EJB利用による得意先支援システムの構築
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【要旨】

1.目的と背景
ミズノでは1988年よりネットを活用した小売店向け支援システムの構築に積極的に取り組んできた。デサント様、ゴールドウイン様と共同で、小売店に専用端末を設置し、各社システムとを『C&C VAN』で結んで稼動させていた『S−NET』を当初開発、1997年には専用端末から一般のパソコンベース、インターネット接続で利用できるシステム(『S−NETV』)を導入、機能強化することで利便性向上に努めていたが、基盤の技術に従来方式を採用していたことから性能面での不満に対する改良、展開や運用における手間やコスト増加といった課題を抱えていた。
特に性能面に関しては、高い負荷に耐えうること、安定稼動が可能なこと(共に約1、600店への展開に対応できること)に加え拡張性の高いシステムを構築することが急務となっていた。
ミズノではこれらの背景からIT技術の選定を実施、最新のJAVAテクノロジーを駆使してシステムのレスポンス改善、操作性向上に加え、新たな機能(メニュー)を追加することで、積極的なネット活用の手助けをすることを目的にECサイト『Miz−site』を構築することとなった。

2.システム概要
予め契約した小売店側ではこれまで使用のパソコン、インターネット接続環境を継続利用、ブラウザでの操作により、ミズノ内アプリケーションサーバへの接続を実現させる。
アプリケーションサーバでは各種照会を中心としたサービスを展開、より精度の高い情報提供を要する場面では、メインフレーム『ACOS4』と連携している。
アプリケーションサーバとメインフレームは通信制御用コネクター『AUTAMNET』により連携させ、在庫情報やそれに対する受発注についてはリアルタイムでのトランザクション処理を実現させた。
また、営業日以外でもサービス提供が必要なことからサーバとメインフレーム間はファイル転送を可能にし、双方バッチ処理にてデータのやり取りを行っている。

3.キーポイント
アプリケーションサーバとメインフレームを連携させ、365日無停止運転を実現、安定稼動、高負荷に耐えうるシステムとして構築する。
中核となるアプリケーションサーバには米国BEA社の『WebLogic Server』を採用、WEBサイト用構築基盤である『OpenMeisterEnterprise』をベースにJSP,EJBの技術を駆使して柔軟で高い拡張性を持つECサイトを短期間で構築する。
WEBシステムの採用で導入、展開、システムの機能拡張におけるメーカー側、小売店側双方の負担軽減を実現する。

4.計画
要件の検討から設計、開発にあたっては下記のスケジュール通り実施した。
99年12月〜00年 3月  要件検討、設計
00年 4月〜        概要設計
00年 5月〜        詳細設計
00年 6月〜00年 7月  製造、単体テスト
00年 8月〜        結合テスト
00年 9月〜        総合テスト
00年10月         本番スタート

5.評価
レスポンスの改善はもちろん、『SPO−NET21』WEB標準ガイドの採用、操作ガイド(HELP)機能の充実による操作性向上に対しては評価を得た。
小売店への展開はワンポイント切替でなく、順次切替を採用したが、予定を上回るペースで切替が推移しており展開負担の軽減効果が如実に現れている。
新技術の採用は、社内システムの開発における拡張性を生み出すことを促進させるものと期待する。
NEC様はじめ多くの方に協力いただけたことでシステム本稼動を計画通りに迎えることができたことは何者にも代え難い財産となった。