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スーパーコンピュータSX-9特集によせて

伊藤 行雄

近年のIT技術の発展に伴い、HPC (High Performance Computing) 技術の応用領域が大きく広がってきました。自然科学及び産業技術などで早くからスーパーコンピュータが利用されていた分野では、数値シミュレーション技術の高度化が進み更に応用範囲が拡大するとともに、計算機の性能に対する要求もますます高まっています。科学技術以外にも、金融・財務などのシミュレーション、Web上での情報検索、コンピュータ・グラフィックスや情報可視化などの幅広い分野でHPC技術の利用が拡大してきました。

NECは、1983年に世界で始めて1GFLOPSを達成したSX-2を発表して以来、高度なシミュレーションで求められる最高速クラスのスーパーコンピュータを常に提供してまいりました。SXシリーズに代表されるベクトル型スーパーコンピュータは、汎用CPUを多数搭載するスカラー型に比べると、その高い演算性能、及びそれに見合うデータを供給できる圧倒的なメモリ帯域を活用することで高い実効性能を発揮できるのが大きな特長です。また、消費電力・設置面積・冷却などの運用コストに関わる課題に対してもSXシリーズではその歴史を通じて常に最新のテクノロジを活用して取り組んできました。おかげさまで、SXシリーズは、世界中の多くのお客様にご好評をもって受け入れられ、1000台以上の販売実績をあげることができ、科学技術の発展や企業活動に寄与しています。

2007年10月に発表した最新鋭機種SX-9は、世界初の単一コア当たり100 GFLOPSを超える性能を実現するとともに、最大構成ではペタフロップスに迫る領域に達しています。本特集号では、SX-9の開発思想、先進ハードウェア技術、その性能を最大限に引き出す基本ソフトウェア、及びアプリーションの事例をご紹介します。ハードウェアについては、装置の概要とアーキテクチャ上の強化ポイントの概説に続き、要素技術(回路、実装、CAD、RAS、ディスク)についてご説明します。ソフトウェアに関しては、オペレーティング・システム、言語処理系、高速・高精度な数値計算ライブラリのご紹介をいたします。アプリーションの事例につきましては、弊社のSXシリーズを長らくお使いいただいている東北大学殿、ならびに(財)電力中央研究所殿から、最新の研究成果について論文を寄稿いただきました。ここに深く感謝いたします。

最後になりましたが、本特集号につきぜひご一読賜りますとともに、今後とも皆様方の変らぬご愛顧とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。