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林エバンジェリストが語る 最新技術動向

林エバンジェリストの顔写真

エバンジェリストの林です。

今回は、ウェアラブルセンサを取り上げてみます。

端末のモバイル化、ウェアラブル化が進むことにより、これらに付属するセンサを有効に活用する方法が模索され始めています。たとえば歩数計に代表される、歩いた歩数をカウントしたり、リアルタイムでの姿勢(立っている、寝ている)、歩いている、走っているなどの状態の把握、さらには、心拍、脈動などの生体情報を取得するなど様々なシーンでの利用検討が進んでいます。

今回は、このウェアラブルセンサに焦点を当て、どのようなセンサが有効で、どのような利用シーンが想定できるかなどに関してご紹介します。

第19回 ウェアラブルセンサ

端末のモバイル化、ウェアラブル化が進むことにより、これらに付属するセンサを有効に活用する方法が模索され始めています。近年では、センサが主となり、単純にセンサがセンスした情報を、上位システムに送り届けるのみのもの(ウェアラブルセンサ)の研究も進んでいます。

そもそもウェアラブルセンサは、「体の手首や、足、腰などにセンサを取り付けることにより、人物の動きなどを検知する」ことを目的として開発が進みました。このような技術が進化した背景には、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術によりセンサが急速に小型化したことがあります。小型化により、人体に取り付けても人の動作への影響が少なくなったので、邪魔にならなくなってきたのです。また、様々な技術の進化により、省電力化も進み、大きくて重いバッテリの搭載が不要となったことも進化の理由の一つとして挙げられるでしょう。

ウェアラブルセンサといっても、単純にセンサだけを装着すればよいというわけではなく、電源、CPU、メモリといった制御メカニズムを実現するコンピュータが必要になります。また、センスした情報を上位システムへ伝えるネットワークの仕組みも必要となるでしょう。これらを一つのシステムとして作り上げられているのが、ウェアラブルセンサです。

ウェアラブル機器に搭載されるセンサの種類を見てみると、以下のようなものが考えられます。

人の動作を取得するためには、MEMSモーションセンサと呼ばれている、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、電子コンパスなどが利用されます。また、身の回りの状況(=環境)を取得するためには、温湿度センサ、UV(紫外線)センサなどがあり、また、健康状態をモニタリングするためには、心拍センサ、脈動センサなどが利用されます。

これらのセンサを利用して、どのようなことが実現できるでしょうか?たとえば、歩数計に代表される、歩いた歩数をカウントしたり、リアルタイムでの姿勢(立っている、寝ている)、歩いている、走っているなどの状態の把握、さらには、心拍、脈動などの生体情報を取得することができれば、装着者の日々の活動量の記録にも使えます。またリアルタイムの状況把握も可能となり、忙しく働いている、リラックスして休憩しているなど判断も可能となるでしょう。

時系列的にデータを収集すれば、個人の健康管理はもちろん、日々の活動状況の把握が可能となります。これを利用すれば、高所作業などの危険を伴う作業を行う場合に、たとえば前日のデータを確認して、作業者の疲労度をチェックして、疲労度が大きい場合は、別のより安全な作業に振り分けるといったことも可能となるでしょう。

一般的には、このような活動量を計測するセンサは、ライフログデバイス、あるいは活動量計といった呼称で呼ばれています。

※価格は2015年11月のものです。(筆者調べ)

 

ライフログデバイスの中には、就寝時にも着用しておくことにより、眠りの良し悪しを把握するようなことが可能な機種も出てきています。

もう一つの使い方としては、ユーザインタフェースとしての利用が考えられます。弊社では、両腕に加速度センサを装着することにより、ユーザインタフェースとして利用する「腕タップユーザインタフェース」の研究をしています。両手首に加速度センサを取り付け、上腕、前腕上部、下部などの部位をたたくことにより、どの位置が叩かれたかを加速度データを分析することで判断するという仕組みです。

左右の腕3か所をたたく、両手をたたく、左右の腿を叩くなどおおよそ9通りの動作の判別できるので、それぞれに合わせたコマンドを設定することができるでしょう。

実際に実験してみた結果、90%以上の高い検出率が実現できました。これらを利用すれば、たとえば、ランニング中のミュージックプレーヤーの操作といったパーソナルユースや、両手の指がグリスで汚れていたり、厚手の手袋をはめている際の、装置操作などのビジネスユースにも応用できると考えています。

ウェアラブルセンサは、今後、様々な用途での導入が進むと思われます。これらを有効活用することにより、従来出来なかったことが実現できるようになり、コンシューマ用途の利用のみならず、ビジネス用途で利用した場合、安心・安全につなげることも可能となるでしょう。今後のウェアラブルセンサの進化に期待します。


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