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林エバンジェリストが語る 最新技術動向

林エバンジェリストの顔写真

エバンジェリストの林です。

今回は、最近注目が集まり始めているUAV(マルチコプター、マルチローターヘリ、ドローンなど、様々な呼称がある)を取り上げてみます。

UAVとは、パイロットが搭乗していない航空機を、地上からの遠隔操縦によって制御するシステムのことで、もともとは、軍事用の攻撃兵器や偵察などで利用されていました。最近では、空撮や設備点検、測量、小物品の輸送など様々な用途への適用が広がってきています。

おもちゃレベルのものから、本格的なプロ仕様のものまで多くの機体も販売されており、研究開発段階から実用段階に移行してきていると言えるでしょう。ただし、技術的には進化していますが、プライバシー対策や安全性など運用面での体制づくり(法整備など)などが遅れており、今後の課題となっています。

第9回 UAV(Unmanned Aerial Vehicle)

マルチコプター、マルチローターヘリ、ドローンなど、様々な名称で呼ばれている小型ラジコンヘリコプターがあります。一般的には、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)と総称されます。

UAVとは、パイロットが搭乗していない航空機を、地上からの遠隔操縦によって制御するシステムのことで、もともとは、軍事用の攻撃兵器や偵察などで利用されていました。最近では、空撮や設備点検、測量、小物品の輸送など様々な用途への適用が広がってきています。国際的な定義の標準化は、国際民間航空機関(ICAO)にて実施中ですが、2011年に発生した東日本大震災以降、災害発生後の被災地の情報収集・情報展開などの利活用にも期待されています。

おもちゃレベルのものから、本格的なプロ仕様のものまで多くの機体も販売されており、研究開発段階から実用段階に移行してきていると言えるでしょう。残念ながら今のところ、海外で開発された機体が中心であり、国産の機体の開発は、まだまだこれからといったところです。

機体の進化の方向は、「扱いやすさ」を求めるという点と、「機体の性能」の向上を求めるといった2方面での進化が重要となっています。そのために、様々なセンサを搭載し、如何に自律的に飛行させるか、また、モータの性能を高めることにより、どの程度の重量物を搭載することができるか(ペイロード)などがポイントとなります。

また、バッテリーの技術進化も重要な要素です。現在のUAVは、搭載されたバッテリーの性能から、おおよそ30分程度の飛行時間が限界です。今後、小型軽量で大容量のバッテリーが開発されることにより、この飛行時間をもっと長くすることが可能となるでしょう。

建設業界でも、UAVの利用シーンは多く存在するでしょう。たとえば、建設前の測量や、3Dモデリングの作成から始まり、建設段階での施工状況点検、高所への軽量部品の搬送、建設後の定期点検といった作業の効率化に利用することができます。実際に、橋梁点検業務やメガソーラ施設でのパネル点検といった業務への適用も進んでいます。

一方、NECでは、千葉大学から立ち上がったベンチャー(自立制御システム研究所)の機体を利用し、これに弊社開発の赤外線カメラやジンバル(運台)、カメラ映像の無線通信装置などを搭載したシステムで、老朽化が進むインフラ設備の点検システムを開発中です。

UAVは、技術的には進化が激しいのですが、プライバシー対策や安全性など運用面での体制づくり(法整備など)などが遅れており、今後の課題となっています。今のところ、規制する法律が国内外を含めて存在しないため、だれでも自由に飛ばすことが可能です。最近、空撮中に機体が墜落して、地上にいる人を傷つけたり、旅客機とのニアミスを起こしたりといった事故の報告もあり、今後、さらに大きな事故が発生する可能性も否定できません。

アメリカ連邦航空局(FAA)では、このような現状を踏まえ、現在、法制度を策定中です。(2014年末に提案発表⇒現在、意見公募中)まだ数年かかりそうですが、最終的にはUAV運用者に対し、商用利用ライセンスの申請を義務付ける予定です。日本では、まだ本格的な取り組みが始まっておらず、コンソーシアムでの独自仕様の安全ガイドラインなどが公開されている状況ですが、アメリカで法律が策定されれば、それにならう形で法整備が進むことが予想されます。

今後、益々利用範囲が広がるUAVに期待してください。


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