エクストラネットを基盤としたB2B2C戦略
−ホームページ作成管理システム−

(PDF文書,384KB)


1.目的 
IT革命で始まった21世紀。ブロードバンドインターネットの普及は、損害保険業界においても「情報はネットで、サービスは対面で」という需要を持つ層のお客様へのサービス向上と、代理店とお客様のコミュニケーション手段(代理店活動の効率化)としてネットの活用が本格化してきた。
そのような流れの中で、対面販売によるコンサルティングセールス(モルタルのよいところ)と24時間サービスの提供(クリックのよいところ)をとりいれたハイブリットなビジネスモデル(クリック&モルタル型代理店)を作創造するために、代理店ホームページの開設をアシストする仕組みが必要になった。
このプロジェクトの成功の鍵は、
1.短期間で全国展開を実施
2.最小限のサポートで保険販売に直結する本格的なホームページが構築可能
3. インターネット公開前に営業担当者によるコンプライアンス確認ができることである。
当社は、B2B戦略としてインターネットのオープン性と拡張性に早くから注目し、代理店と当社を結ぶエクストラネット(代理店MS1)を97年に構築しており、保険に関する最新情報の提供、契約照会から申込書作成等の業務支援、顧客管理や販売活動支援等、順次サービスを拡大させ、現在約35000店(当社売上の85%以上をカバー)が活用するネットワークとして、事務コスト削減と代理店経営基盤の強化に成功している。このエクストラネット上にC戦略であるホームページ作成管理システムを構築することで、3つの条件を満たした。代理店は、エクストラネット上でホームページを作成し、イントラネット上にミラーリングされた内容を社員がチェックをおこなった上で、インターネット上に公開するという3段階のプロセスとそれをサポートするシステムを融合させた他に類をみない業務直結でかつシームレスなシステムフローを実現させた。

2.システム概要
システム構築の設計としては、メインフレーム上の代理店マスター(代理店プロフィールデータベース)のデータ連携、ホームページ申込・公開管理機能の実現、保険料見積りシステム等、他のシステムとのデータ連携に配慮した。 

3.システムの特徴 
(1)ホームページ作成ウィザード
125種類のテンプレートと画像選択(オリジナル画像のインポートも可能)だけで、本格的なホームページが生成される。代理店固有情報の項目は、テキスト入力が必要となるがネット販売商品や取引保険会社等、極力選択方式を採用し作成負担を軽減。また保険商品概要および料率テーブルは管理側で一括更新可能。
(2)地図データベース連動システム(代理店検索システム)
テキストで入力された住所情報から地図データベースへ連携させる仕組みを採用。当社オフィシャルホームページに搭載した代理店検索システムに自動登録されるので、最小限の管理コストで効率的なホームページ運営を実現。
(3)モバイル対応(iモード)
ホームページ作成ウィザードに沿って作成するだけで、iモードに対応したホームページをPC版と同時に作成することが可能。PC版ホームページには、URL自動メール送信機能を搭載。携帯電話の煩わしいボタン操作を省き、BOOKMARKに登録できる機能も搭載。
(4)コンプライアンスチェックシステム
ホームページの申込状況や作成・公開の状態を管理するシステム。エクストラネット上で作成されたホームページを公開する前に、営業担当者が金融商品販売法や募集文書上問題ないか確認を行った上でインターネットに公開する機能を搭載。営業担当者には、代理店がホームページを作成した段階で、Eメールが送信される。
(5)見積システム連動
ホームページ作成更新データは、自動車保険見積等、試算系システムにも自動反映される。お客様がインターネット上で見積をおこなった情報は、エクストラネット上にある申込書作成システムへ転送され、その旨をEメールにて代理店に通知される。

4.展開
・2000.08 旧住友・旧三井・統合の3セクションにて開発承認
・2000.10 業者選定及び仕様検討開始
・2000.12 各社100社(合計200社)で試行開始
・2001.04 本格スタート(公開管理システムリリース)
・2001.10 三井住友海上システムに統合(旧住友、旧三井のウィザードからの移行)
・2002.11 iモード版対応(iモード版ウィザードの開発)・自動車保険見積キャンペーン実施
・2002.04 B2C活用推進策(全国施策に追加) 約1800店導入済み。
・2002.06 ネット完結型商品の導入 約6000店導入へ

5.評価
本システムの開発は、合併タイミングと重なったこともあり、システム仕様の詳細を決定するために3つシステム(旧三井・旧住友・統合)との連携・融合が必要等、困難を極めたが、開発と同時に発足させたモニター代理店(大型プロ代理店200店選定)の協力のもと、4ヶ月の試行期間を得て、予定通り本格展開することができた。
この試行期間に寄せられた要望を可能な限り反映させた結果、システムの安定稼動はもちろん、操作面・機能面でも評価が高い。4月をもって、1年経過することになるが、利用代理店数は1800店のホームページが公開されている。各地から大口契約獲得等の成功事例が寄せられるようになった。
今年度は、B2C戦略の柱として、本サービスの機能拡充(ネット取引完結型商品の拡大)と大型代理店中心に600店導入を目標としている。
従来のハイタッチなサービスに加え、ITを駆使した新販売手法を活用できるハイブリット代理店を増やしWEBビジネスでも優位に立ち他社を凌駕していきたい。