全NUAユーザー事例論文:論文パル2004
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情報系システム更改に伴うセキュアコンピューティングシステムと企業情報ポータル構築事例PDF(8KB)
 
【1】 システム導入の背景と必要性
 

熊本信用金庫(以下当金庫という)では、昭和63年11月より情報系システムのメイン機器としてACOSシステム(以下汎用機という)を導入してきたが、劣化が著しく、また保守部品等の出荷停止後一定期間の供給、通常の保守対応等が平成16年3月をもって満了し、現行システムの継続利用が困難となった。また、九州信金共同事務センター(以下共同センターという)の勘定系システムではカバーできない業務についても汎用機によるシステム化で顧客サービスの向上、本部・営業店の事務効率化を図っていた。つまり、汎用機が停止した場合、本部・営業店が混乱するだけでなく、顧客に対しての多大な損害を与え、顧客の信用を失うことにもなりかねない。また、業界次期システムが延期となったため、顧客サービス、事務効率化、勘定系補完システムを継続して行うには現行汎用機システムに代わる新システムの導入が必要となった。

   
【2】 システムの目的
  システム更改に伴う、ITインフラ統合と基盤整備を目的とした。具体的には、Windows 2000 ServerによるITインフラ統合、Active Directoryのディレクトリサービスとグループポリシーを使った資源の一元管理を可能にし、顧客サービスの向上、管理コストの大幅な削減、ドキュメント管理の見直し、セキュリティポリシーに基づいた「情報セキュリティ対策」の運用など、事務の合理化・効率化の向上及び金庫ポータル導入による情報共有化を実現することを狙いとしている。
   
【3】 システムの概要
 

<1>システム移行後のサーバ群
具体的には、月次サーバ、日次サーバ、自振サーバ、日次伝送システムサーバ、ネットワークセキュリティシステムサーバ、グループウェアサーバ、Webサーバ、その他補完システム等

<2>グループウェアの更改
システム移行に伴い、グループウェアをStarOffice5.6からStarOffice21へ更改し、Web環境をベースに金庫情報ポータルとして、情報共有と業務統合を図った。

   
【4】 システムのポイント
  <1>ITインフラ統合の導入
汎用機をオープン系システムに移行するための金庫共有インフラ構築を考え、金庫レベルでの統一されたユーザ管理、Webテクノロジーを利用した環境の構築、管理コストの削減を実現できた。
Windows 2000 Sever Active Directoryの活用によるセキュアなシステム構築ができた。
Software Update Services(以下SUSという)により、イントラネット環境でのWindows Updateの実現ができた。
グループウェアをポータルサイトへ移行し、情報共有基盤整備が容易となった。
ネットワーク全体でのコンピュータウイルス対策ソフトの自動アップデート化が実現できた。

<2>ITインフラ基盤整備
管理コストを大幅に削減するために、システムごとのユーザ情報管理を不要とする(DNS)サーバ環境を構築、ネットワーク上の様々なリソースへのアクセス・管理を一元化(Active Directory)を実現し、セキュリティに強いシステム構築を可能とした。オープン系システムはシステムの柔軟な変更・融合・拡張・構築が可能である。
システム更改に伴う帳表の見直しができ、ドキュメントのペーパーレス化が金庫全体で取組めた。
また、StarOffice21(金庫情報ポータル)の活用、デジタル複合機の導入により、ドキュメント管理の見直し、電子ファイリング、電子キャビネットの利用を有効に活用できる環境が整った。
   
【5】 評価と今後の課題
  詳細設計から導入完了まで約6ヶ月と、短期間で展開が行えた。セキュリティについては、以前はハードウェアや個々のパソコンのOSレベルでの対策だったが、Active Directory、グループポリシーを活用することで、クライアントに対するセキュリティ設定変更に柔軟に対応でき、よりセキュアなコンピューティングシステムへの移行ができた。SUSやコンピュータウイルス対策ソフトの自動アップデート化など、ネットワークリソースコストの大幅な削減、ソフトウェアの配布や保守作業等の軽減ができた。また、内部情報漏洩対策としてLanScope Cat3を導入し、セキュリティ対策は「禁止」から「抑止」へと、抑止効果が有効な防止策となり、業務の可能性を損なわずに漏洩を防止する環境を構築でき、組織やシステムの変化に柔軟なシステムとして高いセキュリティに維持できている。しかし、テクノロジーは万能ではない。そのため、常にその先を考え、いろんな対策を講じなければならない。IT化が進めば進むほどセキュリティに対策が必要であり、今後もIT化の現状と情報セキュリティの重要性を考え、非接触型ICカードとパスワードの導入、バイオメトリクス認証の導入などを検討したい。当金庫全体での現状と課題としては、「情報を守る」ことへの意識改革こそが最大効果とも言え、更なる教育、リテラシーが必要である。

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