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Innovators 100 Series Vol.03 梅津 秀隆

LaVie Z軽量・薄型化の職人

2013年12月12日

Vol.03 CHAPTER1 LaVie Z軽量・薄型化の職人 梅津 秀隆NECパーソナルコンピュータ株式会社 第一商品開発本部 設計技術部 主任: 梅津 秀隆

2013年秋、ついにモバイルノートで世界最軽量※の795gという驚異的な軽さを実現したNECのLaVie Z。その構造設計のプロとしていっさいの妥協を許さず、「軽量化」と「堅牢性」を追求する梅津 秀隆(うめつ ひでたか)。10分の1g、100分の1mmの壁に挑戦し、「日本メーカらしさ」にこだわり続ける技術者が、その意気込みや開発の努力を語ります。

  • 13.3型ワイド液晶搭載ノートPCとして。2013年9月1日現在、NECパーソナルコンピュータ調べ。

ノートPCがつくりたくて、NECに入社。

―今回のLaVie Zの次世代モデルの開発において、
梅津さんや所属する開発本部が果たした役割を、まず聞かせてください。

写真:米沢事業所風景米沢事業所風景

梅津:我々の米沢事業場は、いろいろなパソコンを開発生産していますが、製品ごとの特性に合わせて開発本部が果たす役割は違ってきます。今回のLaVie Zの新モデルのプロジェクトにおいて開発本部では、日程や生産委託先との調整を含め装置全体の取りまとめを行う商品開発部、構造や基盤に関わる設計技術部、またタッチパネルやキーボード、バッテリーなどを担当する技術戦略部と、主に3つの部門が関わっています。これらの部門同士はもちろんのこと、商品企画や資材部などとも密接な連携を図りながら、具体的な製品開発を進めていくのです。私は、設計技術部ではメカと呼ばれている構造設計を担当しています。
モバイルノートの開発では、多くのメーカーが「軽さ」や「薄さ」を追求していますが、この2つの要素をいかに進化させるかということが、私たち構造設計担当の最重要ミッションです。しかし、ただ「軽さ」と「薄さ」を追求すればいいというワケではありません。同時に「堅牢性」をどうやって実現するかという点も必須課題です。「軽さ・薄さ」と「堅牢性」。この相反する条件を妥協することなく、しかもバランスよく満たすことが求められます。他社がまだ手がけていない技術をいち早く駆使するなど、つねに研究と努力が欠かせません。今回私は、次世代のLaVie Zで世界最軽量モデルとタッチパネルモデルの2機種の構造設計を担当しましたが、お客さまの想像を超えた製品が完成したのも、日頃の研究と努力の積み重ねがあったからだと思っています。

―これまで梅津さんは、NECのPCづくりと、
どのように関わってきたのでしょうか?

写真:梅津 秀隆 氏

梅津:ひと言で言うと、入社以来構造設計ひと筋ですね(笑)。通っていた大学が米沢事業場の近くにあり、ここ米沢でNECがノートPCをつくっていることを知ったんです。父の仕事が「大工」だったこともあって、小さな頃からモノをつくる仕事に就きたいと思っていました。その後、学生アルバイトとしてNECで働くうちに日進月歩で進化するPCの魅力にすっかりハマってしまいまして、NECの入社試験を受けました。何がなんでもNECのPCづくりに関わりたくて、他の会社は一切受けませんでした。入社後は念願通り、ノートPC開発における構造設計を担当し、それ以来ずっとこの仕事を続けてきました。初期の国内モバイルPC、初めて1㎏を切ることに成功した「UltraLite」、そして現在のLaVie Zまで、コンシューマ向けやビジネス向けなど、PCの軽量化の歴史とともに歩んできたと言えるでしょう。
 日本におけるPCの開発生産には、海外の製造拠点へのシフトや他社への生産委託など、時代によってさまざまな変化がありました。ただ、そうした時代の流れに任せているだけでは、日本のPC製造技術がみんな海外へ流出してしまう。また、PCづくりにおける日本の技術の進歩が止まってしまう、といった、危機感を当時強く感じていました。そして海外メーカーなどではできない日本ならではのPCづくり、NECならではの価値創造を目指そうと考えた結果、「軽さ」や「薄さ」という答にたどり着いたのです。

初代LaVie Zが軽さで世の中に衝撃を。

―LaVie Zの初代モデル開発では、どのような思い出や苦労がありましたか?

写真:LaVie Z 初代モデルLaVie Z 初代モデル

梅津:12インチクラスの「UltraLite」の開発で、すでに1㎏を切っていた実績がありました。なので、LaVie Zの初代モデル開発で999gを切って欲しいと言われた時は、行けそうだという思いはありましたね。ですが、13インチクラスになると当然ハードルが上がります。開発に際しては、基盤やキーボード、バッテリなど各部門の担当者に「軽さ」に対するダメ出しを繰り返したりして、構造物全体における軽量化に頭を悩ませました。同時に「強度」をどう保つかという点にも力を注いでいます。従来の組み込みと異なる筐体一体型キーボード設計という方法で、従来に比べはるかに多い64本のネジを使ってピッチを狭くしながら固定することで強度を上げるなど、いままでにない工夫をいくつも盛り込みました。さまざまな試行錯誤の結果、900gを切ることに成功した試作機をPCづくりのプロたちに見せたところ、「それ、バッテリを入れ忘れているんじゃないか!?」という驚きの声が上がったほどでした。最終的には、当初の目標値である999gをはるかに下回る875gという軽量化を初代モデルでは達成しています。
一気に大幅な軽量化を図るのではなく、段階的に軽量化を更新していくというやり方もあるのではないか。そう思う人もいるかも知れませんが、我々技術者は、『その時持っている技術を出し切る』というのが当たり前なんです。力や技術を出し惜しみしないで、可能な限り軽さを追求するといった技術者たちの思いが、最終的に世界最軽量の875gという結果につながったと思っています。ただ、LaVie Zの次世代モデル開発で、もっと軽くして欲しいと言われた時には、さあどうしようと、正直ちょっぴり思いましたけど(笑)。

商品企画部の要望を越えるのが、技術者魂。

―LaVie Zの次世代モデルで、2機種同時開発を依頼された時の
気持ちはいかがでしたか?

写真:梅津 秀隆 氏

梅津:LaVie Zの次世代モデル開発は、ユーザ調査の結果を参考に、さらなる軽量化モデルとタッチパネルモデルの2機種の開発が決定しました。だからと言って、開発製造期間が伸びるわけでもないし、人的リソースが2倍に増えるわけでもありません。そこで、2機種のモデルで下のボディ部分の共通化を図り、上のLCD部分で2機種の開発設計を分けるなど、開発プロセスの効率化を徹底的に追求しました。私の専門領域は、堅牢性を維持しながら「軽量化」の追求です。初代の875gを切るという次世代モデルへの要望は、「軽量化」ひと筋の私に突き付けられた新たな、それもいままでにない厳しい挑戦状でした。わかりやすく例えると、体脂肪を落として徹底的に身体を絞り、さらに食事や水さえも我慢して減量したボクサーに、もっと体重を減らせと、いうようなものです。これまでPCの軽量化にずっとこだわり続けてきた私たちにとって、これは負けられない試合だったのです。

―軽量化への具体的な工夫や苦労は、後半でお聞きするとして、
次世代モデルの開発に成功した時の正直な気持ちを教えてください?

写真:LaVie Z次世代モデル 世界最軽量モデルLaVie Z次世代モデル
世界最軽量モデル
写真:LaVie Z次世代モデル タッチパネルモデルLaVie Z次世代モデル
タッチパネルモデル

梅津:「世界最軽量モデルの軽量化では、ついに、ここまでやってしまったぞ」というのが、正直な気持ちでした。同時に「この後は、いったいどうしたらいいんだ。マズイぞ」という思いも正直ありましたね(笑)。商品企画からの要望を大きく越えた軽量化を実現できたのは、やはり米沢事業場のスタッフの中に息づく技術者魂があるからだと思います。常々、「商品企画からの要件をそのまま実現するだけで満足なのか。開発部隊として、もっと高い次元を目指す意地はないのか」と、開発のトップから言われているんです。なので、そうしたマインドが我々ひとりひとりにしみついているんでしょうね。今回の軽量化追求にあたり、当初我々開発側で数値目標として上に報告したのが820gだったのですが、やはり言われましたね。「800gを目標にできないのか」って。そのハッパのおかげもあって、最終的には795gという数値が達成できました。

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