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Innovators 100 Series Vol.28 大塚 聡子

宇宙ロボット開発の進化を支え続ける宙(そら)のエンジニア

2016年2月24日

Vol.28 CHAPTER2 宇宙ロボット開発の進化を支え続ける宙(そら)のエンジニア 大塚 聡子NEC 宇宙システム事業部 プロジェクト推進部 エキスパートエンジニア:大塚 聡子

―宇宙ステーション業務から離れた、現在の大塚さんの主な仕事とは何ですか。

写真:大塚 聡子 氏

大塚:日本の宇宙ロボット技術の継承と新たな分野でのロボット活用のために、私が現在取り組んでいるのが、「スペースデブリの除去」です。スペースデブリとは、宇宙空間にある人工物体の中で、機能を喪失した衛星、関連部品、破片などを指します。

スペースデブリは、非常に小さなモノでも、稼働中の大切な衛星を破壊する危険があります。スペースデブリ同士が衝突すれば、さらに大量のスペースデブリが発生します。2020年から年間5個以上の大型スペースデブリ除去が必要とも言われています。衛星との衝突を避けるだけでなく、宇宙環境問題という観点からも、スペースデブリ除去は差し迫った世界共通の課題なのです。

―スペースデブリ除去に関する研究や取り組みについて、教えてください。

大塚:スペースデブリ除去にあたって、その処置には宇宙ロボット技術の活用も一つの手段として期待されます。私自身、ロボットアームで培った経験を新たな場で活かすべく、この取り組みに思いを持って取り組んでいるところです。NECとしては現在、どうやってスペースデブリを処置するかという調査研究に携わっています。スペースデブリ除去は、一企業や日本だけでは解決できない国際的な課題です。また現在は、スペースデブリ除去に対するグローバルな枠組みや国際的なルールがまだ整備されていない状況です。除去にかかる膨大なコストの問題もあります。

NECで企業としてスペースデブリ除去の技術的な研究を進めるとともに、現在私は慶応義塾大学大学院に在籍して、国際的な仕組みやルール作りなどの研究を並行して行っています。

―スペースデブリを実際に除去するには、どんな課題があるのでしょうか。

写真:大塚 聡子 氏

大塚:スペースデブリ除去については、現在さまざまな処置の方法が検討されています。その中で、衛星を使ってスペースデブリを除去することを考えると、

  • スペースデブリの運動状態を検知する
  • 除去衛星が自分の運動を制御しながらスペースデブリに近づく
  • 設計時に捕獲されることを想定していないスペースデブリを捕獲する
  • 安全なポイントにスペースデブリを正確に処置する

などといったクリアすべき課題がいろいろあります。

実際にスペースデブリにコンタクトして処置したという実績は、世界でもまだありません。こうした課題を克服しながら行うスペースデブリ除去は、まさに宇宙ロボット開発者としてチャレンジングな領域なのです。

宇宙事業による社会貢献と宇宙業界の活性化を目指して。

―NECの業務以外での、大塚さんの活動を教えてください。

大塚:一つは先程も言いましたが、スペースデブリ除去を含む安全な宇宙環境や持続的な宇宙開発について、大学院で研究しています。また、日本ロケット協会が行っている航空宇宙業界内の男女共同参画活動「宙女」(そらじょ)のボードメンバーとして、シンポジウム・ワークショップ開催などの活動を行っています。この活動は、業界で働く女性を中心に組織を越えたネットワークを作り、自分たちのキャリアを考えると共に、業界に新しい発想を持ち込み、航空宇宙分野全体を盛り上げていくことが主な目的です。

―宇宙事業における、今後の展望や社会貢献については、どう考えていますか。

大塚:宇宙ロボットを含め、これまで培ってきたさまざまな宇宙関連技術を、次の世代へ継承することが、これから先とても大切だと思っています。なぜなら、途切れさせない技術の継承の先に、進化があり、それがイノベーションにつながるからです。

宇宙技術は、宇宙の謎の解明に役立つとともに、社会や人々の暮らしをより便利に、より快適にするためにいまや欠かせない技術です。その利便性がスペースデブリによって損なわれる危険があります。宇宙の環境問題だけでなく、人々の暮らしの利便性を維持・発展するという社会貢献においても、宇宙の環境保全はとても重要です。

オフは、仕事を引きずらずスポーツ三昧。

―趣味やオフタイムの過ごし方について、聞かせてください。

大塚:オフタイムは、仕事を引きずらずに、テニスやバドミントン、乗馬、スキーなどを楽しんでいます。乗馬は、馬によって乗り心地が違うし、同じ馬でも日によって変わる。同じ状況が二度となく気持ちが集中できるところが好きですね。

―若い世代へ、何かアドバイスをお願いします。

大塚:宇宙の仕事だけに限らず、若い人たちにいつも言っていることがあります。自分の憧れている分野であっても、その職場にはいいモデルや悪いモデルなど、いろいろな先輩がいます。そうした中で、より多くの人を見て、そのいい部分を自分の中に吸収しながら、「先を見つめて続けていく」ことが大切だと思います。

写真:大塚 聡子 氏

(2016年2月24日)

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