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NEC iEXPO関西 2014 スペシャルセッション
ビッグデータ活用成功のために ~先進的な活用例と課題への挑戦~

2014年7月10日
「NEC iEXPO関西2014」より

大阪ガス株式会社
情報通信部 ビジネスアナリシスセンター 所長
河本 薫 氏
NEC 取締役執行役員常務 兼 CMO  清水隆明
モデレーター:
株式会社野村総合研究所
ICT・メディア産業コンサルティング部
主任コンサルタント 鈴木 良介 氏


データ分析でビジネスを変える力~統計解析だけでは足りないもの~

大阪ガス株式会社 情報通信部 ビジネスアナリシスセンター 所長 河本 薫 氏

大阪ガス株式会社
情報通信部
ビジネスアナリシスセンター 所長
河本 薫 氏

現在、企業におけるデータ分析の重要性がますます高まっています。一般にデータ分析というと「統計解析力」ばかりが注目されますが、それだけでは十分ではありません。実際に取り組みを進める際には、「データ分析を適用すべき業務領域を選択する力」や「分析の結果をビジネスの現場で確実に活用させる力」が重要となってきます。ビッグデータの活用を目指す企業は、そうした「見つける力」「解く力」「使わせる力」を兼備した「フォワード型分析者」を養成すべきであり、データ分析でビジネスを変えていくための重要なカギを握っているのです。


現場にこそデータ分析のヒントがころがっている


大阪ガスのビジネスアナリシスセンターは、データ分析を通じて自社のビジネスに貢献することに特化した組織です。現在8名が在籍し、年間約30ものプロジェクトを遂行。データ分析と親和性の高いマーケティングや品質管理といった領域に限らず、人事部門や財務部門、企画部門など、社内のあらゆる組織に対してソリューションを提供しています。

その際、組織として独立採算制をとっていることが大きな特徴です。例えば、営業部の依頼で顧客分析を行う場合は、分析に要した費用(人件費を含む)を営業部に請求するという運営を行っています。さらに日々の活動にも特徴があります。

一般にデータ分析担当者というと、終日オフィスでPCに向かって作業している方が多いかもしれませんが、我々の場合はむしろオフィスにいないことが多く、工場や営業の現場に足を運ぶことに少なからぬ時間を費やしています。それは、現場にこそデータ分析のためのヒントがころがっており、またデータ分析が最終的に価値を生み出していくのも現場が起点となると考えているからです。


「フォワード型分析者」の養成がデータ分析の価値を生む


通常、データ分析、ビッグデータ活用という領域では、統計解析力の重要性が強調されます。しかし、実際に必要となるのはそれだけではありません。

例えば、「企業内に山積するビジネス課題に対し、どういうデータ分析を適用すると成果があげられるのか」を見極める力はその1つ。さらに「分析の結果を実際のビジネスの現場で活用し、浸透させる力」も必要です。なぜなら、いくら業務改善につながる有効なデータ分析結果を得ても、現場の業務担当者がそれに関心を示してくれなければ、まさに“宝の持ち腐れ”となってしまうからです。実際、当センターでもその点が一番苦労してきました。例えば、分析の仕組みを作り上げるのに要した時間は半年だったのに対し、実際に使ってもらうのに2年かかったというケースもあります。

つまり、「見つける力」「解く力」「使わせる力」が揃って、はじめてデータ分析チームが、ビジネスにおけるデータ分析の価値創造を支援していけるわけです。そのため、企業がビッグデータの活用を行う際は、問題分析力に秀でた「バックオフィス型分析者」のみならず、3つの力を兼ね備えた「フォワード型分析者」を養成することが、重要なカギとなるのです。

今後、データ分析者を目指す方も、3つの力を兼備した「フォワード型分析者」になることを目標にすべきでしょう。これは我々の経験則でもあるのですが、フォワード型分析者になることができれば、ビジネスの現場とも対等に渡り合う形で、業務を行うことが可能になります。当然、単に統計解析の作業に没頭するのに比べて、仕事の面白さや醍醐味もまったく違ったものになるはずです。

昨今では、企業のビッグデータ活用に向けた機運が高まり、データ分析の重要性も増しています。ただし、データ分析でビジネスを変えていくために必要なのは、統計解析力だけではないことを肝に銘じていただければと思います。