全NUAユーザー事例論文:論文パル2005
 < トップ < 入選/要旨
インターネットとケーブルテレビを融合した広域広告放映システムの構築PDF(1,960KB)
 
【1】 背景
 
放送局から配信される番組を一括して受信し、ケーブル網を経由して各家庭に配信するCATV(ケーブルテレビ)局が各地で稼動している。CATV局は自主チャンネルを持っており、イベントや店舗などを取材して地域密着した番組を提供している。最近はケーブル網を使ってISP(インターネットサービスプロバイダー)も行なっている。
しかし概してどの局も小規模であり、限られた人員と機材では取材エリアも限定されるため番組内容が地元地域情報に固定化し、取材パターンも定型化している。
取材、映像編集、番組作成の順序をふむためタイムリーな情報提供や更新のニーズに対応しきれない。他局地域に情報提供したくてもCATVの地域性により困難である。
一方インターネットが普及し、店舗は独自にホームページを公開しているが地元住民は地元店舗のホームページを見る習慣がなく、紙広告が情報収集源である状態にあまり変化はない。しかし中小店舗は経費のかかる広告を頻繁には出せない。

そこで2004年5月に地元府中CATV局「ケーブル・ジョイ」に話を持ちかけ、インターネットとテレビを融合させたシステムの共同開発を開始した。
インターネットを使ってPC(パソコン)からデータを入力するだけで、自動的にPCと携帯電話のホームページができ、さらにCATVの自主チャンネルに放映する。
本サービスを低価格で提供することにより中小店舗も地元住民にテレビで広告情報が放映でき、地域活性化、地産地消が促進される。そのことによりCATVの付加価値も向上させることを目的としている。

   
【2】 概要
 
契約ユーザは自分のPCからインターネット上で個人認証を行なったのち専用ホームページに接続し、デジカメ画像などのイメージデータ、コメント、テレビ放映期間を「ケーブル・ジョイ」のデータベースに登録する。本作業には契約しているプロバイダーや接続方法に制限は無く、CATVエリア内外による制限も無い。PCに専用ソフトインストールも不要である。登録した内容は公開用のホームページにて誰でも閲覧できる。
(URL:http://carrot.ccjnet.ne.jp/otoku/)
CATV局では定時刻に局員がテレビ送出用PCのプログラムを起動する。そのプログラムはデータベースに登録された放映時刻をもとに放映対象データを抽出し、テレビ放映番組を自動で作成する。そのPCはテレビ送出機に接続されていてタイムスケジュールにより放映時刻になると送出機を通ってテレビ画像に変換されCATV網に放映される。
2004年10月に地域情報発信サービス『 知っ得ネット 』の名前で放映を開始した。
他CATV局の場合も「ケーブル・ジョイ」のデータベースを利用することにより全く同じ作業でテレビ放映できる。そのため近隣のCATV局と登録データを共有化することにより広域エリア連携を実現できる。
   
【3】 キーポイント
 


インターネット、データベース、の3機能を融合することにより、契約ユーザのPCから入力するとインターネット公開に加えてCATV局の自主チャンネルにテレビ放映される。
登録内容や放映日時を変更することにより、番組内容を自由に更新できる。
CATV局はテレビへの送出作業をするだけでよく、取材、編集、番組作成の手間がかからない。そのため低価格でサービス提供ができる。
本サービスはASP(アプリケーションサービスプロバイダー)事業として他CATV局も使用可能である。さらに各CATV局内情報を相互に共有することにより広域エリアに情報発信が可能となる。

   
【4】 評価
 
前例のない新サービスであるため当初営業活動で非常に苦労をした。が、開始から半年が経過し契約ユーザも増えている。
「大売出し、料理メニュー、イベント、観光、中古車・不動産情報」など生活に密着した情報がタイムリーに発信されている。
警察署の防犯情報発信手段としても利用されていることが地元メディアに取り上げられ、CATV局の付加価値を向上させている。
視聴者の反応も好意的であり、契約ユーザが他ユーザを紹介してくださる例も発生している。紙媒体の広告に比べ格段に安くかつ手元のPCでタイムリーに何度でも更新できることが評価されつつある。
本システムは、尾道ケーブルテレビ(CATV)でも尾道版『 知っ得ネット 』としても稼動しており、府中、尾道の情報が相互発信され広告の広域配信を実現している。
テレビという公共性を考慮し、契約ユーザ、視聴者、CATV局の相互利益を確保した上で地道に広域連携を実現し、地域活性化に貢献していきたい。


 < トップ < 入選/要旨

Copyright(c)NEC C&C Systems Users AssociationAll Right Reserved.