医療画像統合サ−バとWebブラウザによる画像閲覧システム
(PDF文書,435KB)


【要旨】

【はじめに】
医用画像の撮影装置や診断レポートなどがデジタル化され、そのデータベースも共通化されつつある。各種のモダリティを統合して画像を蓄積し、これらを参照画像として病院情報システム(NEC Ordering97)のWebブラウザで閲覧可能とすれば、他の情報とともに閲覧でき、診療に有用と考えられる。そこで、画像統合サーバ(DICOMサーバ)とWebサーバ、パソコン端末のブラウザで画像を表示できるシステムを構築した。

【システム構成および機能】
当院の基幹ネットワークは、L3-Switch(Catalyst8540)を二重化してコアスイッチとし、フロアのHUB(Catalyst2924M)から100BASE-TXで端末と接続している。新病棟は、L3-Switch(Catalyst6509)を用いた同様の構成で、基幹スイッチの間も1000BASEで冗長性をもった二重化接続を行っている。このネットワークにL3-Switch(Catalyst 2948G-L3)を導入して接続した。スイッチにて、IPとMacアドレスによるフィルタリングやアドレス変換を行った。異なる体系のネットワークを干渉なく接続するとともに、病院情報システム端末からは、放射線サーバ、レポートサーバ、内視鏡サーバやDICOMサーバとは直接には通信できないセキュリティを確保した。心電図と病理部門サーバは、サーバ上でアクセスコントロールリストを使って、アクセスを管理している。端末が画像・レポートを参照する場合は、Webサーバにアクセスし、WebサーバがProxyとして働き、DICOMサーバと通信し、画像・レポート転送が行われる。 DICOMサーバはSUN EnterPrise450(CPU400MHz×2、RAM512Mbyte、HDD: 27.3Gbyte、Solaris2.6,DBMS:Informix Ver7.31)で、外付けHDDは80G RAID5の構成である。2次記憶媒体として、DVD-RAMチェンジャ(600枚)1.56Tbyteを搭載した。WebサーバはExpress5800 120Lc(CPU550MHz、RAM512Mbyte、HDD: 25.8Gbyte、Windows NT4.0 Server)である。端末の多くはMate NX(CPU Celleron 460MHz、RAM96Mbyte Windows 95)で、WebブラウザとしてInternet Explorer Ver4.72を利用した。
放射線部門、内視鏡部門、病理部門、生理(心電図)部門の各部門において撮影された画像をDICOM通信規約に基づきDICOMサーバに画像データを送信。DICOMサーバで、画像データを保存、DB管理を行う。
レポートは、放射線部門内で確定したレポートの各項目をタグで区切りhtmlファイル形式に変換し、Webサーバにftp送信することとした。また、シェーマファイルは、JPEG(8bit)形式でftp送信する。Webサーバで、タグ項目をDICOMサーバ内のD.Bに登録し、参照要求に応じて、D.B内から項目を吸い上げ、画面構成を行う。
画像・レポート参照は、 端末(NEC Ordering97)から、オーダ指示画面よりブラウザを起動する。WebサーバがDICOMサーバより必要な情報を検索し、当該患者の画像・レポートリストが表示される。リスト画面から、画像およびレポートの参照ができる。参照画像の利用は、オーダリングシステム利用者の職制により4段階の権限を設定した。

【おわりに】
医療では、診断や検査に際して、いくつもの医用画像が利用され、そのデジタル化が進んでいる。このシステムでは、画像を病院情報端末Webブラウザで表示できるように、検索に応じて参照画像として圧縮を行い、配信して表示するものである。診断レポートとともに診療での利用や患者への説明に有効に使われるものと考えられる。