NEC、クラウド型ソフトウェア開発環境「ソフトウェアファクトリ」の利用者が1万人を突破～ 今後、グローバル展開や外販を計画 ～

NECは、自社のクラウド型ソフトウェア開発環境「ソフトウェアファクトリ」による開発環境の集約化・標準化を2009年度から進めてきましたが、このたび、NECグループにおけるソフトウェアファクトリの利用者が1万人を突破しました。本利用者数は、ソフトウェア開発環境として国内最大規模の人数です。

NECは、ソフトウェア開発の品質・コスト・納期を改善する全社の活動としてソフトウェア生産革新活動を推進しています。ソフトウェアファクトリは、ソフトウェア生産革新活動のプロジェクト管理と技法・ツール等のエンジニアリング面において中心的な役割を果たすクラウド型の統合開発環境です。
開発プロセス・方法論・ツールの標準化や、ソースコード・仕様書などの共有化を行った上で、セキュリティ脆弱性検査やバグ検出の自動化などを促進し、生産性と品質の向上を目指します。また、開発状況のリアルタイムでの見える化により、マネジメント力の強化を可能とします。

ソフトウェアファクトリの利用が拡大するに伴い、次の効果がありました。

1. 拠点が国内外に分散している場合でも、開発環境や仕様書などを共有化することで、作業のやり直しなどが減り、製造・テスト工程のコストを10～20％削減。


2. ハードウェアの用意やプロジェクトごとのソフトウェアのインストールが不要となり、最短2時間で開発環境構築が実現。


3. ソフトウェアファクトリ内に開発し格納されたソースコードを、ツールを用いて自動的に検証し、セキュリティ脆弱性検査やバグ検出などを行うことで、開発者の負担やセキュリティ脆弱性・バグの見逃しリスクを低減。

NECは今後、グローバル事業拡大に向けて、ソフトウェアファクトリのグローバル展開を進めます。第一弾として、インドにおいて、グローバル製品開発と英語圏でのシステム開発向けに、本年10月からソフトウェアファクトリの運用を開始します。また2013年度には、中国においても中華圏ビジネス向けにソフトウェアファクトリを運用予定です。


また昨今、IT分野だけでなく、製造業における組込み機器など、多くの分野でソフトウェア開発が増加していることを受け、NECは、2013年度からソフトウェアファクトリをクラウドサービスとして企業向けに提供開始する予定です。

NECは、2015年度末には、グループで3万人規模でのソフトウェアファクトリの利用を進め、さらなる生産性と品質の向上を進めるとともに、事業化により企業のソフトウェア開発を支援していきます。