基本的なセールスステップを遵守したセールスマン育成・教育
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【要旨】

a)目 的
弊社は、従業員約300名、東北地域に於いて、6県中5県に出先(支店・営業所)があり、35年前(昭和40年)、受託計算業務からスタートした、地元の総合情報サービス会社である。
その業務の3本柱である@受託計算、Aソフトウェア開発、Bシステム販売の中の一つ、システム販売、つまりコンピュータに客先の基幹業務や財務会計、給与計算等のアプリケーションソフトを付加したビジネスをシステム販売というが、弊社では、そのシステム販売の歴史が約30年になる。長年のシステム販売(現在、約300社のシステムユーザーを担当している)の歴史の中で、しばらく前まで言われ続けてきた課題として、後追い工数の問題があった。本来、付加価値の高いビジネスであるはずが、たった数件の後追い工数のユーザーを抱えたために、お客様へ多大な迷惑をかけ、又、会社の評判を落とし、果ては、その部門の利益だけでなく会社の利益まで喰いつぶしてしまい、挙句は担当者は疲れ果ててしまい、他の仕事にまで影響を及ぼし、何ひとついいことがなかった。このように、なかなか後追い工数の問題が無くならなかった。
どうしたらシステム販売のビジネスが上手くいくか、具体的にはビジネスとして正当な対価をいただき、客先から評価され、顧客満足(CS)を得、担当した者のやり甲斐につなげることができるか、後追い工数を根絶し、そのための業務上の仕組みを、社内に浸透させることをを狙いとしたものである。

b)概 要
後追い工数の発生の原因を突きつめていくと、2つの原因に大別できる。
ひとつは営業段階であり、その役割と責任は、受注するシステム(アプリケーションソフト)の範囲を明確にし、顧客の確認を取り受注額を決定することである。
もうひとつはシステム開発段階であり、その役割と責任は、営業部門が受注したとおりシステムを開発し(範囲を逸脱せず)、納期を守り本稼動させ、顧客の満足を得、検収をいただくことである。
ここでは営業段階での役割と責任について記述する。

c)キーポイント
営業部門としてシステム提案の案件が発生したら、上記に述べた営業段階の役割と責任を踏まえ、受注に至るまでの提案活動に於いてどのような点に留意し、顧客および社内のシステム部門と接し商談を進めるべきか。言い換えれば『最も効果的、かつ生産性の高い営業活動とは何か』を抽出し、アプローチから提案、受注に至るまでの営業としてやるべき業務およびチェック内容等を体系化したものである。

d)計画・実施

a@期間 内容 狙い
1  H 5.1〜2 営業段階での問題点抽出 ある拠点、営業側、システム側(合計20名)全員参加で問題点の本音の部分を引き出すこと。
2  H 5.3〜4 システム段階での問題点抽出 同   上
3  H 5.5〜6 代表者(プロジェクト)によるまとめ作業と解決策の作成 営業・システムの一体化活動のチェックリスト作成
4  H 5.7〜H 7.12 営業とシステムの一体化活動の実践 同左の浸透
5  H 8.1〜H10.12 有償化提案活動の開始、実践、受注 同左の浸透
6  H11.1〜H11.12 システム販売のセールスステップの @営業生産性向上マニュアル作成 Aセールスマン教育・育成

e)評 価
上記の計画から実施を通して、現在、下記のような効果が認められます。
1)一体化活動による営業とシステムの連携がより密になり、客先からの信頼も向上したこと。
2)セールスの段階が進むにつれ他社との差別化が図られ、受注確度が向上したこと。
3)受注時の提案どおり業務の稼動が実現し、納期が守られたこと。
4)収益面に於いても、当初の計画どおり会社に貢献できたこと。
5)お客様の評価も得、担当者(営業・システム)の業務を完結したことでの満足感(やりがい)につながったこと。
6)セールスマン(特に若手の)の教育育成につながったこと。