全NUAユーザー事例論文:論文パル2004
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BIツールの利用によるDWHの構築
〜ACOS自由検索システムのサーバシステムへの移行構築〜
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【1】 システム化の背景
 

弊社では、平成16年9月にACOSホストの撤廃を予定しており、ACOS上で稼動している基幹システムを含めた全システムをサーバシステムに移行する作業をすすめている。そのなかで、工事物件の利益を早期に把握する最も重要なデータベースが「工事情報データベース」である。このデータベースは、リレーショナルデータベースRIQSで構築されており、多種多様な定型帳票を出力しているだけでなく、EPLやTQFツールを利用し自由検索を行い、ダウンロード後Excel等でデータを加工し管理資料を作成する業務にも活用されている。このデータベースをサーバシステムで再構成し、合わせて決算基準の変更や、経営層に対する要望に柔軟に対応できる機能を追加し、データを提供するシステムを構築する事が必要となった。

   
【2】 システムの概要
  システムの構築にあたり、自社開発での専用システム構築と、パッケージソフト適用の比較検討を行った。結果、BIツールの中からセキュリティ機能や操作性など要求機能が実現でき、かつ開発期間が短縮可能な、「BusinessObjects」を選択した。DWH用データベースは検索機能に優れ、データロードが高速であり業務運用形態に合致する「RedBrickWarehouse」を導入した。
また、「工事情報データベース」は関連する各種データベースからデータをバッチで収集加工し生成する必要があり、バッチシステムの構築は、生産性の向上を目指しETLツール「Waha!Transformer」を導入した。
   
【3】 キーポイント
  <1>サーバシステムでの構築
ACOSホストが撤廃されるので、サーバシステムでの構築が必須であり、全国の本支店に利用者がいる事から、クライアントソフト管理を避ける為ブラウザ上で動く「WebIntelligence」を利用する事とした。利用にあたっては、日本電気の提案により、この時点では未リリースであったが、操作性が向上しており、Excelへのダウンロード機能が実現されている、次期バージョンの6.0を適用する事とした。

<2>帳票の削減
移行に際して、業務の簡素化を目的に帳票の見直しを行い必要最低限なものに限定して作成する事とし、約100帳票あったものを90%削減した。一部帳票については、ネットワーク上で配信し各部門で出力可能とする事で、紙による仕訳/配送業務を無くした。

<3>データベース設計と問題点の解消
データベースの項目には、1件のデータに対して、発注者・JV構成会社など複数存在する可能性がある不定繰返項目(1:Nの関係−0の場合もあり)が含まれている。不定繰返項目であっても1回の検索で正しい集計結果を表示させる事は、ACOSの自由検索機能では実現できなかったが、データの持ち方を工夫しサーバシステムでは検索可能とした。

<4>セキュリティ機能
セキュリティは、利用者が所属する部門毎に行・列レベルの設定をしている。役職員の異動は頻繁に行われ時期もまちまちであるため、適正な権限に随時変更する必要があり、人事情報と連動した夜間バッチ処理による自動化を行った。

<5>アクセス状況の分析
「工事情報データベース」は、社内でも関係者外秘の情報が含まれており、情報漏洩に繋がる不正なアクセスがないか等を分析する必要がある。「BusinessObjects」から出力されたログ情報を参照するACCESSを作成し、利用者が何時、どの端末から、どのユニバースや項目を参照したか、どの帳票を参照したかが判るようにした。

   
【4】 現時点での評価
  システム構築にあたっては、「BusinessObjects」「RedBrickWarehouse」「Waha!Transformer」等全て初めて利用するツールであった為、教育の受講から始めなければならなかったが、どのツールも操作性に優れ、比較的スムーズに構築できた。
要求機能についてはほぼ実現できており、最大の課題でもあったセキュリティ対策についても満足できる。試行時点では、ACOSの検索機能やダウンロード機能と比較して、視認性に優れ操作し易く、簡単な利用者教育にて展開が行えており、利用者にも評判が良い。今後、操作のスキルが向上し「WebIntelligence」上でデータ加工や加工されたデータの共有フォルダへの格納が行われるようになれば、データの共有化が図られ適用効果が上がると思われる。「BusinessObjects」の新バージョンを導入するいう事を前提にしており、バグが存在する事は覚悟していたが、帳票配信機能等で問題があり運用方法で回避せざるを得ない状態である。バグに対するBO社からの回答は改修時期等明確でなく、今後の対応については心配な面もある。
今後利用の拡大が予想されるが、結構検索時の負荷が高くレスポンスに影響を与えるのではないかと危惧される。別途BOサーバをたてると新たなライセンスが必要となり、高価な製品である為に今後の適用業務の取捨選択も考えなければならない。

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