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「製造業のサービス化」による成長戦略セミナー 製造業のサービス化施策に向けての背景と構想

※本資料記載の内容は、所属する組織の見解ではなく、筆者の個人の見解を示すものです。

日本経済を支えてきた製造業が、いま大きく揺らいでいます。経済のグローバル化が進展し、モノづくりのコモディティ化が進む中、日本企業がこのまま国際競争に勝ち抜くことは困難になりつつあります。現在は業況が好転しつつも、中長期的な競争力の低下は否めません。このような状況で、改めて「製造業のサービス化」が注目されています。製造業が高付加価値化やサービス化を推進するには、どのような課題や解決策の検討が必要なのかを、経済産業省の商務情報政策局  サービス政策課 産業分析研究官 朝武直樹様が現状の具体的な事例などを踏まえながら解説します。

(2014年1月22日「製造業のサービス化」 による成長戦略セミナーより)

会場写真

製造業もサービス産業の一翼だという、新しい認識による取組み

経済産業省のサービス政策課は、主にサービス業界の生産性向上へ向けた政策立案を担当しています。しかし、私はサービス産業と製造業を分けることが、そもそも不自然ではないかと考えています。2006年に閣議決定された「経済財政運営の改革と基本方針」では、サービス産業と製造業が双発の成長エンジンだと位置づけ、両業界はもっと融合すべきだというのが私の自論です。製品を売れば、必ずアフターサービスが伴いますので、製造業自体もサービス産業の一翼だと捉えています。
同課では、製造業のサービス部門へも直結するテーマや課題について、様々な政策立案や取組みを推進しています。(図)そこには、「製造業のサービス化」はもちろん、これからキーポイントとなるビッグデータ解析を踏まえた「データ活用論」など、製造業へも直結する施策や取組みを展開しようとしています。

図:経済産業省 サービス政策課の取組み図:経済産業省 サービス政策課の取組み

製造業のビフォーサービスとアフターサービスの高付加価値化が加速

2013年の経産省「ものづくり白書」では、製造業は業況が改善しているものの中長期的には厳しい状況に置かれており、モノを作るだけでなく製造業の高付加価値化とサービス化へのシフトが重要だと指摘しています。

製品のコモディティ化と低価格化が進む現在、製品自体の付加価値が低下し、企画・マーケティング・設計・開発などの段階(ビフォーサービス)とアフターサービスでの付加価値が増加する傾向にあり、いわゆるスマイルカーブ現象が顕著です。特にアフターサービスは、製造業におけるサービス化の基本であると捉えています。

事例として、建設機械メーカのアフターサービス、IT機器メーカの機器メンテナンスやアウトソーシング、端末メーカのサービスを提供する国が大きな利益を獲得するケースなどがあります。

ビフォーサービス(企画・マーケティング・設計・開発)を重視

次に、製品のビフォーサービスを重視した事業例です。たとえば、製品を納入する前のコンサルティングやアセットマネジメント、顧客に対するマーケティング支援などがこれに相当します。

ある昇降機メーカは、導入予定の商業施設へ向けたコンサルティングサービスを展開しています。施設内の人の流れを予測し、エレベータやエスカレータの位置や設置数を提案するサービスです。また、スポーツ用品メーカでは、顧客の足を3D計測しジャストフィットする靴を選択・製造しています。まさに、顧客一人ひとりにカスタマイズを実施している事例です。

製造業のサービス化によるメリットと、サービス化の阻害要因

製造とサービスを比較した場合、サービスのほうが製造よりも利益率が何倍も高いというデータも発表されています。たとえば、コピー機など紙に関する機器では、製品を売った段階での利益率は1~3%ですが、ビフォーサービス/アフターサービスでは10~15%と利益率が5倍とのことです。発電機や車両の例を見ますと、同様に4倍の利益率になるとも言われています。

製造業のサービス化によるメリットは、以下の4点に集約されます。

  • メーカ独自のサービスは、他社に模倣されにくい
  • 顧客との強い関係性が構築され、ロイヤリティが形成される
  • サービス事業は投下資本が少なく、利益率が高い
  • 顧客は管理や保守に煩わされず、本来業務に注力できる

一方、サービス化を阻む要因としては、次の5点が挙げられます。様々な要因がありますが、企業側と顧客側とを問わず意識の問題が大きいようです。

  • 企業内における合意形成の欠如
  • 企業のサービス化へ向けたコミットメント不足
  • サービス化へ向けた企業資源(人材など)の不足
  • 企業内におけるマインド転換の困難さ
  • 顧客側マインド(商習慣など)の転換の困難さ

ビフォーサービスとアフターサービス発展のための課題

サービス事業に必要な要素をまとめると、以下のような項目が挙げられます。これらの課題の解決が実現可能かどうかが、サービス化の推進には不可欠だと考えます。

アフターサービスに必要な要素

  • サービスの効率化(低コスト化)を実現する、遠隔監視・予兆診断の技術
  • 製品の稼働データを、設計やサービスにフィードバックする仕組み
  • サービスセンターにおける情報の共有などオペレーションの向上 など

ビフォーサービス/アフターサービス共通で必要な要素

  • 製品志向から顧客志向へ、製品の売り切りからサービスへ
  • ファイナンス事業との連携による、保守サービスの普及
  • 原価管理・管理会計が難しく、「サービス」の管理会計にどう対応していくか など

政府や自治体など、公的機関の支援策の可能性について

サービス化を推進する要素には、企業努力で解決するテーマ以外に、公的機関自らがサービス化を推進していくことで全体のサービス化が進むと考えます。他には税制優遇や特別償却制度、補助金制度等の施策も考えられるかもしれません。

イギリスや米国では、国自らがサービス化を推進しています。他方、日本では、国自らのサービス化が進んでおりません。今後は政府や自治体など公的機関が積極的にサービス化を打ち出し実施していくことが有効なものと考えております。

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