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NEC キッズ・テクノロジー・ワールド

なっとく!技術のヒミツ 電気をためる「蓄電池」が新しいエネルギーの使い方を実現させる!

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期待が集まる「新エネルギー」って?

2011年の震災しんさいをきっかけに、これまでと同じようなエネルギーの作り方、使い方を続けていくのはむずかしいことが明らかになった。何かの原因げんいんで発電が止まれば電力が足りなくなるし(だから今、節電に取り組んでいるわけだ)、今まで私たちの生活を支えてきた石油や石炭などのエネルギー資源しげんは、使い続けていれば、いつか地球からなくなってしまう。
そこで新しいエネルギーとして期待されているのが、自然エネルギーだ。これは、太陽光や風力、水力、地熱など、自然の力を利用したエネルギーのこと。いくら使ってもなくならない無限むげんのエネルギーなので「再生可能さいせいかのうエネルギー」ともばれている。
だけど、自然エネルギーに今すぐ全部変えればいい、というわけでもない。天気に左右されたり、一度に大量のエネルギーをつくることがむずかしかったり、いろいろな問題があるからだ。

エネルギーの新しい使い方って?

新しいエネルギーを使うなら、使い方も新しく変えていかなければならない。これまでのエネルギーと、太陽光や風力などで発電した自然エネルギーを組み合わせ、エネルギーを上手に使っていくことが大切だ。
自然エネルギーは、エコだし、限りがないからいいのはわかる。でも、もし太陽光で発電していたら、雨が降ったときや夜は発電できないのではないだろうか? 風力発電だって、風のない日は電気が使えなくなってしまわないのだろうか?
大丈夫。エネルギーはためておくことができるのだ。

「蓄電池」で「電気はためられない」の常識(じょうしき)が変わった

乾電池やボタン電池など、小さな電気エネルギーをためる技術なら、これまでもあった。でも、長い間、大きな電気エネルギーはためることができなかった。発電したら、そのときに使うしかなかったのだ。
これからは、“電気をためる『蓄電池』”の役割やくわりがとても重要になる。カンカン照りの日に太陽光発電でたくさん発電しても、夜間や次の日に使えなければあまり意味がないし、電気自動車も大量の電気をためる蓄電池がなければ走れないからだ。今までも蓄電池は携帯けいたい電話やパソコンにも使われてきたが、これからは、車や家、さらに、サービスステーションやビルでも使えるように、大容量の蓄電池の開発が進んでいる。

「秘密(ひみつ)の物質(ぶっしつ)X」(*)で、蓄電池の長寿化(ちょうじゅか)に成功!!

蓄電池は「二次電池」または「充電池」とも呼ばれる。充電することによって、くりかえし使うことができる電池のことだ。鉛電池なまりでんちとリチウムイオン電池がよく知られており、さらにリチウムイオン電池には、電池の正極の材料になる鉱物こうぶつがコバルトけいのものとマンガン系などがある。
コバルト系は小型化しやすいので、携帯電話やパソコンなどに使われてきた。一方、マンガン系は小型化しにくいが、安全性あんぜんせいが高いのが特長だ(電池はエネルギーの固まりだ。大容量化するほどにためられるエネルギーも大きくなるから、より高い安全性が必要になる)。NECは長い間、このマンガン系のリチウムイオン電池の研究開発を続けてきた。

NECのリチウムイオン蓄電池は、レトルトパックのような形をしている。電極をたくさん重ねられ、電気をより多く蓄えることができるからだ。

車や家にリチウムイオン電池を使う場合は、大型で安全なマンガン系の出番となる。が、寿命が短いという問題があった。乾電池のように簡単に取りかえられるものではないから、長持ちしないと話にならない。
そんなとき、NECの研究者が大発明をした。リチウムイオン電池の中の電解液でんかいえきに、秘密の物質Xを入れたことで、寿命を一気にのばすことに成功したのだ。
こうして、無事に問題を解決したNECのリチウムイオン電池。今では、電気自動車にも搭載とうさいされているし、すでに家庭用の蓄電池も登場している。

※当社が開発した、電池の構成要素こうせいようそである電解液に加える添加剤てんかざいについて、子ども向けに「秘密の物質X」と表現ひょうげんさせていただきました。

電極がたくさん重なって、ひとつの電池になっているんだね!

蓄電池を安心して使うためには?

エネルギーの固まりでもある大容量の“蓄電池”。もちろん安全に使えるように、設計にはとても気をつけているけど、蓄電池が正しく動いているか? おかしいところはないか? など、いざ身の回りに置こうとすると、気になることも多い。
でも大丈夫。NECならICT(コンピュータとネットワーク技術。よく聞く「IT」と、ほとんど同じような意味だ)の力を使うことで、24時間365日、遠く離れたサポートセンターから蓄電池を見守ったり、将来的しょうらいてきにはいつでも一番いい状態で動くように自動的にメンテナンスできるようになる。これなら、みんなの家に蓄電池が入っても、安心して使うことができる。

蓄電池を搭載した家庭用蓄電システム

蓄電池とICTの力で、生活はこう変わる!

電力消費量が一目でわかる「スマートハウス」

太陽光パネルや照明器具、家電、蓄電池などがネットワークでつながった家、それが「スマートハウス」だ。スマートハウスでは、太陽パネルで昼のあいだに発電した電気を蓄電池にためて夜に使ったり、余ったら電力会社に売ったりだってできる。
また、ICTの力で、どの時間にどの部屋で、どのぐらい電力を使ったかというデータや、その時までの電気料金も、インターネットなどでリアルタイムに確認することもできる。スマートハウスを支えるこのようなシステムは「HEMS(ヘムス)」(※)と呼ばれる。

※:HEMS(ヘムス)とは、Home Energy Management System(ホームエネルギー・マネジメントシステム)のこと。NECのHEMSは、家庭用蓄電システムともつながり、家を新築するときに取り付けるだけではなく、後から設置しやすいのも特長だ。

HEMS(ヘムス)画面

電気自動車は充電ステーションでエネルギー補給(ほきゅう)

走るときに二酸化炭素にさんかたんそ(CO2)を出さないエコな車、それが電気自動車だ。街には、ガソリンスタンドのように、あちこちに充電ステーションができるはずだ。レストランの駐車場ちゅうしゃじょうの充電ステーションで、食事中に充電などもできるようになる。

でも、電気自動車1台を満充電にするためには、家20〜30けん分もの電気をたった数10分で一気に使うから、充電中に地域の電力が不安定にならないようにしないといけない。そこで活躍するのが、蓄電池とICT。ガソリンスタンドにガソリンをためるタンクがあるのと同じように、充電ステーションにはエネルギーをためておくことができる大容量の蓄電池が設置されて、同時に何台もの電気自動車が電気を充電しても、その電力供給不足がおこらないよう、ICTでコントロールするというわけだ。

充電ステーションは、ネットワークでさまざまなサービスとつながっている。だから、電子マネーで充電料金を支払い、レストランのポイントカードにポイントをためることもできる。充電ステーションの点検てんけんも、ICTによって自動的にしてもらえる。

充電ステーションで充電する電気自動車

将来は街全体でエネルギーをかしこく使う時代に

もっと技術が発達したら、一つ一つの家だけでなく、街全体で蓄電池を使って、電気をかしこく使うことができるようになる。そのために、さらに安全で大容量の蓄電池の開発と、ICTを使ってみんなが便利に生活できるようになる方法を、日々研究しているのだ。君たちが大人になったころには、「スマートエネルギー」が当たり前になっているかもしれない。

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