[社外発表] IoT時代を見据えた企業向けSDN戦略を強化 (2017/2/10)

NECは「企業向けSDN事業の強化」に関する広報発表を行いました。2月9日(木)に行った記者会見の概要を以下に掲載しますのでご覧ください。

【プレスリリース】
IoT時代を見据えた企業向けSDN戦略を強化

NEC スマートネットワーク事業部 事業部長 北風 二郎

記者会見の様子

発表概要

NECのSDNへの取り組み

NECは2011年、世界にさきがけて「OpenFlow」を実装したSDN対応製品を市場に送り出し、“アーリーアダプター”と呼ばれる最先端のイノベーションを追求されるお客さまを中心に採用いただく流れが広がりました。 2013年には「SDNのソリューション体系」を発表し、その後、SDNの利用価値向上を目指し、さまざまなスイッチベンダー様やセキュリティベンダー様との連携を進めてきました。

当初は、データセンタやオフィスLANから採用いただきましたが、2015年からWANへの適用が可能になりました。2016年には、無線LANデバイスへの対応も実現しています。

このように一歩一歩着実に、世の中の企業様へのSDN導入・普及を始めさせていただいており、今年度末には、昨年度比160%の売り上げ増を見込んでいます。売り上げは、前々年度から継続して力強い伸びを見せています。

これからのSDN市場

これまで、SDNを導入いただいたお客さまは、自社の運用要員がネットワークの構成変更や増設作業に対応しており、日々の運用に課題を抱えておられるお客さまや、ネットワークインフラが複雑になるにつれ、課題を抱えるようになったお客さまが中心でした。つまり、ネットワーク規模がある程度大きく複雑で、運用に手間をかけているお客さまが、SDNの導入によりネットワークを仮想化し、運用を楽にしたいという観点で導入されていたわけです。

「セキュリテイ対策」という観点では、ネットワークを細かく分断して被害を広げない構成にできるという点と、セキュリティベンダー様の提供するセキュリティセンサーや、次世代ファイアウォール等とSDNを連携させることで、不審な動きを検知しだい、ネットワークを遮断したり端末を切り離すことができるという点にご注目いただきました。人間の判断にゆだねていると、時間を要して手遅れになるという課題にSDNがマッチしたというわけです。

つまり、大きくまとめると「運用課題」と「セキュリティ課題」が2つの大きなキーファクターになっていました。

今後IoT時代を迎えると、SDNは中堅・中小企業さまのネットワークにも広がっていくと考えます。「運用課題」という観点では、それほど大変な手間はかかっていないかもしれません。しかし、ネットワークで起こっていることを把握し、何かあった時に迅速に対応できるようにしておきたいというお客さまは多いはずです。また、セキュリティに関しては、ネットワークの規模にかわらず、みなさま同じ課題を持っていらっしゃいます。

昨今は、ある意味“重厚長大”なSDNの仕組みではなく、もっと導入しやすい、簡易的なものが欲しいというご要望が増えてきました。そこで、より容易に導入でき、手軽な価格帯の、中堅・中小企業さま向けにある程度特化した製品をご用意していくべきだと判断したわけです。

また、「現場での利用価値」が非常に高まってきています。オフィスやデータセンタだけでなく、工場、店舗、公共施設の警備システムなどの中に、ネットワークがどんどん広がってきています。ここに、IoTに代表されるような、さまざまなデバイスがつながる時代になった時、SDNの価値が発揮されることにお客さまが気づかれたというわけです。

2014年頃は、お客さまにSDNの話をしても「価値がよくわからない」と言われることが少なくありませんでしたが、一昨年ごろから様相が劇的に変わってきました。「IoT」の出現により、工場などのネットワークをどう管理し、セキュリティを高めていかなければならないのかに、大きく注目が集まるようになったのです。

NECの企業向けSDN戦略

本日の発表のポイントは、下記2点です。

(1) SDNの導入をより容易にし、中堅・中小規模のお客さまに広げていく
(2) 現場での、SDNの利用価値を創出していく

具体的には、これまで提供してきたマネージドサービスのさらなる強化と、新たなエントリーモデルの提供による製品ラインアップ強化を図ります。また、中堅・中小規模のお客さまには、販売パートナーを通して新しいSDNサービスを提供していきたいと考えており、販売パートナーへの支援を強化していきます。

最後は、業種を超えた連携です。今後、ネットワーク業界の販売チャネルだけでなく、現場のさまざまなシステムを担当されている事業者様と連携・協業し、IoT時代に向けて、SDNを活用した新しい価値を創造していきたいと思います。

新マネージドWANサービスの概要

2017年の3月から提供開始を予定している「新マネージドWANサービス」では、これまで提供してきた「回線」「機器」「監視」「保守」といったWANサービスにSDNの領域を加え、拠点の移設や、リダンダンシーを組んでの経路変更や、トラフィック状態を見ながらの最適な経路変更なども可能になります。

また、「インターネットVPNをもっと使いたいが、マネジメントの課題が気になって踏み込めない」というお客さまに対しては、複雑な課題解決を、私たちが提供する新たなWANサービスの中で対応させていただくことができると考えています。

中堅・中小規模のお客様に向けた製品の新規リリース

コントローラーは、ソフトウェアとしてご提供可能で、5万円~という中堅・中小規模のお客さまにも導入いただきやすい価格帯を実現しています。

これは、機能をセキュリティ対策に特化し、シンプルに絞ることによって実現できたものです。

販売パートナー支援の強化

また、中堅・中小規模のお客さまに対するSDN提供を強化するため「SDNサポートセンター」を立ち上げ、NECの特約店など、販売店、販売パートナーに対する支援の強化を行います。

現場のシステムに強みを持つ企業と新たなビジネス機会を創出

今後、現場のシステムに強みを持つ企業様と、さまざまな共創をさせていただきたいと考えています。

ビル関連事業者様、プラント建設事業者様、造船事業者様、上下水道関連事業者様など、さまざまな業種の事業者様は、実は、自らが強い領域のシステムにICTを組み合わせ、エンドユーザにトータルなソリューションを提供するところに新たなビジネスチャンスの可能性を見い出そうとしています。

従来のネットワーク技術は専門性が高いため、このようなトータルソリューションは、これまでは難しい状況でした。そこでわれわれは、容易にネットワークを管理できるSDNの仕組みを提供し、事業者様がそれぞれの得意な領域で新たな価値を創造するお手伝いをしたいと考えています。

これにより、現場のシステムを納入している事業者様は、店舗システム+ネットワーク、工場システム+ネットワークなどをエンドユーザにワンストップで提供できるようになり、新たなビジネス機会を創出できると考えています。