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林エバンジェリストが語る 最新技術動向

林エバンジェリストの顔写真

エバンジェリストの林です。

今回は、「RPA」を取り上げてみます。

「RPA(Robotic Process Automation)」は、ホワイトカラーの生産性向上のための仕組みとしてできたもので、事務の効率化を行うためのものです。工場や現場での生産性向上のためには、ロボットの導入やIoT(Internet of Things)などのデジタル化を進める手法が一般的ですが、事務職が行っている作業の効率化は実現が難しく、PCの導入によるデジタル化以外は、あまり手が付けられていませんでした。

近年の人工知能の発展の恩恵もあり、今まで手が付けられていなかった事務の効率化が実現できるようになってきました。また、国策としての「働き方改革」との相乗効果もあり、RPAツールと呼ばれるソフトウェアの導入も進んできています。

今回は、この「RPA」に焦点を当て、どのような用途に利用できるのか等のポイントを、ご紹介します。

第39回 RPA

RPARobotic Process Automation)」は、ホワイトカラーの生産性向上のための仕組みとしてできたもので、事務の効率化を行うためのものです。

ロボットを利用することによる業務の自動化への取り組みのことであり、「仮想知的労働者(Digital Labor)」といった名称でも呼ばれています。基本的に人工知能や、「機械学習」を用いて、主にホワイトカラー業務の生産性向上を目指した取り組みと言えるでしょう。

例えば、業務処理手順を操作画面上から登録しておくだけで、ソフトウェアはおろか、ブラウザやクラウドなどさまざまなアプリケーションを利用して自動処理することができるようになります。

工場や現場での生産性向上のためには、ロボットの導入やIoT(Internet of Things)などのデジタル化を進める手法が一般的ですが、事務職が行っている作業の効率化は実現が難しく、PCの導入によるデジタル化以外は、あまり手が付けられていませんでした。

もちろん「RPA」でのロボットは、工場で導入されるロボットのような、形のあるものではなく、ソフトウェアで実現されるロボットということになります。

近年の人工知能の発展の恩恵もあり、今まで手が付けられていなかった事務の効率化が実現できるようになってきました。また、国策としての「働き方改革」との相乗効果もあり、RPAツールと呼ばれるソフトウェアの導入も進んできています。

マイクロソフト社などのオフィスツールを利用して、処理を自動化させようとした場合、従来は「マクロ」と呼ばれる簡単なプログラミングを行って実現するのが一般的でした。しかし、「マクロ」を利用する場合、プログラミングの知識が必要となります。また、オフィスツール以外のアプリケーション(たとえば、自社で作られて業務システムや、ブラウザを利用するシステムなど)との連携においても限界がありました。

これらの限界を超えて処理できるのが「RPA」です。しかも、ノンプログラミングで利用できるといった点も強みとなります。基本的な処理の流れを、マウスやキーボードを利用して一度実行することにより、RPAツールがその動作を覚えて、繰り返し実行します。

実は、「RPA」という名称ができる以前の2007年ごろ、「Web2.0」と呼ばれる仕組みが叫ばれ始めた当時、「RPA」の前身と言えるツールがありました。「マッシュアップ」と呼ばれたツールで、たとえば、旅行の手配をかける場合に、交通手段、ホテルなど、それぞれのWebサイトを順番にアクセスし、予約を行うといった作業があります。Webサイトを変えるたびに、本人であるという情報(住所、氏名、ID、パスワード、クレジットカード番号といった情報)を繰り返し入力する必要があるのですが、マッシュアップツールを利用すれば、ノンプログラミングで必要な項目を自動で入力してくれるという、複数のWebサイトを連携できるツールでした。ただし、Webサイトのみでの適用という限界もありました。「RPA」ツールは、この「マッシュアップ」の進化版と言えるでしょう。

RPA」の得意領域は、定型作業(ある程度の手順が決まっている作業)です。例えば、FAXやメール、電話などで注文を受け付け、この注文データを社内システムに再入力するといった作業は、「RPA」を利用することにより、簡単に自動化できます。

RPA」を導入することによるメリットは、以下のようになっています。

一連の処理を「RPA」が自動で行うため、コスト、作業時間の削減、人間の作業によるミスの削減はもとより、コンプライアンスの改善にもつながります。自動で処理してくれることにより人間の介在が不要となるので、不正な処理を行うといったことが難しくなるからです。

もちろん、何でもかんでも「RPA」化すればよいという話ではありません。「RPA」の得意領域、苦手な領域を判断し、対象とする業務を「RPA」で行うのがベストか、アウトソーシングするべきか、ICTシステム化した方が良いのか等の選択をするべきでしょう。

業務を「RPA」化する場合、クラス1からクラス3までのレベル化が考えられます。クラス1は、もっとも単純な「RPA」化であり、「マクロ」の利用などによる指示された通りに動く単純な単純作業の定型業務を行うことができるレベルです。クラス2になると、指示を踏まえて自ら考えて動くレベルで、たとえば記述式アンケートの処理など、非構造化データの処理なども行えるようになるレベルです。一番上位のクラス3の場合は、自立型人工知能を利用した、「自然言語処理・ビッグデータ分析・機械学習」などを駆使し、大量のデータを学習して最適判断が必要な「個別最適化された業務」をこなすレベルとなります。

現在の一般的な「RPA」のレベルは、レベル12の間ぐらいと考えて良いでしょう。

RPA」の適用例を考えてみましょう。

アンケートの集計作業や、コールセンタでの応答処理などの比較的定型化されている業務に適用できる可能性があることが分かるでしょう。

NECでは、経理、財務部門での間接業務の効率化に「RPA」の適用実証実験を行っています。試行段階では人手による仕事量が従来比80%改善できたという実績が出ています。

また、「NEC Software Robot Solution」という新規ソリューションの販売も開始しました。

http://jpn.nec.com/press/201707/20170718_01.html

このように、「RPA」を導入することにより、事務職の効率化を進めることが可能であり、国策である「働き方改革」との相乗効果もあり、近年注目が集まっています。今後は、人工知能の技術をさらに取り入れることによる、「RPA」ツールの高機能化が進むことでしょう。「RPA」の将来に期待してください。


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