社内基幹システム再構築プロジェクトの挑戦
(オフコンからC/Sへのシステム移行事例)

(PDF文書,3MB)


【要旨】

1.背景と目的
弊社では激変する経営環境の中で生き残るために、競争力向上と収益向上の施策確立が強く求められていた。 
背景としては、
(1)経営環境の変化(社内外)への対応
(2)グループ経営の効率化
(3)管理業務のスリム化
(4)国際会計基準対応
(5)原価管理の適切化・低コスト体質の強化・利益体質の強化
(6)経営情報取得の早期化
であった。
現状における主な課題としては、
(1)新会計基準への対応
(2)経営情報の付加価値向上・リードタイムの短縮・精度向上
(3)システム間のデータ連動の確保
(4)データエントリー側の合理性追求
(5) システム導入のスピードアップと開発コストの低減
(6)システム方式、運転方式の見直し
(7)システム利活用の向上、対策
(8)情報・通信インフラ全体の見直しと効率化
(9) 機密保持・危機管理対応
であった。
また現行基幹系システムのほとんどは、平成7年までに開発・導入されたものであり、システム全体の見直しが指摘されていた。
以上を踏まえ、平成11年9月より新基幹システム基本構想策定に着手した。
その結果、業務提携会社でありかつ通信建設業における基幹業務のほとんどをカバーしている「(株)協和エクシオ殿の社内システム(以降、協和エクシオシステム)」をベースに基幹システムを再構築することとなった。
新基幹システムの活用により業務改革を推進し、競争力の強化と収益力の向上を図ることを目指した。

2.システム概要
本システムは、協和エクシオシステムをベースに13種類のシステムから成り立っている。
(1)協和エクシオシステムをベースにカスタマイズ
・EPRパッケージシステム
財務会計、支払管理、購買管理、外注管理(Oracle ERP)
・業務パッケージシステム
固定資産管理(ProActive)
 ・開発システム
契約管理、工事管理、工事長支援、固定資産稼動管理、リース管理、管理会計
(2) 弊社の既存システムを継続利用
・業務パッケージ
人事管理(ADPS)
・開発システム
給与管理

3.キーポイント
(1) 同業他社の社内システム(協和エクシオシステム)を採用
現行業務運用と協和エクシオシステムとの適合性検討を行い、不適合部分については協和エクシオシステム仕様に業務運用を合わせることとし、システム変更を必要最低限とした。
また基幹データの移行I/Fを、協和エクシオシステム導入時に使用した移行用プログラムに合わせた。
新規システム開発、流用システムの修正量を減らすことによって、開発期間の短縮及びシステム品質が向上した。
(2) 大規模なシステム運用操作研修の実施
システム導入後の円滑なシステム運用を図るため、社員全体の6割強に対してシステム運用操作研修を3ヶ月間実施した。また研修後もシステム試行できる環境を用意し、運用操作の習熟と研修未受講者への水平展開を図った。

4.計画
(1) 新基幹システム基本構想策定(1999年9月〜2000年1月)
(2) 現行業務運用と協和エクシオシステムとの適合性検討(2000年4月〜7月)
(3) 新基幹システム開発(2000年9月〜2001年3月)
(4) システム運用操作研修(2000年11月〜1月)
(5) 新基幹システム・サービス開始(2001年4月)

5.評価
同業他社で稼動中の社内システムをベースに、基幹システムを再構築するという業界初の画期的な取り組みであった。
システム開発中は、システム変更を必要最小限とするために他社仕様の業務運用、コード体系を自社に当てはめることとなり、結果として業務プロセスの改善が図れた。
 新基幹システムの導入によって、営業・施工・財務などの各種情報が正確かつリアルタイムに入手可能となり、業務の省力化とスピードアップ、また経営管理情報の早期提供と情報の共有化が図れるようになった。