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NEC、公共LTE専用網で圏外から映像送信可能な端末間通信技術を開発

~通信エリアを低コストで拡張可能~

2016年5月23日
日本電気株式会社

NECは、警察や消防などパブリックセーフティ領域で利用する公共LTE専用網(Public Safety LTE:PS-LTE)において、基地局から電波の届かないエリア(圏外)でも、災害や事故の現場から高画質な映像送信を実現する端末間通信技術を開発しました。

大規模災害対策や重要イベント時の警備などでは、映像による迅速かつ正確な状況把握が期待されています。現行の業務無線は、音声通話を目的とした通信網であるため、映像送信ができるPS-LTEの導入が検討されています。

本技術では、PS-LTEの圏外(カバレッジホール)に存在する端末が、基地局まで最も高速に通信が可能な他の端末を圏内から探し出し、その端末を介してネットワークに接続します。これにより、圏外からでも高速なLTE網を用いて、大規模災害や大事故の状況を映像で送信できることにより、的確な情報把握と迅速な対応が可能になり、パブリックセーフティ領域における業務の高度化に貢献します。

今回、災害救助現場を想定したシミュレーションを行い、圏外になりやすい屋内にある端末の約90%で映像送信可能な通信品質を実現できることを確認しました(注1)。

NECは、社会ソリューション事業に注力しており、社会インフラを支える先進的な通信技術の研究開発を進めています。本技術は、パブリックセーフティ領域で高品質な通信を利用可能にするものです。今後もICTを活用した高度な社会インフラの実現に貢献していきます。

背景

近年、大規模災害対策や重要イベント時の警備など、安心安全な社会の実現に向けたパブリックセーフティ領域における業務の役割が増大しています。本業務の一環として、災害やイベントの現場からの映像による迅速かつ正確な状況把握が期待されています。現行の業務無線は、音声通話を目的とした低速通信であるため、映像送信ができるPS-LTEの導入が検討されています。しかし、インフラ整備コストや耐災害性を考慮すると、基地局の設置には限りがあるため、建物や地形の陰による影響で圏外となる場合があります。このため、現場の映像を対策本部などへ送信できず、組織的な活動を阻害するといった問題があります。

今回開発した技術は、端末間通信により、公共LTE専用網(PS-LTE)で基地局の圏外にある端末からでも、適切な中継端末を選択できることで、最適な通信経路を通して、音声通信だけでなく、映像送信も実現します。

新技術の特長

LTEでは、圏外の端末、中継局となる他の端末、基地局までのそれぞれの間(2区間)で、利用可能な無線リソースや変調・符号化方式が異なるため、従来の無線品質を基準とした中継端末の選択では、最も高い品質の映像を送信できる通信経路(中継リンク)を見つけることが困難でした。
今回、区間ごとに異なる無線リソースや変調・符号化方式を考慮して、各区間の無線品質からそれぞれの通信スループットを推定したのちに統合する「中継リンクスループット推定方式」を開発しました。
これにより、現場の端末から、中継する端末を経由して、基地局まで到達する通信の速度をトータルで推定が可能となり、最適な通信ルートを選択する上での基本情報となる"全体の通信速度"のより正確な把握を実現します。

今回NECでは、大規模商業施設での災害救助活動を想定したシミュレーションを行い、圏外になりやすい屋内にある端末の中で高品質な映像送信が可能な端末の割合が、標準技術では全送信端末の45%に留まるのに対し、本技術では87%の端末が送信可能になることを確認いたしました。

本技術により、端末間通信を利用したネットワーク接続時でも、高品質な映像送信を可能にし、公共LTE専用網(PS-LTE)による映像送信の活用エリアが広がることで、災害や事故の際の組織的活動の高度化に貢献します。

[圏外端末から基地局までの通信ルートの選択について]

中継端末で上り通信の速度を、圏外の端末で端末間通信の速度を推定。
その結果から中継リンクスループット(端末から基地局までのトータル
の通信速度)を算出し、最も高速になる中継端末#2を選択


なお、本技術は、5月25日(水)から27日(金)まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2016」(URL: https://www.wt-park.com/)にて出展する予定です。

本研究成果は、2014年度からNECが参画している、総務省の「高信頼・低遅延ネットワークを実現する端末間通信技術の研究開発」の一環として得られたものです。

NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます

以上

  • (注1) 公共LTE専用網の基地局の各カバー範囲(セル半径7km)において、大規模商業施設を想定した屋内環境(50m×120m)をそれぞれ3つずつ配置。各施設内に映像を送信する送信元端末を1台ずつ配置。各施設の近傍(屋外部分)に中継局となる端末を5台ずつ配置。1Mbpsで通信が可能な端末の割合。

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