セッション3:全ての層
NECにおけるスマートエネルギーの取り組み

写真:國尾 武光

講師 國尾 武光
NEC執行役員

NECはグループビジョンに「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現するグローバルリーディングカンパニー」を掲げています。人にやさしい情報社会、地球にやさしい情報社会。この2つの情報社会をイノベーションで実現するため、スマートエネルギーに対する取り組みを加速しています。

東日本大震災後の状況

震災直後、東北電力管内では最大466万戸が停電しましたが、3日後には約80%、8日後には約94%が解消しました。しかし、発送電主要設備の復旧が長期化し、電力需給は逼迫。節電やピークカットなどによるエネルギー効率化や、再生可能エネルギー導入によるエネルギー制御など、新たな課題が明確になってきました。そこで期待されるのが、ICT技術と蓄電技術を融合させた電気の効率利用です。

スマートエネルギーの動向

スマートエネルギーとは、ICTにより全体最適化されたエネルギーネットワークの意味で、スマートコミュニティ≒スマートシティ、再生可能エネルギー、スマートグリッドなどの概念も包含しています。震災後に明らかになった課題を解決するには、さまざまなエネルギーの要素技術とICTを結び付ける必要があります。スマートエネルギーの世界市場規模は拡大しており、2020年までの累計金額は最大4,000兆円弱という予測があります。官民一体となった取り組みは世界的に広がり、日本でも官民一体の大規模なスマートシティの実証実験が進行し、東北のエネルギー関連復興計画においても、再生可能エネルギーなど低炭素・サスティナブルが復興の基軸になっています。

NECにおけるスマートエネルギーの取り組み

スマートエネルギーは、NECの社会ソリューション事業に位置付けられ、この事業全体では、ICTにより社会インフラを高度化し“人が生きる、豊かに生きる”を実現していきます。スマートエネルギー事業は、電極・蓄電システム、エネルギー・マネジメント・システム(EMS)、EV充電インフラ、ユーティリティ向けソリューションを主要事業として展開。電力集中問題の解消したエコ社会、蓄電技術普及による再生可能エネルギーの大量導入、エネルギー需給の不安解消と温室効果ガス削減に貢献する次世代エネルギー社会の実現を目指しています。

蓄電システムは5〜300kWhのラインナップを用意し、電気を賢く使い、停電時にもバックアップ電源としてライフラインの維持を可能にします。特に家庭用の小型蓄電システムは、高い安全性を有し、常時系統に連携して自動で充放電制御を行うことで家庭の電力利用を最適化。また、中型蓄電システムは企業や自治体における災害時の事業継続、大型蓄電システムは出力不安定な再生可能エネルギーの安定化に有効です。エネルギー消費を管理し最適化するEMS事業では、家庭やビル、マンションなどの電力の見える化と最適制御を実現するシステムを製品化。またNECは高信頼の自動車用蓄電池を提供していますが、EV普及の鍵を握るEV充電インフラの拡充に向け、EV・PHV充電インフラ事業を展開。石油元売会社や大手流通チェーンと連携するサービス提供や実証実験を行っています。ユーティリティ向けソリューションでは、スマートメーター情報収集・管理基盤構築事業を展開しています。

NECにおける復興支援活動とまちづくりの取り組み

NECは復興支援室を設置し、東北3県の被災地を中心に支援を行ってきました。住まい・くらし、地域産業の振興、強靭なネットワーク、自然との共生の4つの視点から、まちづくり関連協議会や連携協定などの取り組みに参加し、復興応援イベントや復興ボランティア活動にも積極的に参加しています。震災で見えてきた、全国の10年後の未来を先取りして地域の本質的な課題を追求し、未来を見据えた新しいまちづくりにグループ一丸となって取り組んでいきます。

まちづくりの取り組みでは、東北復興におけるまちづくり支援を行っています。4つの視点から東北各地でさまざまな取り組みを推進し、一刻も早い復興に向けたまちづくりを支援しています。
また、新たなまちづくりに向け、グローバルに大規模なスマートシティプロジェクトの取り組みを進めています。横浜スマートシティプロジェクト、青島市黄島開発区、ブラジルワールドカップシティ、インド デリー・ムンバイ産業大動脈構想プロジェクトなどがその代表例です。
NECは、これまでのICT事業に加え、今後100年の成長に向けエネルギー事業に取り組みます。

 

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