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Innovators 100 Series Vol.03 梅津 秀隆

LaVie Z軽量・薄型化の職人

2013年12月12日

Vol.03 CHAPTER2 LaVie Z軽量・薄型化の職人 梅津 秀隆

NECパーソナルコンピュータ株式会社 第一商品開発本部 設計技術部 主任: 梅津 秀隆

10分の1g、100分の1mmの壁に挑戦。

―LaVie Zの初代モデルをさらに進化させた、次世代モデルの
「軽量化」は、具体的にどんな工夫をしたのでしょうか?

梅津:世界最軽量モデルの次世代モデルの開発において商品企画から出された軽量化の目標は、初代モデルの875g以下であればいいということでした。しかし、我々からすれば、それ以上のことをやらなければならないという自負や意地がありました。私たち開発部門は初代モデルの完成後も、その実績をベースにしながら、さらなる軽量化のために何ができるかという改善点を引き続き研究してきています。そうした研究や技術を活かしながら次世代モデルでは、どこまでの成果が出せるかということをみんなで検討します。軽量化の追求には、部品や筐体づくりが非常に重要になってきますが、次世代LaVie Zの驚異的な軽さの裏には、各部分におけるほんのわずかな軽量化の数値の積み重ねがあるのです。ここで、今回おこなった軽量化への工夫をいくつかご紹介しましょう。

写真:上 筐体一体型のキーボード設計、下 内部ファン上:筐体一体型のキーボード設計
下:内部ファン

《LaVie Z次世代モデルの軽量化に対する主な工夫》
●キーボード周りのパームレストの厚さを初代の0.5mmから0.45mmに。
⇒約5g削減
●内部ファンの素材をアルミニウムからマグネシウムに変更。
⇒約2.1g削減
●基盤の電気部品、電源回路の薄型化や最適化を実現。
⇒約13g削減
●筐体一体型のキーボード設計で板厚を0.035mm薄型化。
⇒約5g削減
●バッテリを従来の188gから169.8gに軽量化。
⇒約18.2g削減
●ディスプレイは13インチクラスでは最薄の0.25mm厚ガラスを採用。20~30%の軽量化

こうしたことからもお分かりだと思いますが、筐体から部品、キーパーツにいたるまで、開発、設計、デザイン、資材など、それぞれの分野のプロたちが、自分たちができるすべてのことをやり抜きました。薄さなら100分の1㎜単位、重さなら10分の1g単位という、細部まで妥協を許さない徹底したこだわりによって、初代モデルに比べて約80gも軽くなった795gという数値が実現できたのです。

妥協しない「軽さ」と「堅牢性」の両立。

―「軽量化」を追求する上で、特に気をつけた点を教えてください。

写真:上 LaVie Z 新モデル 排気口検討図面、下 LaVie Z 新モデル 排気口上:LaVie Z 次世代モデル 排気口検討図面
下:LaVie Z 次世代モデル 排気口

梅津:冒頭でもお話ししましたが、それはやはり「堅牢性」の確保ですね。「軽量化」への挑戦というのは、強度との戦いでもあるのです。薄く、軽くした分、強度をいかに保持するかということが、重要になってきます。軽さ、薄さを追求するあまり、堅牢性などの品質が低下することは、NEC製品として絶対に許されません。今回の次世代モデル開発において強度補強のわかりやすい例をあげてみましょうか。次世代モデルの側面の排気口は三角形の空間が並んでいますが、もともとのデザイナーの設計ではこの形が平行四辺形だったのです。しかし、斜めのラインが並ぶ平行四辺形のままでは、強度アップを図るためのリブという部材が内側から垂直に立てられないという課題が生じました。そこで、垂直部分を活かす三角形にデザイン変更を行い、排気効率のバランスや見た目のシャープさを保ちながら強度も向上させています。また、今回薄型化を追求したLCD部分についてもNEC独自の工夫で強度アップを図ったほか、技術者のこだわりをカタチにするため筐体生産を国内で行うなど、軽さや薄さだけでなく堅牢性や信頼性においてもNECらしさを追求しています。

―タッチパネルモデルの開発で、工夫したポイントはなんでしょうか?
梅津
:タッチパネルを搭載すると、当然重くなるので、いかに軽くて薄いタッチパネルを採用するか、きめ細かな検討を行いました。軽さとともに、強度を高める方法として、今回NECではLCDとタッチパネルを接着させる、『ダイレクトボンディング』という新たな手法を採用していますが、これを13インチクラスの大画面で実現しているのは、ほとんど例がないと思います。また、新方式の採用により、従来とはまったく異なる筐体への組み込み方法なども生みだしています。特にタッチパネルモデルの開発では、軽さ、薄さ、強度などに加え、視認性や操作性といった点も気を配っていますね。こうしたさまざまな工夫を重ねた結果、タッチパネルモデルでも1kgを切った964gという軽さを実現しています。

―今回のLaVie Zの次世代モデル開発では、どんな苦労があったのでしょうか?
梅津
:世界最軽量モデルの開発では、やはり軽さとともに堅牢性の確保がいちばん大変でしたね。従来のやり方は、軽さと堅牢性の両方を同時に追求するのが普通ですが、今回の世界最軽量モデルではまず軽さの追求にプライオリティをおいて、あとから強度アップを工夫するというやり方で両立を図りました。タッチパネルモデルの開発では、タッチパネルの組み立て方式の設計に苦労しましまた。これも従来にはない組み立て方式なので、製造部門と時には意見を戦わせながら、いちばんいい方法を探りました。我々は小さなモバイルノートを開発していますが、部品ひとつひとつや組み立ての細部までこだわって「軽さ」と「堅牢性」を同時に追求する想いは、航空機やF1マシンづくりなどに通じている部分があると思います。

お客さまの喜びの声が、次の開発の力に。

―次世代モデル開発成功の理由やヒケツを教えてください。
梅津
:私自身は、2005年からPCの軽量化開発に取り組んできています。重量に関しては、この米沢事業場でいちばんウルサイ人間ではないでしょうか。部材の特性や成形、組み立てのノウハウなど、それまで蓄積してきた経験やナレッジがあるからこそ、次の軽量化への道筋が見えてきます。こうした実績を活かしながら、現状に満足しない前向きな研究や取り組みが、こうした成果につながったと思っています。新製品発表を終えたいま、「なぜ、初代モデルを凌ぐ軽さが実現できたんだ!!」「軽量化対策は初代でやりつくしたはずだったのでは?」などの驚きの声が、部品メーカーなど業界から数多く聞こえてきています。

―PC開発に対する今後の取り組みやビジョンとは、何でしょうか?
梅津
:もし、さらなる軽量化の要望があったらどうするか?我々開発者としては、もちろんチャレンジしますし、「やれる」といまから断言できますね。今後は、サイズの小型化などにも積極的に取り組んで行きたいと思っています。小型化のネックとなるようなすべての部品、素材の見直しやチェックを行い、さらに新しいテクノロジーなどを駆使しながら小型化を追求して、PCのさらなる軽さにつなげていきたいですね。何しろ、軽量化の鬼ですから(笑)。

―PC開発における梅津さんのやりがいや仕事の喜びを教えてください。

写真:梅津 秀隆 氏

梅津:軽量化を実現した評価として、「感動を与えてくれてありがとう」「NECってやるじゃん!」といった声を、お客さまからいただくことが、いちばんうれしいですね。まさに、技術者冥利につきるという感じです。ちょっとベタですが、お客さまの喜びの声が、私たち開発スタッフの喜びにつながります。お客さまからいただいた声は、モノづくりに携わる日本メーカーに対する声援でもあると思っています。そうした声が、新たな製品開発に向けた我々の意欲や力になるんです。これからもNECは、世の中やお客さまがワクワクするような製品をつくっていきますので、ぜひ楽しみにしていてください。(取材日:2013年11月18日)

(2013年12月12日)

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