イントラネットシステムを活用した生産管理システム構築
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【要旨】

目的
工具製造部門では、完成品システム(ACOS)、部品システム(オフコン)、原料購買システム(オフコン)の3つのシステムで個別に生産管理を行ってきたが、近年の受注の拡大によって、生産ロットデータが大幅に増え、現状のシステムでは、業務で要求されるレスポンスを満足させることができなくなっていた。
又、複数のシステムに情報が分散していたことと、システムが提供する生産管理情報の不足、ハード上の問題により以下の不具合が発生していた。
・生産計画を人手に頼っているため、負荷集計から計画立案までに多大な工数を要する。
計画の精度も粗く、納期、負荷、進捗の把握に時間が掛かる。
・在庫データの精度が悪く、発注量、タイミングのずれ、部品切れが発生する。
・情報更新が1回/日のバッチ処理のため必要情報の取り出しの待ち時間が増大している。
・ハードが2000年に対応できない。
・帳票の手書き作成による工数増大と待ち時間のロスが発生する。
以上のような問題を解決することで、今後さらなる市場拡大に対応し、ユーザの納期短縮要求に応えるため、本システムの構築となった。
本システムは、1999年10月より本番稼働している。

新システム概要
1.システム統合による、情報の共有化と情報伝達の迅速化
−1 分散していた、完成品、部品、原料購買システムを統合し、MRPの考え方に沿った一貫生産管理システムの構築
2.重点取組事項
−1 部品の所要量計算機能によるOP点管理を行い、部品の補充製作手配を自動発行。
−2 工程の管理単位を細分化し、管理精度を向上
−3 工程順序の設計情報への登録を追加し、現場担当者が行っていた工程設計のシステム化を実現。
−4 工程通過情報収集を強化し、工程進捗状況をリアルタイムに提供
−5 設計情報に登録された工程能力情報を元に各工程への負荷積みを自動で行い、受注から製造着手までのリードタイムを短縮
3.WWWサーバを使用したイントラネットシステムの構築
−1 客先のシステム化の基本方針、他システムとのインタフェース、メンテナンスのし易さを考慮し、イントラネットシステムでの構築を決定
−2 Windows−NTサーバ(アプリケーションサーバ、データベースサーバ)をホストにローカル端末50台で運用
−3 システム開発支援ツールを使用したプログラムのパターン化とプログラム自動作成による生産性の向上
−4 プリントシステム導入
・改ページ指定、用紙設定、出力先指定等の自由度が向上
・プリンタトラブル時の再発行機能の実現
−5 イントラネットシステム特有の問題と取組
・レスポンス
WEBアプリケーションのデータベース接続制限による業務多忙時のレスポンス悪化
データベース、プログラムのチューニングによる内部処理時間の短縮
・操作性
WEB特有の入力のしづらさにオペレータが拒絶反応。(マウス操作、項目間移動、画面移動)
画面項目の配置換え(入力頻度の高い物を上位に配置)
画面分割の見直し
4.成果
−1 在庫精度の向上で、部品の在庫切れによるライン停止を防止
−2 工程設計のシステム化により、多大なMH削減と計画精度が向上
−3 営業への納期、進捗情報の迅速な提供により、顧客からの信頼度の向上