ページの先頭です。
ここから本文です。
サイト内の現在位置を表示しています。
  1. ホーム
  2. NEC Information Square
  3. Innovators 100 Series
  4. Vol.16 データセンターの次世代プラットフォーム開発のまとめ役 茂垣 泰夫
ここから本文です。

Innovators 100 Series Vol.16 茂垣 泰夫

データセンターの次世代プラットフォーム開発のまとめ役

2014年9月29日

Vol.16 CHAPTER2 データセンターの次世代プラットフォーム開発のまとめ役 茂垣 泰夫NEC ITプラットフォーム事業部 第一サーバ統括部 マネージャー:茂垣 泰夫

―ファシリティにも画期的な冷却技術があるそうですが、どんなものですか。

写真:相変化冷却ユニット相変化冷却ユニット

茂垣:それは、NECの中央研究所が開発した「相変化冷却技術」で、これがこのプラットフォームの2つ目の大きな特長です。液体が気化する時に熱を奪うという原理を応用しています。分かりやすい例では、アルコールを肌に塗ると気化する時に熱を奪い、肌の表面温度が下がりますよね。この原理を応用することで、動力や電力を使わずに熱を奪う「相変化冷却ユニット」をNECは初めて製品化しました。

この冷却ユニットをラックの背面に設置することで、ラックで発生する熱の約50%を減らしてくれる、まさに画期的な技術です。クラウドサービスを提供するDC事業者の方々にとって、ファシリティにおける省電力化は重要な課題ですが、この「相変化冷却ユニット」によって、データセンターの空調電力を約30%削減することができます。

これは余談ですが、冷却ユニットを設置したラックの後ろを通ると、爽やかな風を感じるんです。私たちは、ラックの背面から吹き出してくるのは熱風が当たり前と思っているので、涼しい風を体感した時はちょっと感動ものでした(笑)。

―先進技術が実現したその他の製品的特長について、教えてください。

写真:Cloud Platform Suite データセンターパッケージCloud Platform Suite データセンターパッケージ

茂垣:システムのモジュール化も今回の製品開発の大きな特長です。サーバをはじめ、HDD、電源システム、空調システムなどをモジュール化して、ひとつのラックに収納できるようにしています。

「Micro Modular Server」はデータセンターでは標準的な42Uラック1台に700台以上ものサーバを搭載することができます。これにより設置スペースを従来の約1/4に削減できます。他にも低消費電力のAtomプロセッサをはじめとする省電力部品の採用により、消費電力も約1/4に低減しています。

また、スケールアウト型の製品として、できるだけ多くのサーバを搭載することを最優先しましたが、一方でお客さまによって基盤製品に対するニーズにも違いがあります。

そこで、さまざまなニーズにお応えするため、HDDモジュールやPCIカードも搭載できる拡張性の高い設計を行い、柔軟に対応できるようにしました。

―運用面では、どんなメリットがあるのでしょうか。

茂垣:「Micro Modular Server」は、40℃という環境でも安定稼働が可能です。
空調温度を下げ過ぎる必要がないため、データセンターで大きな課題となっているコスト削減にも貢献します。また、万一不具合が生じた場合でも稼働したままで、他の動作中のサーバに影響を与えることなくモジュール単位でサーバの交換が行えます。

加えて、ホスティング基盤を含めたクラウドサービスプラットフォームを、一つのパッケージとして提供するため、導入されるお客さまはSI作業などが不要となり、設計・構築期間が最大60%短縮という検証結果も出ています。

これまで経験のない、高密度化への挑戦。

―サーバ開発で、苦労したのはどんな点ですか。

写真:茂垣 泰夫 氏

茂垣:苦労したことは、大きく2つあります。ひとつは、高密度設計における苦労です。今回のサーバ開発は、私たちがこれまで経験したことのない高密度レベルへの挑戦でした。メモリの搭載枚数など求められる機能や条件をきちんと満たしながら、40台を超えるサーバを2Uの筐体に搭載する作業には、本当に苦労しました。

検討段階では、2Uの高さを変更せざるを得ないかもと、心が折れかけたこともありました。しかし、技術者たちがあきらめることなく、悩みながら必死に工夫してくれた結果、2Uのラックに収められるという目途が立ったのです。その時はみんなで喜びを分かち合いました。最終的には奥行き1mという標準的なラックに搭載できるコンパクト化を実現することができました。

苦労の2つ目は、冷却です。常識を越える高密度化を追求した結果、体積当たりの発熱量が非常に大きくなり、冷却の難しさという新たな課題を生んでしまったのです。

今回の「Micro Modular Server」は普通のサーバと異なり、筐体の全エリアにくまなくサーバが配置される構造になっています。そのためすべてのサーバを均等に冷やす必要があるのですが、それが非常に難しかったです。冷却用のファン選択や採用するファンの数の検討、振動の制御、冷却風が均一に流れるためのエアダクトの設計など、多くの工夫と努力でこの難問を乗り切りました。

―新しいプラットフォームについて、お客さまの反応や評価はいかがですか。

写真:茂垣 泰夫 氏

茂垣:今回私たちが開発したプラットフォームは、NECの神奈川データセンターで実際に稼働していて、その様子をたくさんのお客さまが見学にいらっしゃいます。46台ものサーバがひとつの筐体に収納された様子や、電力を使わずに熱を半分減らしてくれる相変化冷却技術を目のあたりにすると、みなさん目を丸くして驚かれますね。

フロアスペースの拡張や空調システムの大幅な変更もせずに、設置するサーバ台数を飛躍的に増やせるこの新開発のクラウドサービス基盤は、国内はもとより海外のお客さまの間でも大きな注目を集めています。引き合いや問い合わせも多く、確かな手応えを感じます。

NECでは、神奈川データセンターで実証している成果をもとに、このプラットフォームを「Cloud Platform Suiteデータセンターパッケージ」という製品として、クラウドサービスプロバイダやデータセンター事業者、さらにプライベートクラウドを構築している企業など、幅広いお客さまに提供していきます。

週末は野球やロードバイクで気分転換。

―クラウドサービス基盤やサーバの、今後の強化ポイントを教えてください。

茂垣:今回の「Cloud Platform Suiteデータセンターパッケージ」は、ホスティングサービス基盤としてのご提供ですが、今後はOpenStackに対応したIaaS基盤やビッグデータ活用に向けたHadoop基盤など、ラインナップ強化を図っていきます。

サーバの開発については、高密度設計や冷却・機構設計技術にさらに磨きをかけながら、新たに登場するプロセッサなどを利用して、これからもお客さまや業界のさまざまな方たちをアッと驚かせるようなサーバを生み出したいと思っています。

―茂垣さん個人として、仕事のやりがいやオフの過ごし方を教えてください。

写真:茂垣 泰夫 氏

茂垣:技術の追求とともに、マーケットのトレンドやお客さまのニーズなど取り入れながら自分たちが懸命につくり上げた製品が、お客さまの課題解決に役立ち、お客さまを笑顔にする。それが、いちばんのやりがいですね。

週末には、野球を楽しんでいます。勤務する府中事業所には愛好家たちでつくった野球チームが複数あり、月に1~2回チーム同士で対抗戦をやっています。仕事を離れて仲間たちとボールを無心で追うのはストレス発散になりますし、ゲームの後のビールの味も格別です。

野球がない週末は、ロードバイクで多摩川の河川敷のサイクリングロードを50km程度走るようにしています。ペダルを漕いでいると翌週の仕事の流れが自然に浮かんでくるなど、運動不足解消だけでなく頭の中の整理にも役立っています。

(2014年9月29日)

関連資料ダウンロード

会員登録(無料)が必要です。

インタビューへのご意見を聞かせてください。


このインタビューはいかがでしたか?


NEC Information Squareやこちらのインタビューに関する感想を寄せてください。


  • ここで書き込まれた内容に関しましては、返信は差し上げておりません。
  • いただいたコメントはプロモーション等で活用させていただく場合がありますので、あらかじめご了承願います。
ページ共通メニューここまで。

ページの先頭へ戻る