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Orchestrating a brighter world
世界の想いを、未来へつなげる。

ICTが生み出す価値の源泉

ICTが生み出す価値の源泉となるものは、3つあると考えています。それは「リアルタイム性」「ダイナミック性」「リモート性」ということです。この3つが「安心」「安全」「効率」「公平」の価値を創り上げる上で、非常に重要な核になります。

私たちの周りには有益な情報がたくさんあります。この情報をうまく使い、リアルタイムに、ダイナミックに、リモートに、サービスを創り上げ、結果として「安心」「安全」「効率」「公平」な価値を提供する、それがICTです。情報を分析し、見える化し、それによって予測する。予測があれば、何らかの対応ができます。予測と対処をリアルタイムに、ダイナミックに行うことが重要です。またリモート性では、遠くにいても価値の恩恵を受けられる環境づくりが、公平性という意味でも非常に重要です。

このリモート性を示す端的なことがすでに起きています。それは3Dプリンタです。3Dプリンタでは、ソフトウェアとデータさえあれば、どこにいてもモノを造ることができます。その意味では、頭脳(ブレイン)と動作(アクチュエータ)が分離されているわけです。これはものすごい変革です。リモートは公平性を実現しますが、医療や教育もそうです。病院や学校といった場所に来ることができない人にも、一定の公共的なサービスが提供できる。これは、大きな公平性を生むことになります。

このリアルタイム、リモート、ダイナミックは、技術によって支えられています。リモート性は、ネットワークの伝送路の太さが大きな役割を果たし、リアルタイム性はコンピュータそのものの力が必要となります。ダイナミック性では、コンピューティングとネットワーキング両方の力に加え、ソフトウェアの力が必要です。ブロードバンドネットワークとコンピューティングパワー、その両方を使い切るソフトウェア技術。この3つが相まってリモート、リアルタイム、ダイナミックを創り上げ、そこから「安心」「安全」「効率」「公平」を創っていくことになります。

新しい価値をもった社会インフラ

現在、社会では毎年4.4兆ギガバイトのデータが生まれています。それが2020年には44兆ギガバイト、約10倍になると予測されています。この「ビッグデータ」の価値は2つあります。1つは、データが大量に集まることから生まれる価値、もう1つは、蓄積された大量のデータから生まれる価値です。

データがたくさん集まると、それまで見えていなかったまったく違う情報が見えてくることがあります。1つの例が自動車のワイパーです。ワイパーからは動いているか止まっているか、そして、それがどれくらいのスピードで動いているか、という2つの情報が得られます。これを大量に集めると、雨がどこに、どの程度降っているか、どのように移動しているかという情報に変わります。また、大きなシステムの全体を理解することができるようにもなります。大きな工場のいろいろな所にセンサを張り、たくさんのデータを集め、各々の相関関係を取ると、全体の関係が見えるようになります。工場のシステム全体がどのように動いているのかが見えるようになってきます。

2つめは、蓄積されたたくさんのデータが価値を持つことです。この2、3年、将棋の世界では、プロの高段者の方が、将棋を指すソフトウェアに負けるようになってきています。これは、従来のソフトウェアのあり方と、現在のソフトウェアのあり方がまったく違っているからです。従来は、将棋の指し手を演繹的に推論するものが中心でしたが、現在では過去の対局データの膨大な蓄積をコンピュータの中に置き、それをベースに1回、1回の盤上のデータと照らし合わせ、相関関係を取り、どういう次の手を打つべきかをリアルタイムに導いています。つまり帰納法的なものの考え方です。

こうした帰納法的なものの考え方を採り入れることで、新しい価値が生まれる領域として、例えば医療があります。医療の世界では、測定器はなくても患者さんの顔色や問診を含めていろいろな状態を把握、理解し、どういう対処をすればよいのかを判断できる名医の方がいます。これからはビッグデータに問い合わせることで、インターンを終えたばかりの医師でも、ビッグデータ側から助言がもらえるようになります。ビッグデータと医師が会話をすることで、名医に近づくことができるのです。