2013年8月30日
日本電気株式会社
NECは、ロシアのモバイルオペレータであるScartel社(スカルテル社、本社 サンクトペテルブルグ、代表者 Igor Torgov < イーゴリ・トルゴフ > 、ブランド名 YOTA)向けに、マイクロセル用LTE小型無線基地局を納入しました。Scartel社は2012年1月からロシア全土にてLTEサービスを行っている唯一のLTE専用オペレータで、現在約68万人の加入者を有しています。
今回NECが納入する基地局は、モスクワ、サンクトぺテルブルグおよびソチ(グラスノダール地方)に設置されます。
なお、ロシアではLTEマイクロセル用基地局を使った商用サービスが実施されるのは今回が初めて(
注1)です。
今回NECが提供するマイクロセル基地局は、電波エリア(セル)の半径が数キロ程度と、通常の基地局(数十キロ程度)と比べて狭く、エリアを補完するために設置するものです。また、電波エリアの半径の異なる基地局同士が協調するHetNet機能(Heterogeneous Network,
注2)と、ネットワーク内に混在する複数ベンダー基地局との共存を容易にするSON(Self Organizing Network,
注3)機能を搭載しています。
Scartelは、本基地局を既に商用サービスを開始しているモスクワやサンクトペテブルグなど、データ通信量が多い都市部エリアに設置することで、既存のマクロセルと協調し、通信速度の低下を防ぎます。
なお、今回ロシアで導入するNECの基地局は、LTEの普及促進と周波数資源の有効活用策として、複数のオペレータが基地局設備を共用しながらサービスを提供できる、RANシェアリング機能を搭載しています。これにより、本通信事業者のLTE設備投資、運用コストの削減に貢献しています。
スマートフォンやタブレットの普及に伴う通信容量の急増に対応するため、通信事業者はLTEを導入し、無線容量の効率化・大容量化を進めています。また、今後は周波数リソースの有効利用、エリア改善、キャパシティ改善に対応するため、スモールセルの導入が世界に展開されていくと見込まれています。
NECは、通信事業者向けの無線通信ソリューションとして、スモールセルはフェムトからマイクロまで、多様なラインナップを用意しています。今後も事業者のニーズに対応する最適な無線セルを実現するため、より快適な電波環境を提供してまいります。
以上
(注2) 人口密集地などトラフィック量が多いエリアを局所的にカバーするマクロセルとスモールセルが共存するネットワーク
(注3) SON(Self Organizing Network)
ネットワークの設定や最適化を自動化し、構築と運用の負担を軽減して安定した運用を実現するための機能。次世代の移動通信規格であるLTEにおいて導入され、運用中の基地局や端末から無線信号の受信レベルやデータ転送速度などのネットワーク品質の測定データを適宜収集・分析し、自律的に基地局の送信電力などの設定を変更することにより、ネットワークを最適化する。
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC テレコムキャリア企画本部
TEL:03-3798-6141
私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。
|