NUA WORLD 関西NEC C&Cシステムユーザー会

会合 平成28年度

第5回「女性活躍推進」情報交換会

開催日時 平成28年8月26日(金) 14:00〜18:30
場所 ホテル日航大阪
参加者 17社19人

女性視点で考える女性活躍推進5回目の今回は、株式会社アイ・キューブ 代表取締役 広野郁子様をお迎えして開催しました。
第一部では、広野様からご経歴を紹介頂き、女性としてキャリアを継続していく難しさの中でどのように考え、つながり、その結果として会社設立に至ったか、丁寧にご講演頂きました。今はできないことでも、次につなげる考え方やその行動は女性に限らず仕事を続けていくすべての人に参考になると感じました。
第二部では、引き続き広野様にファシリテータをお願いし、(1)強み弱みの活かし方 (2)ワークライフバランスを軸に、4班に分かれてそれぞれのテーマを議論しました。普段直面する悩みの解決に、4〜5名で互いに相談することで、深い議論が行われたように思います。
その後、場所を変えて懇親会を開催しました。打ち解けた雰囲気の中、活発な情報交換になりました。

第一部 特別講演
テーマ: すべての「試練」に感謝 〜普通の女性の経営物語〜
講師: 株式会社アイ・キューブ 代表取締役 広野 郁子 様

 広野さんの設立された株式会社アイ・キューブは今年で設立15周年、「生活者の皆さんが必要としていることをメーカーに伝える」ことを心情として経営されています。
会社設立まではいろいろ転職していますとご紹介がありましたが、ご自身の頑張りによるキャリアの積み上げと、女性であることによるその中断、方向転換の中、その時々に実践された行動は仕事を持つ社会人としてとても参考になりました。その一部をご紹介します。

 新卒で入社した会社では、情報誌の編集を経て住宅情報提供の部署へ異動。人と話をすることが苦手にも関わらず、営業活動も求められる。苦手意識の中で何をすればよいかと悩みながら、駅前看板から作成した営業リストを「自分で考えることが大切」と上司にほめられ、自分が素直にやりたいことをやっていけばよいと気づいた。営業先の人と話をすることで、自分のありのままを話すことが誰かの役に立つことに気付いたことが、営業の仕事の原点となったそうです。

 その後、結婚・出産により退職。当時はまだ育児休暇制度がなく、キャリアは中断し専業主婦となった中で、消費生活アドバイザについて知り、通信教育で勉強、資格を取得されました。神戸で全国初の消費生活センターが設置される際に、採用面接に応募されます。お子さんの保育のあてもなくこの時は採用されませんでしたが、これも今後のことを考えての応募だったとのことで、1年後に欠員ができたとの採用打診の連絡を受け、次のキャリアをスタートされました。
仕事への頑張りが評価される反面、同僚からは頑張りすぎないで欲しいとの苦情がでるなかで選んだのは、他の人が嫌がる仕事をすること。倉庫の資料管理や神戸の震災時に情報配信を行う実績を経て、仕事を任されるようになった頃、ご主人が転勤に。

 転勤先の静岡では、友達もできない中、神戸時代の上司からの紹介でメーカー企業から面談の話があり、就職されます。そのメーカーは技術力で知られた製品を得意としている会社ですが、担当された製品を主婦目線で企画し、ヒット商品となります。この企画では「消費者の不便さの解消」が「技術の後退」と取られ、設計者にうまく伝わらなかったそうです。しかし、社内の働く女性へのアンケートによって数字で示すこと、分かり易いイラストを使って説得していくことがヒット商品という実績を生み出しました。これも「当時は辛かった専業主婦の経験があればこそ」とおっしゃいます。しかし、その後3年でご主人が転勤、神戸に戻られます。現在の会社は、この後メーカーの方の助言で設立されました。
引き続き、設立された会社、同僚の方々、ご家族、ご自身のご病気のお話と、大変密度の濃いお話を伺いました。

広野さんは、「自分に強みがないと悩んだが、普通であることが強み」とおっしゃいます。しかし、このキャリアは普通ではありません。ご自身がぶれない軸をお持ちであることに加えて、キャリアを中断しても前の職場の方がこれほど気にかけておられることから広野さんご自身が優秀な企画マンであることが分かります。一例として、広野さんの講演資料では、全体を通じて当時の会社パンフレットやご自分に関連する雑誌記事が示されておりました。当時のお話がより具体的に客観的に説得力を持って伺うことができました。

最後に、広野さんが講演中に紹介されたジョブズの言葉を紹介します。すべての働く女性・仕事をする皆さんへのエールになりますように。

先を見通して点をつなぐことはできない。
振り返ってつなぐことしかできない。
だから将来何らかの形で点がつながると信じなければならない。
直観、運命、人生、カルマ・・何でもいいんだ。
その点がどこかにつながっていると信じること。
この手法が私を裏切ったことは一度もなく
私の人生に大きな違いをもたらした。
‐スティーブ・ジョブス

第二部 座談会

引き続き座談会でも、広野様にファシリテーターをお願いしました。今回は4班に分かれ、(1)強み弱みの活かし方 (2)ワークライフバランス をテーマとして情報交換をおこない、その後全体で共有しました。(以下発表順)

3班 ワークライフバランス(育児と介護について)

  • 子供がほしいと思ったときに休みが取れる仕組みが必要であり、周りの人にどう周知するかが必要。
  • 育児の中で、保育園にお迎えにいくと、お父さんが来ると良くやってるとほめられ、お母さんは行くのが当たり前。社会のなかで、女性が育児をすることが当たり前になっていることのあらわれではないか。
  • 子供を育てながら会社で働くとき、時短勤務するとキャリアを積み上げることができず任される仕事がなくなる、時短勤務をしても上に上がれる仕組みになっていない。
  • 自分の周りにモデルケースがいないし、会社の中でどう動くのか自分がモデルになるにしても動きかたが分からない。
  • 女性であると出産から介護まで付きまとうが、黙っていては状況はよくならないので、言いにくいこともあるが積極的に発信していく

(広野様 コメント)
日本の社会が労働力不足で今までにない局面にきている。
こういうことをやりたいと声を出していくことが大事。道を作ることが大切。
友人2人をがんで亡くした友達が駆けつけてくれて、一人は会社優先で言い出せなかったが、もう一人はすぐにがんなんで休みますといい、元気に治った今でも仕事を続けている。同じ病気でもまるで違う。仕事を優先せず、自分を優先するように言ってくれた。
徐々にでも、目の当たりにしている人が声を出していくことで少しでも状況を変えていく。

2班 自分の強みの活かし方

  • 自分の強みは活かし、感情的になることは一度飲み込む。方法は、メールに思いのたけを書いて、送るか送らないかは冷静になって考える。
  • 自分の相談を聞いてくれる人をつくるのは大切である。
  • 物事を伝えていくのは、自分の言葉だけでなく組織の共通語や数字をつかい分かりやすい資料を作る。
  • 正義感、自分が正しいと思うことが組織にとって男性にとって、必ずしもそうではない。幅を広げて行きたい。

(広野様 コメント)
自分のことを理解してという前に、相手のことを理解しないと理解してもらえない。
女性は感情的に言ってしまうので、この仕事(マーケティング)を選んだのはデータを味方につけられることから。

1班 バックグラウンドの異なる職場のメンバーのモチベーションについて、

  • 目的・目標を共有していく
  • メンバーの主体性を大切にして任せる。ただし、相談にはのる。
  • 個性に合わせたコミュニケーションをとっていく。プライベートの話をしたい人もいればそうでない人もいる。
  • 相手の人のことを知ったうえでコミュニケーションを。相手を知るには自分のことも知らなければならない。
  • メンバーに感謝の気持ちを伝える。

(広野様 コメント)
人は、一人ずつみんな異なる。
弊社では、右脳左脳、具体脳抽象脳、ビジュアル脳数字脳など研修でメンバーのタイプを調べてるが、自分が苦手で悪いかなと思う仕事でも、嬉々としてやってくれるということもある。
感謝することは大切。

4班 ワークライフバランス

  • ワークライフバランスとはそもそもなにか。仕事をしたい人もいれば早く帰りたい人もいる。
    個人の価値観が異なるので一概には言えない。
  • 長時間労働は多くあり、SEの会社では大きな問題だし、減らす取り組みをしても減らない。
    会社も長時間労働を評価している文化がある。早く帰ることがよくないとの文化を変えないと。
  • 班内でトップダウンの取り組みで会社がかわったことの事例を紹介して頂いたが、心のこもったトップダウンでないと改善は見込めないので、下から制度や取り組みについて意識の醸成を図らないと進まない。
  • 多くの会社で行っている、休暇をとる、定時で帰るといった取り組みを地道に進めることで帰るということを習慣化することでワークライフバランスが保てるのではないか。

(広野様 コメント)
それぞれの価値観が異なるのは、みなさんも感じている通り。
創造的な仕事や、創造力を働かせるためには長い時間をかけることではないはず。
村木敦子さんの話の中で、女性は遠回りをしないといけないが、最後の最後で経験が生きて、追い越していくことがある。長く働かないといけないということではない

また、各班には前回、前々回講師の関西様、星野様、NEC様よりマネージャ層2名の方々にもサポート頂きました。ありがとうございました。

第三部 情報交換会(懇親会)

場所を移して懇親会を開催しました。リラックスした雰囲気の中、座談会の中で出たキーワードについて会話が盛り上がり、参加の皆さんの声が途切れることがありません。このなんでも話せる場を是非次回にも続けていきたいと思います。

写真 写真
写真 写真

このページの先頭へ