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TPPってなに?その意味と外食産業に与える影響

2015年10月5日、TPP交渉が大筋合意に達しました。これにより、国内のさまざまな産業にメリットやデメリットがもたらされると言われていますが、果たして外食産業にはどのような影響があるのでしょうか?
今回は、TPPの意味や国内の外食産業への影響について見ていきます。

TPPってなに?

TPPとは、「Trans-Pacific Partnership(環太平洋経済連携協定)」の略称。太平洋周辺諸国の間でモノやサービスなどの貿易自由化を目指す国際協定です。2006年にシンガポール、ニュージーランド、ブルネイ、チリの4か国で発効。その後、アメリカや日本なども交えた12カ国での交渉が続き、大筋合意に至っています。日本国政府は今後各国と連携しつつ、協定の早期署名・発効を目指していくということです。

TPPに参加すると、農産物や鉱工業品などの関税が撤廃される(あるいは段階的に引き下げられる)ことになります。そのため、多くの国内産業が影響を受けるとされていますが、なかでも外食産業に大きな影響を及ぼすのが「関税の撤廃」です。海外の食材が低価格で仕入れられるようになるため、国内の外食産業にはメリットがもたらされると考えられています。

どんな食材に影響がある?

では、具体的にはどんな食材に影響が出てくるのでしょうか。

一番の影響は、肉類

今回のTPP大筋合意により、幅広い品目の農水産物の関税が撤廃される(あるいは段階的に引き下げられる)ことになりますが、なかでも肉類の関税引き下げは外食産業に大きな影響を及ぼすことが予想されます。
現在、牛肉には38.5%の関税がかかっていますが、1年目には27.5%、16年目には9%になります。豚肉の関税は現行1キログラム当たり最大482円ですが、発効後に125円となり、5年目には70円、10年目には50円まで引き下げられます。また、ソーセージ、ベーコンについては、それぞれ6年目、11年目に関税がゼロになります。

野菜100品目、果物・水産物なども

そのほか、野菜や果物、水産物などの中にも関税が撤廃されるものが多くあり、いずれも外食産業の仕入れコストに影響してくるでしょう。
まず、野菜については、主要100品目すべての関税が撤廃されることになっています。

ジャガイモ、ブロッコリー、キャベツ、ネギ、ホウレンソウ、ニンジン、ダイコン、カボチャなどは協定発効後すぐに関税がなくなり、タマネギ、ポテトチップス向けの加工用ジャガイモなどは6年後に撤廃されます。

また、8年目にはオレンジやワインの関税が、11年後にはリンゴ、ミナミマグロの関税がゼロになるなど、果物や水産物、加工食品についてもさまざまな交渉結果が発表されました。今回のTPP交渉で関税撤廃の対象となっている農林水産物は、およそ400品目です。

気になるコメへの影響は?

一方、今回、最大の焦点となっていたコメについては、現在の関税は維持されることになりました。アメリカとオーストラリアに合わせて7.8万トンの特別輸入枠(発効当初は5.6万トン)が設けられたものの、今回の合意によって増加する輸入米は全体1%未満で、肉類などに比べると影響は大きくないようです。

*今回のTPP協定の詳細については、こちらをご覧ください。
  環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)の概要|内閣官房TPP政府対策本部

焼肉屋、ファミレスなどは約10%のコスト削減

では、こうした農産物の関税率の変化は、今後どのような影響を外食産業にもたらすのでしょうか。

みずほ銀行のレポートによると、今後多くの品目で関税が撤廃されれば、輸入食品の調達がさらに増えると予想されています。とはいえ、その影響はどの企業に対しても一律ではなく、現在関税の高い食材を多く使っている業態ほど、大幅なコスト削減を見込めるとのこと。同レポートでは、牛丼屋、焼肉屋、ファミリーレストランなどでは10%前後、それ以外の業態では 3~6%程度、メニュー価格を下げる余地が出てくると予想されています。また、低価格化が実現されることで、外食の利用頻度の向上にもつながるのではないかと考えられています。

今後、外食産業はどう変わる?

このような状況のなか、外食産業は今後どう変わっていくのでしょうか。

みずほ銀行によると、今後一定規模以上の外食企業は、商社や大手食品卸と提携し、食材の調達力を高めることが有効な選択肢となってくるのではないか、ということです。逆にこうした戦略をとらない企業は、価格以外での差別化戦略が求められるようになり、戦略の多様化が進む可能性があることも指摘されています。

規模の小さな外食企業においても、今後は何らかの差別化戦略が必要になるでしょう。みずほ銀行の調査によると、外食するとき国産品かどうかを気にかける人も4分の1以上も存在します。例えば、そのような層に向けたビジネス展開なども考えられるのではないでしょうか。

本サイトでは今後、飲食業界のトレンドや店舗経営のノウハウなど、さまざまな切り口の記事を発信していきます。TPP時代を生き抜く上でも、自社の企業規模や理念に合った経営戦略立案の参考にしていただければと思います。

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