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飲食店の多店舗展開を成功に導く3つのポイント

最初の店舗が軌道に乗ったので事業拡大を目指したい! そんな野心に燃える経営者に知ってほしいのは、多店舗展開には1店舗のみの経営とは違うコツがあることです。まず念頭に置くべきは、手間暇をかけた分だけ売上は上がるということ。店舗数が増えれば1店舗あたりに費やせるコストには自ずと限りが出てきますが、効率的に各店舗に目配りし、全体の売上アップを目指すヒントを指南します。

「共通言語」としてのマニュアルが必須!

飲食店のような人間相手の商売では、マニュアル通りに対応したからといって、すべてのお客さまに満足してもらえるわけでありません。そこが接客業の難しさであり、おもしろさでもあります。従業員一人ひとりが、目の前のお客さまを思って、心のこもったサービスを自律的に提供できるのが理想です。

そうはいっても、すべてを従業員の判断に委ねるのは心配です。飲食店を多店舗展開するとなると、従業員数は何十人、ときには何百人に上るときもあるでしょう。オーナーの価値観や経営方針を、全スタッフに効率的に伝える必要が出てきます。そこで何らかの「マニュアル」を用意することをお勧めします。

外部業者に発注して、立派な分厚いマニュアルをつくっている店を見かけることがありますが、そこまでの必要はありません。あまり分厚いものは誰も読みたがりません。「最低限こうしてほしい」「これだけはしてくれるな」ということだけでも十分です。

たとえば、お客さまへの第一声「いらっしゃいませ!」をどんなトーンで言ってほしいのか。そんな小さなことでも、マニュアル化するかしないかによって、従業員への浸透具合に差がついてきます。

店長を介して従業員に伝えてもらえばいいと思うかもしれませんが、オーナーが大事にしている価値観を、すべての店長が同じ言葉づかいで伝えられるとは限りません。オーナーの価値観を全店舗のスタッフに、いわば「共通言語」として理解してもらうには、大切なエッセンスをまとめたマニュアルを用意するのが効果的です。

店長の努力を評価し、店長同士が励まし合える機会を

飲食店の店長は孤独な仕事です。社員として現場に配属されているのは店長一人のみで、ほかは全員がアルバイトということも多いでしょう。そうした環境では、励まし合ったり、ときにグチをこぼしたりできる同僚もいません。だからこそ、オーナーがきちんと目配りし、「あなたの働きを見ていますよ」と伝え続けることが重要です。時間の許す限り、各店舗の様子を直接見に行けると理想的です。

ただし現実には、展開店舗数が数店舗ならいざ知らず、数十店舗におよぶような規模になると、すべての店を頻繁に訪れることができません。そうした場合は、たとえ電話やメールで定期的に連絡を入れるだけでも、何もしないで任せっきりにしておくよりはるかに効果があります。たとえば全店舗の売上一覧を週報や月報として送れば、きちんと評価していることを伝えた上で、売上状況を店長に意識させることができます。

また、店長同士が顔を合わせる「店長会議」などを定期的に設けるのも有効です。バイトスタッフにはこぼせない悩みや店舗経営のノウハウを共有できる仲間がいれば、孤独に陥りがちな店長のモチベーションを維持できます。さらに、いい意味でのライバル意識が育まれることで店舗間に健全な競争が生まれ、結果的に全体の売上アップにつながることが期待できます。

「全国制覇」は不要。出店エリアの選定は慎重に!

各店舗にできるだけ頻繁に出向きたいことを考えると、むやみに遠距離に出店するのは勧められません。単純な距離だけでなく、交通手段の利便性も考え、移動時間に無駄が出ないように計画すべきです。

多店舗展開を目指していると周囲に伝えていると、物件紹介をしてもらえる機会もあるでしょう。そこでありがちな失敗は、縁もゆかりもない地域に「いい物件が出たから」というだけの理由で出店してしまうことです。たとえば都内で5店舗を経営していたオーナーが、いきなり大阪に6店目を出店しても、成功できる確立は高くありません。

やみくもに「全国制覇」などを目指すのはやめましょう。おおよその目安として、30店舗程度までなら同一都道府県や都市内で展開するのが無難です。近隣の店舗間であれば、一人の店長に複数店舗を任せることも可能です。いざというときに、物の貸し借りができるというメリットもあります。

各店舗への目配りが売上向上につながる

以上で見てきたように、多店舗展開では1店舗のみの経営以上に、従業員にオーナーの思いを伝え続けることが重要になります。各店長のやる気をうまく引き出し、ときに孤独に陥りがちな店長をサポートする気配りも欠かせません。そのためにも、出店エリアを慎重に見極め、各店舗への目配りを怠らないことが多店舗経営の肝となります。

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監修:三浦歩(飲食店経営コンサルタント)
外食チェーン企業での店舗運営・統括管理業務に従事する傍ら、カレーやステーキ、カフェのチェーン店、ワインバーや居酒屋、菓子類催事販売など、さまざまな業態の飲食店200店ものコンサルテーションを手がける。国内外の開店業務、スタッフの採用から教育、メニュー提案などの商品開発まで、飲食店のあらゆる業務について、ときに自ら店長の役を担いながら、飲食店経営の現場をサポートしている。

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