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林エバンジェリストが語る 最新技術動向

林エバンジェリストの顔写真

エバンジェリストの林です。

今回は、「マイドット」という名称のNECオリジナル技術を取り上げてみます。

製造業におけるトレーサビリティ(いつ、だれが、どこの工場で作った物か、どういう経路を経て使用者に届いたのか?)における重要なポイントは、製品のシリアルナンバーの管理にあるでしょう。

通常では、製品毎(あるいは製品を構成するモジュール毎)に、シリアルナンバーやQRコードの刻印をしたり、シールを貼り付けたりといった処理になります。しかし、製品の大きさや構成によっては、シリアルナンバーの刻印やシールを貼り付けるスペースが無いので実現できないといった問題があります。

NECでは、以前より、「物体指紋」と呼ばれる技術を開発し、製品(あるいはモジュール)表面を写真撮影するだけで、個体識別を可能にするべく取り組んできています。しかし、この技術も、製品の素材によっては、特徴量の抽出が難しく(表面が均質で滑らかなものには不向き)利用できないといった問題もあります。

この問題を解決するために生まれたのが、「マイドット」と呼ばれる技術です。製品の表面に市販されているラメ入りのペンで1mm程度のドットを付け、これを撮影することにより、特徴量を増やし、個体管理につなげるという手法です。

今回は、この「マイドット」の基本的な概要と、その利用シーンについて紹介してみます。

 

第44回 マイドット

「マイドット」とは、NECオリジナルの技術で、製造業におけるトレーサビリティ(いつ、だれが、どこの工場で作った物か、どういう経路を経て使用者に届いたのか?)などに応用できる製品の個体識別技術です。

通常のトレーサビリティでは、製品毎(あるいは製品を構成するモジュール毎)に、シリアルナンバーやQRコードの刻印をしたり、シールを貼り付けたりといった処理を行うことになります。しかし、製品の大きさや構成によっては、シリアルナンバーの刻印やシールを貼り付けるスペースが無い等の理由で実現できないといった問題があります。

NECでは、以前より、「物体指紋」と呼ばれる技術を開発し、製品(あるいはモジュール)表面を写真撮影するだけで、個体識別ができるようになってきています。しかし、この技術も、製品の素材によっては、特徴量の抽出が難しい(表面が均質で滑らかなものには不向き)物も存在します。

この問題を解決するために生まれたのが、「マイドット」と呼ばれる技術です。製品の表面に市販されているラメ入りのペンで1mm程度のドットを付け、これを撮影することにより、特徴量を増やし、個体管理につなげるという手法です。

「マイドット」は、micro-size Identifier Dot on Thingsの略で、ランダムな粒子が作り出す大量の微細な模様から、照合に適した特徴点を絞り込み、高速かつ高精度な識別を実現するアルゴリズムとなります。このランダムな粒子を発生させるために、市販されている「ラメ入り」のペンを利用します。

ラメ入りのペンで製品またはモジュールなど個体識別管理したい部品毎の表面に1mm程度の点(ドット)を書き込みます。このドットの中に入り込むラメは非常に細かな粒子であり、そのラメの入り方もランダムとなるので、これを利用して個体識別を行うというアイデアです。

もちろん、このドットを磨いたり、削り取ったりといった作業を行うと、ラメの状態が変わってしますので、個体識別が不可能になってしまします。したがって、製品の表よりは裏側など、あまり利用者の手が触れない部分にドットを打つ必要があるでしょう。また、メンテナンスなどで個体識別が困難となってしまった場合は、現場で新たにドットを書き込み、写真撮影して登録するといった作業が必要になります。ただし、市販のペンと簡単なカメラだけで処理ができるので、コストの大幅な削減が期待できます。

「マイドット」ですが、トレーサビリティ以外でも、様々な利用シーンが考えられます。シリアルナンバーやQRコードを貼り付けるスペースがない超小型製品のトレーサビリティはもちろんのこと、企業での固定資産管理に利用したり、物品の持ち出し・貸し出しにおける低コスト・セキュアな物品管理システムに応用したりすることも可能でしょう。また、利用者が頻繁に変わる場所・設備における鍵や利用チケットの手軽な発行(一時的に利用する)やインターネット上のフリーマーケットなど電子商取引における、対象物(モノ)と伝票データの紐付けなどにも応用が可能でしょう。

「マイドット」は、まだまだ生まれたばかりの技術ですが、今後の利用シーンの多様化により、大きく花開く技術でしょう。

※「QRコード」は、株式会社デンソーウェーブの商標または登録商標です。


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