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林エバンジェリストが語る 最新技術動向

林エバンジェリストの顔写真

エバンジェリストの林です。

今回は、2020年に導入が予定されている次世代モバイル高速通信「5G」を取り上げてみます。

1980年代にはじまったアナログ方式の移動電話を第1世代として、約10年おきに世代交代が進み、高速・大容量化が進んできたモバイル通信システムは、現在第4世代「4G:LTE-Advanced」へと進化しています。第5世代「5G」への進化は、2020年の実用化を目指して進んでいます。

「5G」になると、今まで以上に高速・大容量化が進むばかりでなく、1基の基地局で同時にサポートできる端末数の増加や、遅延の最小化、消費電力(バッテリー)の削減などが実現される予定です。

今回は、この次世代モバイル高速通信である「5G」に焦点を当て、どのような技術が利用されており、どのような使い方ができるのか等のポイントをご紹介します。

第33回 5G

モバイル通信システムは、1980年代に始まったアナログ方式の移動電話を第1世代「1G」として、そこから約10年毎に世代交代が進んでいます。現在皆さんが利用している第4世代「4G」は、LTE-Advancedと呼ばれる方式で、前身であるLTE(Long Term Evolution)の進化版です。このモバイル通信サービス規格「4G LTE」は、厳密には「4G」ではなく、第4世代に盛り込まれる技術仕様の一部を実現した第3.9世代にあたります。ただし、2010年12月に国際電気通信連合(ITU)が第3.9世代を「4G」と呼称しても良いと取り決めたため、「4G LTE」と呼ばれています。

さて、一般的な無線通信技術の進化を見てみると次のようになっています。

サービスレンジ(無線電波の届く距離)別に、PAN(Personal Area Network)、LAN(Local Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)と別れており、進化と共に通信速度の高速化が行われていることが理解できるでしょう。今回の「5G」は、MANに位置付けられた無線通信です。

さて、より具体的に「5G」は、「4G」と比べてどのような違いがあるのでしょうか?国際電気通信連合やモバイル通信システムの国際標準化プロジェクト(3GPP)で世界的に合意されている「5G」通信システムの目標性能(要求条件)は、以下のようになっています。

「4G」に比べて1000倍以上の大容量化、同時接続端末数を今の100倍にするスケーラビリティの確保、「4G」に対してユーザ体感スループットは100倍以上、最大通信速度(理論値)は10Gbps以上という高速化、無線区間の遅延を1ミリ秒以下に抑える低遅延化、そしてコストや消費電力の抑制といった点が要求条件として策定されています。

例えば、スタジアムなどで多くの人が進行中の試合の解説をモバイル端末で同時に見るといったように、現在の「4G」では、実現が難しかったこともできるようになります。

このような仕様を実現するために、様々な技術が利用される予定です。NECでは、以下の4つの技術に着目しています。

①SDN/NFV(Software-Defined Networking/Network Function Virtualization)

②MEC(Mobile Edge Computing)

③Massive MIMO(Massive Multi Input Multi Output)

④C-RAN(Cloud Radio Access Network)

これらの技術をうまく利用することにより、「5G」での要求仕様を満たせる高速モバイル通信システムを実現しようと取り組んでいます。

エリクソン・ジャパンの発表データによると、「5G」のロードマップは以下のようになっています。

日本では、2020年をフェーズ1として商用デモを開始し、2年後の2022年にはフェーズ2として全国的に利用できるようになる予定です。

NTTドコモでは、2020年に向けて、今年から都内に「5G」の高速・大容量通信を試験的に導入する「トライアルサイト」を展開していく予定です。具体的には東京スカイツリー(東京都墨田区)の周辺エリアとお台場(東京都港区・江東区)エリアに試験的に「5G」エリアを構築し、パートナ企業と共に「5G」の活用方法を模索していくそうです。

NECでは、「5G」の基地局向けに28GHz帯超多素子アンテナシステムの開発を進めています。

このアンテナにより、全国への「5G」の基地局普及を早めることが可能になるでしょう。

2020年を目指して高速モバイル通信システム「5G」の開発が進み、より使いやすく便利なモバイルシステムが実現できれば、現在急激に進化している自動車を情報端末として捉える「コネクテッドカー」の通信技術や、IoTなどへの利用も進むことでしょう。


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