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Innovators 100 Series Vol.07 石黒 新

超人気ロボットのプロデューサー

2014年2月26日

Vol.07 CHAPTER1 超人気ロボットのプロデューサー 石黒 新NEC ソリューションプラットフォーム統括本部 マネージャー: 石黒 新

相手の顔を見ながら「話す」、人の声の方へ「ふりむく」など、かわいい仕草で人と人、人と機械を結ぶコミュニケーションロボット「PaPeRo」。そんなPaPeRoの事業強化や活用領域拡大に、日々奮闘している石黒 新。ロボット開発におけるNECのこだわり、先進ロボットが生み出す新たな価値やサービス、さらなる可能性などを、熱く語ります。

まるで、家族と一緒にいるような気持ちに

―NECのPaPeRoはどんなロボットなのか、わかりやすく教えてください。

写真:PaPeRoPaPeRo petit (パペロ プティ)

石黒:工場などの産業用ロボット、家庭のお掃除ロボット、さらに玩具用ロボットなど、その目的や領域はさまざまです。そうした中で、NECが力を注いでいるのがコミュニケーションロボットの開発です。人と人をつなぐ、人と機械をつなぐ。その介在者としての役割を果たすのが、PaPeRoたちコミュニケーションロボットの役割です。

ここにいる「PaPeRo petit(パぺロ プティ)」は、身長が24cmで、体重が約1.3㎏です。この小さなボディの中には「見る」「聞く」「話す」という基本的な機能はもちろんのこと、コミュニケーションロボットとしてのこだわりである、NECの先進技術が随所に盛り込まれています。たとえば目の位置にあるカメラで相手の顔を認知するだけでなく、ボディのまん中にある熱センサーで人のいる方向を検知したり、熱センサー横の超音波センサーで相手との距離などの情報から、PaPeRo petit自身が判断します。 また、2つのマイクによって周りのノイズをカットしながら相手の声を聞き取ることができます。さらに、入力されたテキストデータを合成音声によって話したり、音声認識によって相手の言葉に返事をすることもできるんですよ。こうした機能によって、PaPeRoに近づくと、人のいる方に「ふりむく」、相手に顔を向けて「話す」、相手の話に「うなづく」といった、まるで家族や友達のようなコミュニケーションが生まれるのです。

―コミュニケーションロボットとしてのNECのこだわりとは、何ですか。

石黒NECが特に大切にしているのは、ロボットを通じたあたたかく、やさしいコミュニケーションです。ただ、メッセージや情報を伝えるだけなら、スマホやビデオ動画などでもできますが、PaPeRo petitは言葉とともに動きや仕草によって「気持ちまで伝える」、意志疎通をより「深める」といった、いままでの機器にない高い伝達力を追求しました。
もうひとつのポイントは、自然で容易なコミュニケーションです。スマホやPCなどを使うのが苦手なお年寄りや体の不自由な方などでも、人と人が伝え合うようなスムーズかつ快適なコミュニケーションを目指したことです。
デモや展示などで、PaPeRo petitに接した人たちからは、「ロボットが『ある』というより、いっしょに『いる』というような感じだね」という声をよく聞きます。そうした声をお聞きした時には、「PaPeRo petitの魅力は、それなんです」と、心からうれしくなりますね。

クラウドを頭脳にして、さらに成長・進化

―それ以外にも、PaPeRo petitの特長って、ありますか。

写真:石黒 新 氏

石黒:よく聞いてくれました。それは、WiFiネットワーク機能を活用したPaPeRo petitとクラウドの連携です。
この連携により、PaPeRo petitが持っているセンサーを使っていろいろな情報を収集したり、クラウドにあるアプリケーションを活用してPaPeRo petitをさまざまに制御したり、コントロールすることができるのです。クラウドを「頭脳」として利用することで、PaPeRo petitは制御の高度化や機能の強化など、さまざまに進化・成長することが可能です。
クラウドとの連携以外でも、NECのこだわりはまだまだあります。24cmという身長も、そのひとつです。家庭への導入を目的としたPaPeRo petitは、部屋のテーブルや棚などに置きやすいサイズとして、いろいろ検討した結果です。また、家庭で人と一緒に過ごすPaPeRo petitは、安全性にも非常にこだわっています。人と接触して事故につながらないように、あえて自律歩行機能を装備していないのも、安全性を重視したからです。

―NECのコミュニケーションロボットは、どのように進化してきたのでしょうか。

写真:PaPeRoPaPeRo petit(左)、PaPeRo R500(右)

石黒:NECにおけるコミュニケーションロボット開発のプロジェクトは、1997年からスタートしました。1999年には初代ロボットが生まれ、2001年には現在のロボットの原型となるPaPeRoが誕生したのです。PaPeRoという名前は、「Partner-type・Personal・Robot(パートナータイプ・パーソナル・ロボット)」の頭の文字を取って名づけました。
そして2009年にはテストマーケティングを目的にPaPeRo petit と比較すると大型タイプのPaPeRo R500が生まれました。自律歩行ができるこちらのPaPeRoは、法人向けのコミュニケーションロボットとして、新たな活用分野の開拓やサービスの創造のために、さまざまな企業や研究機関にレンタルされています。あっ、レンタルなんて言ったら怒るかな、PaPeRo的には、出向ですね(笑)。
そして、2013年、11月11日、11:00に新たに誕生したのが、この小さな家庭用のコミュニケーションロボットPaPeRo petitなのです。

―NECは、なぜロボット開発に力を入れているのでしょうか?

ロボットが求められる領域や市場が大きく拡がろうとしています。日本のロボット市場に対する経済産業省の発表では、2020年に2.9兆円、さらに2035年には9.7兆円という、大きな市場が予測されています。その領域はいままでのような産業系だけでなく、サービス分野などに拡がっていきます。国としてもロボット産業を日本の基幹産業のひとつとして成長させようと、現在ロボット産業育成に向けた取り組みを進めています。特にコミュニケーションロボットの分野では、日本が世界をリードしています。NECもさまざまな先進技術を活用したコミュニケーションロボット開発を通じて、日本の技術の成長戦略に貢献したいというのが、ひとつの理由です。

もうひとつの理由は、「人と地球にやさしい情報社会へ」というNECが掲げているスローガンにあります。先進のICTとネットワークが創造する新しい価値は、情報社会の高度化だけではありません。小さな子供や高齢者など、すべての人にとってやさしい社会づくりがとても重要です。いまNECでは、「人が生きる、豊かに生きる」というコンセプトで、社会ソリューションに大きな力を注いでいます。家族同士のあたたかなコミュニケーションをサポートしたり、介護や医療、流通などさまざまなサービスの現場で活躍したり、かわいいふるまいで世界中に笑顔を届けるなど、PaPeRo R500やPaPeRo petitを、真に人にやさしい情報社会づくりに役立てたいと考えているからです。

PaPeRoは、2つギネス認定を保持

―コミュニケーションロボット開発における、NECの技術的強みは何でしょうか。

写真:石黒 新 氏

石黒:NECは、いまから35年以上も前の1977年に、世界に先駆けて「C&C宣言The Integration of Computers & Commnications」を発表しています。その宣言の中にあるように、NECはコミュニケーションを非常に大切にしています。ICT技術やネットワーク技術など、NECならではの先進のアセットを凝縮して、より豊かなコミュニケーションのために生まれたのが、このロボットたちです。

さらにNECの大きな強みは、高度で先進のメディア処理技術や認証技術です。最初にお話しした音声認識技術のほか、世界最高の精度を誇る顔認証技術もあります。人を見分ける顔認証の技術は、大型のPaPeRo R500にはすでに装備されていますが、PaPeRo petitへの装備も現在検討中です。PaPeRo petitに顔認証技術が装備されたら、家族の顔を見分けながら、サッカーの試合のある次男に向かって、『今日は、ゴールを決めてね!』と励ましてくれるかも知れませんよ。

―PaPeRoを活用する場合、他にはどんな特長があるのでしょうか。

写真:PaPeRo

石黒:特にアピールしたいのが、クラウドと連携したプラットフォームの提供です。先ほども言いましたが、開発したアプリケーションによって、PaPeRoの機能やパフォーマンスが大きく拡がります。クラウドコンピューティングは、どんどん進化しています。PaPeRoもクラウドに接続することによって、介護に使いたい、教育に活かしたいなど、いろいろな用途や目的に合わせてアプリケーションを利用することができます。
近い将来、クラウド上にさまざまなアプリケーションが揃えば、まるでスマホに好きなアプリを選んでインストールするような気軽さで、エンドユーザが欲しいアプリケーションを自由に選んで自分の家のPaPeRoで活用できる。そんなわが家だけの、自分だけのPaPeRoと暮らすといったことも、夢ではないと思っています。

そこで、アプリケーション開発によるPaPeRoの楽しいパフォーマンスの実例をご紹介しましょうか。実は、驚くことにPaPeRo R500は2つのギネス認定を持っているんです。ひとつ目は、子供たちと楽しく遊びながら学べる世界初のベビーシッターロボットとしての認定です。そして2つ目は、赤外線の糖度センサーを使ってワインの味見を行う世界初のソムリエロボットとしての認定です。このことからもお分かりいただけるように、PaPeRoは実に多くの可能性を秘めているのです。

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