NEC、NTTドコモの「PREMIUM 4G」の高速化に貢献
~ 3.5GHz帯TDD方式によるキャリアアグリゲーションを実現 ~
2016年3月2日
日本電気株式会社
NECは、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:加藤薰、以下ドコモ)が、フィールド試験を開始した3.5GHz帯 TDD方式(注1)を使用したキャリアアグリゲーション(注2)に、「高密度基地局装置」ベンダとして貢献しています。ドコモは3.5GHz帯TDD方式を使った「PREMIUM 4G(TM)」を2016年度からスタートする予定です。
2015年2月に納入したLTE-Advanced対応の高密度基地局装置のソフトウェアのアップデートすることで、TDD方式にも対応し、3.5GHz帯TDD方式の光張出し無線装置を収容することが可能となりました。これにより、3.5GHz帯TDD方式によるキャリアアグリゲーションも実現し、通信の高速化に貢献します。
NECは、「社会ソリューション事業」に注力しており、今後も通信速度の高速化やサービス機能の高度化を実現し、通信事業者が提供するサービスの発展に貢献します。
背景
昨今、モバイル通信の高速化と大容量化により、多くの周波数帯を利用し、広域エリアをカバーするマクロセルと、トラフィックの多い局所的なエリアをカバーするスモールセルを高度に連携するようになってきています。そのような環境下で効率的に通信を行うには、ドコモが提唱する「高度化C-RAN(注3)」の構成をとり、周波数資源を有効に活用できるキャリアアグリゲーションを広く実現することが有効です。
特長
3.5GHz帯TDD方式に対応するためのソフトウェアを開発し、本装置に搭載することで、3.5GHz帯TDD方式の光張出し無線装置の収容が可能となりました。これにより、3.5GHz帯TDD方式と既存周波数帯と組み合わせたキャリアアグリゲーションも実現し、通信の高速化を実現します。
またNECは、高密度基地局装置と光ファイバで接続する3.5GHz帯TDD方式対応のマクロセル用とスモールセル用の2タイプの光張出し無線装置を開発しています。
無線装置は、増幅回路の高効率化と、部品実装の高密度化、放熱設計の改善により、マクロセル用光張出し無線装置では、従来比40%の小型化(注4)を実現しました。このため、限られたスペースへの設置が容易です。
NECの高密度基地局装置は、ソフトウェアのアップデートにより高度化C-RANに対応します。ハードウェアを変更する必要がないため、設備投資コストの効率化に貢献します。また、昨年10月に3つの異なる周波数を束ねることで通信を高速大容量化する「キャリアアグリゲーション(3CC)」に対応するためのソフトウェアを高密度基地局装置に搭載し、大容量のデータを短時間でダウンロードできる通信の実現に貢献しています。
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
- (注1) 上り下りリンクで同じ周波数、周波数帯域を用いて時間スロットで分割して信号伝送を行う方式
- (注2) 複数の周波数帯を束ね、通信を高速化する技術
- (注3) NTTドコモが提唱する新たなネットワークアーキテクチャ
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2013/02/21_00.html - (注4) 2016年3月2日時点。NECのマクロセル用無線装置との比較
- ※「PREMIUM 4G」は、株式会社NTTドコモの商標
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC テレコムキャリア企画本部
TEL:03-3798-6141
NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
詳細はこちらをご覧ください。
http://jpn.nec.com/profile/solutionsforsociety/index.html