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林エバンジェリストが語る 最新技術動向

林エバンジェリストの顔写真

エバンジェリストの林です。

今回は、SDNを取り上げてみます。

ネットワークの世界では、通信スピードをより早くする(広帯域化)という点に重点を置いた進化が中心でした。しかし近年、SDNというアーキテクチャを採用することによる「ネットワークの仮想化」に関する進化が始まっています。

SDNは、Software-Defined Networkingの略で、ネットワークをソフトウェアで制御しようというコンセプトの上に開発されたアーキテクチャです。このネットワークを利用すれば、システムの構築段階での厳密なネットワーク設計をする必要がなく、利用シーンの変化によって、ダイナミックにネットワークの構成そのものを変更することができるようになります。たとえば、人員の増減により、ネットワークの帯域が不足したり、あまったりしても、ソフトウェアで簡単にネットワーク構成を変えることができるので、その時々で最適なネットワーク構成を保つことができます。このことは、時間や曜日ごとにネットワークの構成を変えるといった自由度をネットワークに与えることになります。

今回は、ネットワークの最新技術である、このSDNをご紹介します。

第20回 SDN

従来のネットワークの世界では、その伝送スピード(通信帯域)をいかに早く(大きく)するかという点に重点を置いて進化していました。しかし、近年、このネットワークに「SDN」と呼ばれる「ネットワークの仮想化」という観点での大きな変化が起こっています。

「SDN」とは、Software-Defined Networkingの略で、ネットワークをソフトウェアで制御しようというコンセプトの上に開発されたアーキテクチャです。このネットワークを利用すれば、システムの構築段階での厳密なネットワーク設計をする必要がなく、利用シーンの変化によって、ダイナミックにネットワークの構成そのものを変更することができるようになります。

この「SDN」と従来型のネットワークの違いは、自動車の運転で例えるならば、従来の紙の地図を見ながら目的地へのルートを見つけていた世界に、カーナビゲーションシステムが導入されたことに似ています。

従来は、交差点ごとに、道路標識と地図を見比べながら、目的地へ向かって真直ぐに移動していましたが、途中の道路の渋滞で、目的地到着までに大きな時間ロスが発生するといったことが起こっていました。

ところが、カーナビゲーションシステムが導入されることにより、途中の渋滞している道路を回避し、遠回りでも、最短時間で目的地に到着できるように変わってきました。ネットワークの世界でも「SDN」の導入により、これと同じことが起こっています。

たとえば、人員の増減により、ネットワークの帯域が不足したり、あまったりしても、ソフトウェアで簡単に、リアルタイムでネットワーク構成を変えることができるので、その時々で最適なネットワーク構成を保つことができます。このことは、時間や曜日ごとにネットワークの構成を変えるといった自由度をネットワークに与えることになります。

冒頭に説明したように、SDNは、ネットワークのアーキテクチャです。このアーキテクチャを実現するために開発されたのが、OpenFlowと呼ばれる通信プロトコル(通信手順)です。この通信プロトコルを実装した製品が、プログラマブルフロースイッチ(NEC製品)という階層構造になります。

OpenFlowと呼ばれる通信プロトコルは、一種類ではなく、オーバレイ方式、ホップバイホップ方式などのいくつかの方式が存在しています。もちろん、ネットワークの世界では、標準化が必要不可欠であり、OpenFlowもONF(Open Network Foundation)と呼ばれる団体が標準化を推進しています。オーバレイ方式は、各地域間を結ぶのに適した通信プロトコルであり、ホップバイホップ方式は、データセンタ内などの比較的狭いエリアでの通信に適したプロトコルと言えるでしょう。

このSDNを利用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?具体的に見てみます。

①マルチパス

宛先が同じでも、アプリケーションごとにパス(目的地までの経路)を分離(マルチパス)出来るので、たとえば、音声パケットのように大きな遅延が許されないものと、WEBアクセスのように、多少遅延しても問題ないものを別々の経路で流すことが可能となります。

②フロー片寄せ

ネットワークの利用状況に応じて、ネットワークをダイナミックに変更することが可能になります。この機能を利用すれば、トラヒック減少時に使用機器を集約することで、利用していない方の機材(ルータやスイッチ)の電源を落としてメンテナンスしたり、利用を完全に停止して省エネ効果を出すことも可能です。ネットワークの利用が大きくなって来れば、また元の状態に戻すといったダイナミックなネットワークの変更がリアルタイムで行えます。

③WayPoint機能

WayPoint機能を利用すれば、特定のパケットのみ、特定のネットワークを通すといったことが可能になります。たとえば、外部から来たパケットは、必ずファイアーウォールを通るようにするが、内部で発生したパケットは、ファイアーウォールを通さないといった制御ができる様になります。これにより、ネットワーク設計の自由度が広がります。

このように、SDNを利用すれば、ネットワークをリアルタイムで自由自在に構成変更できるようになるので、利用者動向の変化に合わせて、ネットワーク設計を動的に変えることが可能になります。

今後のネットワークは、SDNが当たり前の時代になると言われており、これに従来の広帯域化(伝送スピードの高速化)を加えれば、クラウド時代に最適なネットワークを構築することができる様になることでしょう。


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