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提案書作成ガイドライン整備による提案力強化
〜提案プロセスの定義と標準化〜
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【1】 背景と目的
 


2003年度の品質管理レビューの一環として、2003年度1年間にお客様に提出した提案書の内容・品質はお客様に納得頂けるものであったかをレビューした結果、提案書毎の内容や品質にバラツキが有り、お客様が読まれる視点での作成標準化がなされていないという課題が明らかになった。
課題の中にどのような問題が隠されているのか現状分析をした結果

・客先目線での提案書になっていない 
・お客様のメリットが不明確
・提案書の目的が曖昧 
・技術論偏重 
・提案書の書式に統一性が無い

といった問題点が浮き彫りにされた。つまり提案時に意識する要件が不明確のまま部署レベルまたは個人レベルで提案が行われていた。そこで提案書作成標準化の実現に向けて提案力強化プロジェクトを立ち上げた。
≪目的と効果≫
・システム開発で用いる開発標準の様に、提案書作成の標準プロセスを予め定義する事により、各プロセスで提案書に記述する内容や構成の指針を提示できるようにする。
・提案書作成のプロセスに対するガイドラインを整備する事により、異なる経験度合いの人でも効率的に標準化された提案書が作成できるようにする。
・各プロセスでの活動結果を社内ノウハウとして蓄積出来るようにし、更なる提案力強化の基盤を確立する。

   
【2】 概要
 
2004年1月にプロジェクトチームが発足した。チームメンバーは4名で構成し、これに加えて各部より推進担当者を14名選任し、推進体制を整備した。クオーター毎にフェーズを区切りプロジェクトを推進した。
1. 第1フェーズ(準備段階)2004年1月―3月
  ・提案書作成の標準プロセスを定義
標準プロセスとして(1)目的の明確化、(2)情報の整理、(3)ストーリーの作成、
(4)資料の作成、(5)資料確認の5つのプロセスを定義した。
・ガイドラインの作成
適切な提案書を作成する事を目的に、提案書に記述する内容や構成の指針を示した。
2. 第2フェーズ(試行段階・改善段階)2004年4月―6月
  ・実地検証
普及活動としてガイドラインに沿った具体的な案件約20案件の支援と改善点の発掘を行った。
・標準プロセスの追加
提案書作成後のプロセスとして(6)レビュー・サポート体制、(7)提案書の共有の2つのプロセスを追加した。
3. 第3フェーズ(定着段階)2004年7月―9月
  ・実地検証の継続
・提案書の分類
この段階で支援した案件(約30案件)の内容を精査し、再利用し易いように分類し、参照可能な形式で蓄積した。
4. 第4フェーズ(評価段階)2004年10月―12月
  ・プロジェクトの評価
客先(IT主管部)からの評価及び各部署(現場)からの評価をとりまとめた。
・評価の反映
評価を考慮して提案書作成の標準プロセスの定義とガイドラインを更新し、第2版を作成した。

   
【3】 キーポイント
 
a)提案書の分類手法

提案書を「タイプ」と「量」の2つの視点より定量化し、提出先毎の要件を満たす提案書の作成が可能となる様に4つの「タイプ」と3つの「量」により分類する事とした。「タイプ」と「量」の分類から提案書に折り込むべき情報量を決定する。

b)チェックリスト

資料に重要なポイントが抜けなく反映されている事を確認する為に、チェックリストを用いて確認する。
タイプ別のチェックリストは、提案書を分類したタイプと対応しており、情報の欠如がなく標準的な提案書を確実に作成する事ができる。
   
【4】 評価
 
ガイドラインに沿って作成した提案書に対して客先へのアンケートを実施した結果、従来と比較して、提案の背景が考慮されるようになった/読み手を意識した内容になった/書式も統一感のある提案書になった、との評価を得た。
また、作成現場では標準プロセス、ガイドラインが整備された事により、特に経験の浅い人が利用する場合でも、作業時間の短縮と期待された品質達成の成果があげられた。
今後、全社的な定着をはかり、プロジェクトチーム主導による推進体制から各部署で管理推進出来る体制へ移行していきたい。また、提案書の内容と実際のプロジェクトの成果を比較検証し、標準プロセスの継続的な改善を行っていきたい。
   

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