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  6. 第2回 挑み続けた生産革新の舞台裏に迫る<後編>
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NECものづくりコラム 匠の系譜 <第2回>

NECものづくりコラム 匠の系譜 <第2回>

「ものづくり共創プログラム」最初の一歩

「ものづくり共創プログラム」のリリースは2012年6月だが、その構想は数年前に遡る。渡邉と共に生産革新を推進してきた澤村 治道(現NECエナジーデバイス代表取締役社長)が、当時を振り返る。

「世の中ではトヨタ生産方式が称賛され、多くの企業がこぞって導入しました。しかし、実際にお客様の工場を訪問させていただくと、従来のやり方を革新できている企業は本当に少なくて、我々が苦労した頃の姿と同じような現場がたくさんありました。
そのような企業のお役に立てないかと考え、我々は壁にぶつかりながら、今も切磋琢磨しながらやっているので、皆様も一緒にやってみませんか、と持ちかけたのです。これが“共創”の最初の一歩でした。」

同時期に長野でも、ものづくりセミナーが開催されるなど、こうした活動は自然発生的に広がっていった。やがて、本部でもこれは日本の製造業の下支えをする大事な機会であり、地域のお客さまとの関係づくりに貢献できるとの認識が広がり、正式に「ものづくり共創プログラム」を立ち上げることが決定した。

お客様と共にNECグループも強くなる“共創”の追求

「ものづくり共創プログラム」が目指すのは、永続的にものづくりを改善し続けること。時代によって形は変われど、製造業は日本を下支えする存在であることに変わりはない。しかし、これからの製造業は、社会環境の変化に対応し、科学技術の最先端からものづくりまでワンパッケージでマネージできなければ生き残れない。その流れをきちんと捉えることは、すべての製造業に共通する悩みである。

「お返しという話がありましたが、このプログラムでは、お客様にも更に強くなっていただくことを通じて、我々自身のレベルも上げることを目指しています。まさに“共創”の追求です。このプログラムを通じて、日本の製造業を強くしたい、それがこの活動に携わる全員の思いです。」と澤村はプログラムの意義を語る。

NECものづくり行動指針 コスト・品質・デリバリにおける圧倒的な競争力を開発・生産・営業の全員参加でつくりこみ、グローバル市場に提供する。ものづくり イコール 顧客への価値創造プロセス。マーケティングからはじまり、商品企画、ハード開発,ソフト開発,デバイス開発、調達、生産、物流、販売、保守、アフターサービス、そして顧客へ。顧客視点ですべてのプロセスを連携し、NECクオリティを確立する。

NECのものづくりの基盤となる価値創造プロセス

「変えていいんだ」を現場に根付かせる匠の存在

「ものづくり共創プログラム」の特徴のひとつに匠を派遣する事業がある。長年にわたり、現場の改善、標準化など、ものづくりの革新・強化に取り組んできたNECの匠を現場に派遣し、業務プロセスやサプライチェーンの改革を支援するサービスである。渡邉は、この事業の意図を次のように話す。

「現場を変える習慣をお持ちでない会社に、社内の人たちだけで今までのやり方を変えましょうといってもなかなか変われるものではありません。そこに改革を実践してきた匠が入り、一緒に変えていくことで現場、現実が変わります。匠による大胆な変化を目の当たりにすると、現場の人は『変えていいんだ』と実感します。
今までも変えてはいけないと言われていないはずですが、変えられないのが現場の常です。だから、『変えていい』という感覚を掴むまで匠が支援することが大切です。
ただし、現場の人たちは同じ臭いを感じとるので、教科書を読んだだけの人はすぐ化けの皮がはがれてしまいます。現場を知り尽くしているという臭いを感じられる匠でないと、現場の人の心は動きません。」

単なるものづくりを超え、豊かな文化を育むものづくりへ

最後に、グローバル経済が進む現代のものづくりの展望を聞いた。新興市場では、商品の品質より価格が優先される傾向があり、一方、先進国はモノがあふれ付加価値のない商品は淘汰されてしまう傾向が強まっている。このような市場環境を前に「ものづくり共創プログラム」は、日本の製造業の強みをどのように引き出すことができるのだろうか。

「製品しか見ずにものづくりを進めてしまうと、どれだけ技術があっても生き残ることは難しいかもしれません。しかし、日本の製造業は、単に製品をつくってきただけではなく、ものづくりを通じて先進的な文化の形成に貢献してきたと思うのです。この経験を活かせば、新興市場へ単にモノを売るのではなく、その国の文化の形成や、生活を豊かにすることに貢献するものづくりができるのではないでしょうか。
しかし、文化の形成は、1企業ではできないので、多くの企業の力を結集しなければなりません。まさに、共創のものづくりが求められているのです。」と渡邉は、日本の製造業の未来に期待を抱く。

「ものづくり共創プログラム」は、目の前の課題解決だけではなく、多くの企業が切磋琢磨しながらものづくりを行い、そのことを通じて日本の製造業の新たな道を拓くと同時に、世界に貢献することを目指すプログラムである。

(2013年12月掲載)

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