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EAIツールの導入と開発標準の必要性
〜システム間連携短期構築の為の開発手法〜
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【1】 EAI導入の目的
 


カシオ計算機では、社内情報基盤整備の一施策として、2003年よりEAI製品導入の検討を開始し、BEA社のWebLogic Integrationを導入した。EAIとは、複数のシステム間をリアルタイムに連携させる手法および製品の総称である。当社では基幹業務にERPを導入済みであるが、複数のERPサーバを中心に新旧多数のシステムが稼動しており、システム間のインターフェースは100本を超える。従来、夜間バッチにより、データ交換サーバを経由したFTP通信でデータ連携を行ってきた。こうした中で、システム間の情報連携に目的重視の機能が求められるようになり、リアルタイム連携の実現や、柔軟な変更への対応が必要となった。そして目的とするシステム間連携を、短納期で構築していけるプラットフォームとしてEAI製品の導入が決定された。EAI製品の選定にあたっては、プラットフォームとしての実績と、BPM対応など機能を重視し、BEA社のWebLogic Integrationを採用した。

   
【2】 システムの概要
 


当社EAIは、まだ本格展開の途上にあり、EAIサーバ1台で、グループ企業内および社外との通信を行っている。17本のインターフェースが、2004年3月から2005年3月にかけて順次稼動している。EAIと社内基幹システムのインターフェースには、メッセージ交換のミドルウェアであるIBM社のWebSphereMQを採用し、その他通信相手に応じて、FTP、メールEDIなどを使い分けている。

   
【3】 開発標準の必要性
 


システム構築と同等かそれ以上に、分類整理の方法とそれを維持する運用方法の確立が重要だと判断し、以当社がEAIとして採用したWebLogic IntegrationはJ2EEのアプリケーションサーバにEAI、BPM機能を拡張したものである。実際に導入してみて、WebLogic Integration上で開発を行うには、今までに無い開発スキルが必要である事や、開発工数低減の為に何らかの工夫が必要である事が判った。当社では業務システムの開発においてグループ内で開発運用体制を有しているが、WebLogic Integrationでの開発運用に必要なJava言語やJ2EEについてはノウハウが不足していた。そのため、WebLogic Integrationでインターフェースプログラムを開発する統合的な体系として開発標準を推進し、開発工数の低減や効果的な開発者教育を目指す事とした。

   
【4】 当社開発標準のキーポイント
 
EAI開発における当社開発標準は、以下の3つのポイントからなる。

1.開発依頼手順、立ち上げ手順の標準化
2.ネーミングルールや開発成果物管理についての標準
3.コンポーネント開発による短納期、高品質のインターフェース開発
特に特徴的なのが「コンポーネント開発」の適用である。J2EE環境の固有のスキルやインターフェース実現のノウハウをあらかじめ作りこんだコンポーネントと、インターフェースのパターンを用意した標準仕様書、コンポーネントが参照する設定データベースを利用して、短納期、高品質のインターフェース開発を実現し、またJ2EEに不慣れな開発者であっても即戦力としてOJT学習が進められるような、開発者教育メソッドが可能になった。
   
【5】 評価
 
当社では、WebLogic Integrationの開発運用において、全くゼロの状態からスタートしたが、開発標準を構築し活用する事で、社内での開発体制については軌道に乗りつつある。開発標準の狙いとして、開発工数の低減や効果的な開発者教育があったが、その効果は実際の開発案件で確認する事が出来た。WebLogic Integrationは社内でプラットフォームとしては新しく、運用等のノウハウの不足など、まだまだ課題も多いが、今後さらに開発標準を推進し、社内情報基盤として大きな力となる事を目指して行きたい。
   

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