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  6. 第6回 全員参加型の経営革新活動で、ものづくりの戦いに勝ち続ける
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NECものづくりコラム 匠の系譜 <第6回>

NECものづくりコラム 匠の系譜 <第6回>

調達部門も間接部門も後方ではなく先頭で経営革新に取り組む

3つ目の柱となる調達革新は「Value Up 200」と名付けられた活動で、この数字にはパフォーマンスを2倍にするという意味が込められている。具体的には、購入品の品質保証、原価低減、かんばん適用率やTPトレー化率などのSCM指標の向上、部品口座数の減少などの目標を掲げている。

「通常は品質保証部門が担う購入品の品質保証機能を、資材部に持たせていることが大きな特徴です。開発の品質から部品選定、工程監査、品質解析、不良解析など一連の機能を資材部が保有しています。これはベンダーさんに品質改善の要求をする際、調達権限を持つ資材部が交渉した方が効果的であるという理由によるものです」と大畑は説明する。

4つめの柱は、間接業務革新の「はやぶさ運動」だ。「速さ」の追求、「やり方」の工夫、「やる気」の高揚、「部門間連携」全体最適、「サービス、サポート、スーパーバイズ」の頭文字を取って「はやぶさ」と名付けられ、行動指針として「現地・現物・現実」+「原理・原則」+「原価」の『6ゲン主義』を掲げている。

「他社でも同じだと思いますが、スタッフ系は改善が進みにくい部門です。たとえば改善の結果0.1時間空きました、0.5人分空きましたといっても、経営指標のプラス効果はみえにくく、個人の仕事が楽になりましたで終わりがちです。そうならないよう、固定費がどうなったのか、1人分の仕事を減らせたら直接部門へ人をまわすとか、最終的に経営指標にプラスの影響をもたらすところまでフォローしています」と大畑は説明する。

この取り組みについて丸山が補足する。
「間接から直接へ人を異動させるのは、実は大変なことです。間接部門の社員はものづくりの素人ですから、即戦力で技能職を担当させるのは難しい。そこで、ものづくり推進部という組織を立ち上げ、その中で間直転換の社員を中心に、ものをつくりながら人財育成を行えるようにしました。生産技術部門の設備開発部隊と協力しながら自社で生産設備を立ち上げて、今まで外注していたケープル類や印刷物、樹脂成形品などを内製するというのが、この組織の役割です。現在40名ほどの組織ですが、実際にサプライチェーンの内製化が進み、コスト削減など経営にプラスの効果が生まれています」 これは全員参加型の経営革新活動を体現する取り組みといえる。

NECアクセステクニカでは、ほかにも経営革新活動の一環として、月に2回、これまでの改善活動を役員に報告する「役員現場確認会」を設けるなど、一人ひとりのモチベーションを高める仕組みも取り入れている。

ここまで見てきたように4つの柱からなる経営革新活動「SIMPLE21」の主役は、各部門の社員一人ひとりである。一人ひとりが高いモチベーションを維持して自律的に働き、お互いが助け合い、大きな目標に向かって一丸となることが、勝ち続ける秘訣だとNECアクセステクニカは考えている。

技能士の育成が、ものづくりで生き残るカギ

「最大の課題は、いかに技能を継承していくかです。ラインの立ち上げをいろいろな部門で一緒に進める話をしましたが、それは生産準備を効率化するだけではなく、人財育成という一面もあります。私どもでは、ものづくりと人財育成を体系的に行うためにグローバルトレーニングセンター(GTC)を立ち上げました。

グローバルトレーニングセンター、背景:生産立上げを担える国内外のモノづくり人財の不足、GTC(生産準備、教育訓練、日常(変更)管理 の実践を通じたモノづくり人財の創出、量産後のフォロー、標準化/技能継承。以下、その概要図

GTC(グローバルトレーニングセンター)の機能

GTCでは、部門間連携で早期にラインを立ち上げる『生産準備』と、『教育訓練』を行う“ものづくり道場”、遠隔モニタを活用して海外拠点の変化点を管理する『日常管理』を通じて、実務を通じた人財の育成に取り組んでいます。こうした活動を進めたことにより、ラインを組める生産技術士が育ってきました。しかし、現場を臨機応変に管理できる「製造管理士」や、不具合を出さず、かつ不良を発見出来る感性を持つ「技能士」と呼べる人財は高齢化とともに徐々に人数が減っており、さらに力を入れて育成していかなければいけません」と丸山は課題を話す。

「国内のものづくりは減少傾向にありますが、我々はものづくりで生きていくしかないと覚悟を決めています。日本の製品は今も高品質だと世界で評価されていますが、その評価をこれからも維持しつづけることが我々の使命だと思っています。高品質なものづくりを続けるには、丸山がいったように技能者、製造管理者などをいかに育てるかが最大の課題です。
生産革新に磨きをかけると同時に、付加価値を高める経営革新も実践しなければならず、そこは生産技術力も含めたものづくり人財の存在が不可欠です。ボトムアップとトップダウン、両面で取り組まなければ成長できません。そこがものづくりで生き残るカギだと思っています」と大畑は今後の展望と課題を話してくれた。

ものづくりの戦場はグローバル化が進み、その傾向は今後も加速すると予想されている。しかし、NECアクセステクニカは、国内拠点を中心に、日本の技術力を結集した最先端のものづくりを突き詰めて「常在戦場」を勝ち抜く戦略を描いている。

(2014年4月掲載)

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