「i-PX9800/A100」
NECは、メインフレームコンピュータ「ACOSシリーズ」において、現行機に比べ(
注1)、CPU性能を最大3.5倍に向上するとともに消費電力を最大60%削減する新製品「i-PX9800/A100」を開発し、本日から販売します。
「i-PX9800/A100」は、「ACOS-4シリーズ」の大型機「i-PX9000/A300」の後継製品です。最新の半導体テクノロジを用いて新たに開発したNEC製プロセッサを搭載し、大幅な性能向上と消費電力の削減を実現しました。
新製品は、最下位機種(モデル A112)から最上位機種(モデルA1WY)まで、計25機種をラインアップしています。
「i-PX9800/A100」の標準レンタル価格は、月額950万円(税別、
注2)からであり、出荷開始は本年9月28日を予定しています。
新製品の特長は次の通りです。
- ハードウェアの性能を大幅に強化
- CPU性能やI/Oインターフェースの強化により、省電力ながらさらなる高性能・大規模システムの構築を実現
- 最新の半導体テクノロジを用いて新たに開発したNEC製プロセッサ「NOAH-6」(注3)を採用し、CPU性能を現行機比最大3.5倍に向上。
- 周辺装置とのI/Oインターフェースにおいて、入出力処理性能を現行機比最大4倍に向上、データ転送速度を現行機比2倍に高速化、最大チャネル本数を128本から512本と4倍に強化し、さらなる高性能・大規模システムの構築を実現。
- NEC独自技術を活用し、システムの信頼性・可用性を強化
- 基幹システムに求められる24時間365日稼動を実現するため、万一の故障や不具合においても無停止での保守を極限まで追及。システムを再起動することなくファームウェアのアップデートを有効にする「オンラインファームウェア置換機能」を新たに開発。運用中にメモリの交換をおこなう「メモリのオンラインリペア機能」、着脱容易な「I/Oカード機構」など、保守性を大幅に向上。
- 4つのプロセッサ(コア)を1チップに集積するなど部品点数の削減により、故障率を低減。また、「ACOS-4シリーズ」が従来から備えている「命令リトライ」(注4)、「プロセッサリリーフ」(注5)、「メモリ二重化」(注6)、「予備CPU・メモリ」(注7)などの機能により、万一の故障でも動作を継続する高可用性など、総合的な耐故障性を向上。
- CPUやメモリなどのリソースを論理的に分割することで、システム統合など複数システムが同時に動作できる「論理分割機能」に加え、リソースを物理的に分割する「物理分割機能」を新たに提供。「物理分割機能」により、障害の影響を分割した区画内に閉じ込め、システムとしての連続稼動性をさらに向上。
- 現行機比、消費電力最大60%削減、設置面積最大33%削減
- 4 つ のプロセッサと2次キャッシュを1チップに集積したCPUの低消費電力化、高効率電源の採用、各種部品の低消費電力化により、装置の消費電力を現行機比最大60%削減。
- 高密度設計、コンパクト設計などにより、設置面積を現行機比最大33%削減。
- 新基本ソフトウェア「ACOS-4/XA」を搭載
- 通信処理速度を向上
通信処理の並列度を上げ、データ転送処理の高速化を実現。
- オープンシステムとの連携強化
「i-PX9800/A100」とオープンシステムとの双方向データアクセス機能を強化するとともに、プログラミングの利便性やアクセス性能を向上し、よりリアルタイムな業務間連携を実現。「i-PX9800/A100」の基幹データとビッグデータ処理を行うオープンシステムとの連携により、新規ビジネスへの展開など新たな価値創出が可能となる。
- 災害対策強化
バックアップストレージ(注8)にACOSファイルをバックアップする際の重複排除率を向上する機能を新たに搭載。遠隔地へのレプリケーション時の通信コストを削減。
NECのメインフレーム「ACOSシリーズ」は、企業活動や社会インフラを支えるITプラットフォーム基盤として、多数のお客様に活用されてきました。今後も、より高度な信頼性を追及するとともに、大規模化する業務システムに求められる様々な機能を開発し、継続強化していきます。
新製品の仕様は、
別紙をご覧下さい。
【別紙】 新製品「i-PX9800」の主な仕様
以上
(注1)「i-PX9000/A300」との比較。当社測定値。
(注2) OSや周辺装置(ストレージ、仮想テープ装置)を含む最小システム構成。
(注4) CPUが命令を処理する際に間欠障害が発生した場合、自動で命令を再実行し処理を継続する機能。
(注5) 命令を実行中のCPUが故障した時、そのCPUで実行していた処理を他のCPUへ引継ぎ、処理を継続する機能。
(注6) メモリモジュールを二重化することで、メモリモジュール障害による訂正不可障害を救済する機能。障害モジュールはシステム稼動中に保守交換可能。
(注7) 予備のCPUやメモリを搭載し、稼動中のCPUやメモリが故障した際に動的に交換することで可用性を向上させる機能。
(注8) NECのストレージ製品「iStorage HSシリーズ」
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