全NUAユーザー事例論文:論文パル2004
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システム開発プロセスのブラッシュアップと全社標準化
〜システムサービス業務標準とプロジェクト作業計画の連携システムの開発〜
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【1】 目的
 

当社は、2001年8月にISO9001の認証を取得し、その活動を中心にシステム開発の品質向上に取り組んで来た。
その後、CMMI(注2)を目指すことになったが、そのための最重要課題として、システム開発プロセスのブラシアップと組織としての標準(定義されたプロセス)化が必要であることが判明した。
この課題を克服し、CMMIの成熟度レベルで要求される「定義されたプロセス = 標準的なプロセスを数多く定義しており、それを全社レベルで実施できる状態」を確立するため、いくつかのシステムを作成して来た。

(注1): プロジェクトに関する規定、及び、サービスタイプ別のプロセスを規定したもので、当社の全社標準(ISO9001)のひとつ
(注2): Capability Maturity Model Integration:統合能力成熟度モデルの略。

   
【2】 概要
  CMMIのプロセスに関するフレームワークと作成したシステムの関係を「図(3/3ページを参照)」に示す。
<1> 組織の標準プロセスからプロジェクト固有のプロセスへの展開
作成された組織の標準プロセスやプロジェクト活動を通じて得られたプロセス資産ライブラリ(Excelで表記された組織としての手順やICOM図)からプロジェクト固有の要件を満たすプロセスを生成する仕組み(Tailoring:テーラリング)
<2> システム開発でのWBS(Work Breakdown Structure)のブラシュアップ
全てのアクティビティをICOM図法(IDEF0:アクティビティモデル)で図化することにより、各アクティビティの明確な定義と、作業を担当する要員のレベル(スキル)は妥当か、作業のインプット/アウトプットは充分か、作業の基準・手順や設備・ツールは充分か、などの検討を行うことができる。
<3> 定義されたプロジェクト固有のプロセスから作業計画書を作成する仕組み
Excel形式で作成されたアクティビティからMS-Project(プロジェクト管理ツール)を使った作業計画書を自動生成し、作業の段取り、期間、リソースなどの設定を行うことで、そのままプロジェクトの作業計画書として利用する。
<4> 実績データの蓄積
プロジェクト遂行中の実績データ(工数、期間、コストなど)は、プロジェクトの作業計画書に蓄積される。
<5> 組織としてのノウハウ共有
プロジェクト遂行の結果(成果物や結果データ)は、情報共有ツール(ConceptBase:コンセプトベース)を使って、プロセス資産ライブラリや測定リポジトリのデータベースへ蓄積される。
<6> 継続的改善
プロジェクト遂行で得られた実績が、組織の標準プロセスへフィードバックされる仕組み(いわゆるPDCAサイクル)を確立することで継続的改善へ繋げる。
   
【3】 キーポイント
 
<1> Tailoring(テーラリング)により、組織の標準プロセスからプロジェクト固有のプロセスを容易に定義できる。
<2> ICOM図法で図化することにより、システム開発プロセスのブラシアップが容易にできる。
<3> 作成されたプロジェクト作業計画書で、進捗管理、コスト管理、要員管理などのプロジェクト管理を容易に実現することができる
<4> プロセスやアクティビティ、プロジェクト遂行の結果(成果物や結果データ)を統合してデータベースへ蓄積することができる。
   
【4】 評価
  今回作成したシステムにより、システム開発業務を「CMMIの成熟度レベル3」まで実現可能となった。
さらに、蓄積されたデータを使って、適確な予算作成、標準化の推進、および、情報共有によるシステム開発の品質向上や効率化を図ることができる。
なお、このシステムは、システム開発業務に限定せず、システム管理やアプリケーション維持管理などの業務にも適用可能であると考えている。
以上


図: CMMIのプロセスに関するフレームワーク

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