会価値創造のビジョンや取り組みについて、より詳しい内容をご覧いただけます。是非ご一読いただければ幸いです。