パソコン運用管理者の憂鬱
(PDF文書,571KB)


【要旨】

1.目的
トップダウンによりグループウェアの導入が決まり、役員から一般社員まで、パソコンを利用する必要が発生したが、ほとんどの人がパソコン操作に不慣れな為、問合せ、トラブル続出が予想された。その為、いかにスムースに運用に乗せるかがシステム定着の鍵と考え、誰でも、何処でも同一の操作でパソコンを使用できることを目的に、プラットフォームの選定、アプリケーションの選定を行った。
又、パソコン台数も徐々に増え、導入時のインストール作業、ハード障害、ソフト配布等の作業も増大し、運用コストの大幅な増大が予想された。そこで、弊社独自のトータルコスト削減の考え方と改善活動をご紹介します。

2.概要
@ プラットフォームの標準化
ハード:PC98
当時ホストと通信する為にはPC98しかなかった。又、PC98とDOS/V機ではキーボードの配列が違う為全社PC98で統一した。但し、現状ではホストとの通信はNXも可能となっているため一部混在している。
OS:Windows NT3.51
ユーザがかってにアプリケーションをインストールしシステムの破壊を防ぐ為と、プログラムマネージャーの画面を固定にしユーザによる設定変更を防ぎ、全パソコン同一操作を可能とする為。
Aアプリケーションの標準化
グループウェアにより作成したファイルをメールで送受信した場合のトラブルを防止する為、又、全パソコンでの操作を共通化する為標準化した。
B購入部門を一元化
全社のパソコンを情報システム室で一括購入することにより全社の適正配置、機種、アプリケーションの統一、導入経費の削減を図っている。又、機種ごとのCD-ROMを予め作成しておき、シェアウェアソフトを利用し、CD-ROMから一括インストールすることにより導入工数の削減を図っている。
Cパソコン教育
社長以下全社で約500人教育。5〜6人単位に1人1台の環境で教育。
D問合せ対応
遠隔地の場合リモートメンテナンスソフト(pcANYWHERE)によりユーザと同一画面を見ながら対応している。又、問合せ内容をデータとして保存し、よくある質問はイントラにQ&Aとして操作画面イメージを作成し掲示している。
Eトラブル時の対応
全社のパソコンを情報システム室で一括修理しているが、弊社の場合パソコンの保守契約は結んでいなく、スポット保守で対応している為、素早い対応ができず、修理費もかさんでいた。障害の内容を分析すると、DISK障害が9割以上ある為、修理用のDISKを購入しておき、OS・アプリケーション等の設定をフリーソフトを利用し、CD-ROMから一括インストールしている。又、故障したDISKの内容を別パソコンに繋いで吸い上げ、修理後のパソコンに戻している。
マウスの場合1回のクリックでダブルクリック状態になる障害がある。この場合、マウスのマイクロスイッチを交換することにより直る。時間が取れるときに、故障したマウスを修理しておき、修理依頼が来た時交換するようにしている。マイクロスイッチの値段は50円なので、修理費の削減に効果がある。
Fソフト配布の簡易化
ソフトを配布する時、弊社で作成したFTPのプログラムを利用し、EXCELに配布先パソコンのパソコン名又はIPアドレスを指定しEXEファイルを一括配布している。

3.評価
@ ユーザからの評価
パソコンのハード障害が発生したとき、遠隔地の場合はパソコンの輸送期間がかかるが、付近地の場合は保守会社の対応より素早い対応ができる。又、故障したDISKのデータを復元している為、非常に喜ばれている。又、イントラにイメージで問合せ内容が乗っているため、分かり易いと好評をはくしている。
A情報システム室の評価
パソコンを導入して既に4年が経ち、パソコンも150台から500台と増え、故障率も増加している。しかし、運用での工数と費用は以前とほとんど変わっていない。これも運用しながらお互いに改善案を検討し実施した結果と考えている。
4.今後の課題
4年前に導入した為、ハード・ソフト共今では古くなっている。その為、最新のアプリケーションを利用することが難しくなっている。今後、ハード・ソフトの入換をする必要があるが、その方法・タイミング、OS・OAソフトに何を導入するか検討が必要である。又、現在は全社のパソコンを共通の設定としているが、エンドユーザを層別に分析し、層別に必要なハード・ソフトの提供を考える必要がある。
又、資産管理、ハード障害時の再インストールの為、Accessでノード管理台帳を作成し、パソコン単位に管理している。しかし、人手で登録している為、登録ミスもある。その為、ハード、ソフトのインベントリー管理をもっと充実する必要がある。