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NEC、SDNを活用したネットワークの動的な状態変化を高速に検証可能なソフトウェア技術を開発

2014年9月11日
日本電気株式会社




NECは、「SDN(Software-Defined Networking、注1)」を活用して構築したネットワークが正しく動作することを、高速に検証可能なソフトウェア技術を開発しました。

本技術は、アプリケーションソフトウェアでネットワークを制御することによって生じる、ネットワーク内の状態変化を把握し、制御するアプリケーションソフトウェアの高速な動作検証を可能にするものです。
本技術により、従来のSDN検証技術(注2)と比較して、約10倍の速さで動作検証が可能になるため、ネットワーク構築に要する作業時間を低減すると共に、より信頼性・可用性の高いネットワーク構築を実現します。

NECは社会ソリューション事業に注力しており、その中核領域の一つであるSDN事業の強化を進めています。今後もSDN関連の技術やソリューションを継続強化することで、ビジネスや暮らし、社会に貢献するICTシステムを実現していきます。



背景


昨今、企業・官公庁において、ネットワークの効率的な運用管理やサービス導入の迅速化などが求められており、これらのニーズにアプリケーションソフトウェアで柔軟に対応できるSDNへの期待が高まっています。NECは既に、国内外の200システム以上にSDNを活用したシステムの納入実績を有しており、今後はSDNを活用した大規模なネットワークの構築が加速すると考えられます。このような中、高信頼なシステムを実現する上で、一般的なハードウェアやソフトウェアの動作検証ツールが存在する一方で、SDNを活用したネットワークの動作検証を高速に行えるツールがないことが課題となっています。
例えば、従来型のネットワークは通信経路が固定されているため、経路に沿った通信試験を行うことで、動作の検証を行っていました。しかしSDNで構成されたネットワークは、アプリケーションソフトウェアで通信経路が自動制御されることから、様々な通信経路の変化を考慮した検証を行う必要があり、動作検証に多くの時間を要していました。
今回開発した技術により、SDNを活用したネットワークを制御するアプリケーションソフトウェアの動作検証を高速化し、より信頼性・可用性の高いネットワークサービスの提供を実現します。



新技術の特長


  1. 重複する「ネットワーク状態」の検証を省略
    SDNを活用したネットワークでは、アプリケーションソフトウェアでネットワークを制御することによってネットワーク機器の状態変化や、通信パケットの移動などが生じます。ネットワークの動作検証は、これらの変化が起きた各瞬間を「ネットワーク状態」として規定して行います。
    「ネットワーク状態」の検証における行程履歴を記録・管理することで、既に検証が済んでいる「ネットワーク状態」と同一の状態が表れたとき、その状態に対する検証を省略します。これにより、処理の重複をなくし、検証時間の短縮を実現します。


  2. 通信パケットの移動順番を考慮して検証
    通信パケットは、ネットワーク上のスイッチを順番に経由して送信先へ移動します。従来技術では、複数の通信パケットが同一の送信先へ移動する際、スイッチを経由する順番を組み合わせた全ての「ネットワーク状態」を検証していました。今回開発した技術は、順番を問わず、1通りの移動順の組み合わせのみ検証を行うことで、検証時間の大幅な短縮を実現します。


  3. 共通な属性を持つ通信パケットの検証処理をまとめて実施
    従来は、通信パケットの送信先アドレスなどの属性情報ごとに動作検証を行っていたため、検証に多大な時間を要していました。
    今回開発した技術は、送信先のアドレスなど、共通の属性情報を保有する通信パケットの検証処理をまとめて行うことで、検証が必要となる「ネットワーク状態」の数を大幅に削減し、検証の効率化を実現します。

これらの技術により、従来技術と比較して約10倍の速さで、SDNを活用したネットワークの動作検証が可能になります。

なおNECは、今回の成果に関して、9月17日(水)から19日(金)まで台湾にて開催される「APNOMS 2014」において、17日(水)に発表を行います。(注3)
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進のICT技術や知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。

なお、本研究の一部は、総務省委託研究「ネットワーク仮想化技術の研究開発(ネットワーク仮想化統合技術の研究開発)」の成果です。



以上



(注1) Software-Defined Networking: ネットワークをソフトウェアで制御する概念

(注2) モデル検査の典型的な探索方式である深さ優先探索方式と比較

(注3) APNOMS 2014 : http://www.apnoms.org/2014/


本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 研究企画本部 プロモーショングループ
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NECは、社会ソリューション事業を推進する企業としてのグローバルブランドを構築するため、
新ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」を策定しました。
本ブランドメッセージのもと、世界の人々と協奏・共創しながら、社会の様々な課題解決に貢献していきます。 Orchestrating a brighter world 世界の想いを、未来へつなげる。


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