ACOS2 i−PX7300のオープンシステム連携
(PDF文書,320KB)


1.目的と背景
従来、経費予算、実績の把握には、月次処理にて印刷された帳票を利用していた。帳票はACOSで作成し、NIPの連続用紙で12種類、約2000枚を印刷し、種類毎に部課別に振り分け、配布していた。それを受け各部課ではパソコンへのデータの打ち込みを行い、経費予算の実績管理を行なっていた。また、社員が立替えた経費の振込通知書は、個人毎に印刷し、配布を行なっていた。
<経費予算実績管理の課題>
・ 遠隔地への帳票の送付は翌日到着となり、情報提供は1日遅れとなる。
・ 各部課でのパソコンへのデータ入力作業の改善。
・ 帳票印刷、振り分け配布作業の改善と紙資源の節減。
<振込通知書配布の課題>
・ 振込通知書印刷、個人宛配布作業の改善と紙資源の節減。
これら経費予算実績管理と振込通知書配布の課題を解消すべく、所管部門である経理と共同で検討を始め、ACOSの新機種導入を機に、従来のACOS業務スタイルの見直し改善を図った。機能強化されたACOS2 i-PX7300を基盤に、「経費予算実績管理レポートの電子化」と、平行して「振込通知書の電子メール配信」の2つのシステム開発を実施する事とした。
ACOS更新(ACOS2 S3300/75Nからi-PX7300/50へ)
本体の老朽化、慢性的なディスクエリア不足とバックアップへの不安を抱えていたACOS2 S3300の改善案として、再投資による機能確保、ERPなど新システム導入等の社内議論があった。ERPの導入、システムの再構築となると相当数の要員確保を要し、慎重な対応が必要である。現状の評価として現システムは満足できるが、一方、データハンドリングの改善を期待する要望が強かったことから、高速化されたCPUとディスク装置、強化されたバックアップ装置、何よりもソフトウェア資源の継続使用が可能であるACOS2の新機種導入を決断した。

2. システム概要
本システムは、ACOSで行なっていた一連の業務を部分的に改善し、汎用機の高いデータ保全性を生かしつつ、インターネット技術の利便性を取り入れたモデルである。経費予算実績の把握は、社員のパソコンからブラウザを使い、検索とデータ配信が行なわれ、また振込通知書は、個人宛に電子メールで配信される。
センターサーバにはDBサーバ、WEBサーバを配置し、ACOSとのデータ連携を行い、各パソコン上には特別に作りこんだプログラムを置かずに、全社同時タイミングでの情報提供を実現した。

3. キーポイント
1.各担当者へのパソコンで利用可能な情報提供
各担当者が自分のパソコンで見る、自分で加工する事を実現する為に、イントラネットを活用した。また、担当者のパソコンから馴染みのあるブラウザを使って直感的なデータ検索と閲覧を可能にする事で、ユーザー教育コストとACOS端末としてのライセンスコストの低減を図った。
2.ACOSデータのDWH利用
一般にDWH構築では、基幹データの再構成が成功の大きなウェイトを占めるが、今回、低コスト、短期間での開発でACOS更新の効果増大を目指した事から、元来ACOSで使用していた帳票作成のバッチプログラムをデータ再構成用に改修利用した。
3.既存インフラの有効利用
振込通知システムは電子メールを活用し、テキストデータでの配信に切り替えた。
社員の異動による電子メールアドレスのメンテナンスはExchangeからの取得データによる一括更新とし、配信データのフォントの違いによる表示の乱れは、HTML形式での配信により解決を図った。

4.計画
本システム開発に当たり、ACOS本体の更新を追いかける形で並行的に計画を実行した。
<ACOS更新> <経費予算実績照会/振込通知システム>
・2000年8月 概算見積り/設計
・2000年12月 最終確定 システム設計
・2001年3月 発注 開発
・2001年4月 新機種稼動 テスト
・2001年5月 本番化
・2001年6月 本番切替え 新ACOSへの切替え

5. 評価
ACOSの更新については、2日間での更新が可能であったことから、計画よりも一ヶ月早く本番切替えを行なう事ができた。処理スピード、ディスクアクセス等の改善により、バッチ処理時間が短縮され、それによる新規データ活用としての利用に、十分活用可能である事に確信を持った。平行して行なった経費予算実績照会システムと振込通知システムも、自分のパソコン上でのデータハンドリングが非常に好評であり、課題となっていたペーパーレス化、遠隔地への同時情報提供による業務の効率化も期待通りの出来であった。今後もACOSデータの有効活用を進め、同様に業務全体の見直しを推進していく。