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独立行政法人国立成育医療研究センター様

ライフサイエンス研究支援システムで臨床検体を匿名化、付随情報と紐付けて検体管理を効率化

検体に関する個人情報の保護と研究情報の管理効率向上を同時に実現

プロフィール

独立行政法人国立成育医療研究センター

  • 本社所在地:〒157-8535 東京都世田谷区大蔵2-10-1
  • 設立:2002年3月

概要

国立成育医療研究センターは、国立がん研究センターなどと並ぶ、ナショナルセンターのひとつ。ナショナルセンターとは、特定の疾患に対して先進的な医療を実施し、困難な病と闘う人々を救う新たな治療法の確立に向けて研究を行う施設であり、通常の病院とは違い、研究施設と病院が同じ敷地内に併設されているのが大きな特徴だ。研究成果を生かした最新の治療を病院で取り入れることができる、病院で生じた課題を研究室で解決できるなど、両者が同じ場所に存在する意義は大きい。

研究所では、病院の患者から得られた検体を使い、臨床研究を行っている。そこでは検体提供者の個人情報を保護すべく、検体を匿名化して管理する仕組みが導入されている。利用されているのは、NECのライフサイエンス研究支援システム「BIOPRISM(バイオプリズム)」だ。検体を匿名化できるだけではなく、検体の基本情報、研究成果など、検体に付随する情報を紐づけた状態で検体の在庫を管理できる、付随する情報をキーに検体を検索できるなど、研究現場での検体管理を大きく変化させるとともに、研究情報の安全な共有により、研究所と病院とのより密接な関係構築にも役立つと期待されている。

ライフサイエンス研究支援システム「BIOPRISM」の概要ライフサイエンス研究支援システム「BIOPRISM」の概要

Before(課題)⇒After(導入効果)

ライフサイエンス研究支援システム「BIOPRISM」導入にあたってのBefore/Afterライフサイエンス研究支援システム「BIOPRISM」導入にあたってのBefore/After

ソリューション選定のポイント

ソリューション選定の3つのポイントソリューション選定の3つのポイント

導入背景

藤本 純一郎氏独立行政法人国立成
育医療研究センター
臨床研究センター長
藤本 純一郎氏

国立成育医療研究センターが専門とするのは、その名前にもある通り成育医療の分野です。子供を健康に産み、育てるという母子総合医療の発展形であり、対象期間は妊娠前から15歳以上にわたります。ナショナルセンターの施設としての性質を一言で表すなら、臨床研究重視型と言えるでしょう。患者が闘病しているすぐそばに研究施設を設けることで患者の情報を得られやすくし、検査のために採取した検体を使ってすぐに分析ができることが最大の特徴です。細胞や遺伝子を使った治療など先端医療を実施する場合には、研究施設と病院の密接な連携が重要となるためです。

患者から採取した検体を使った研究において、昨今課題視されているのが、個人情報保護の問題です。検体提供者のプライバシーを保護するため、研究現場においても個人情報を保護するよう、各研究施設において体制づくりが進められています。臨床研究の現場では、2003年の厚生労働省による「臨床研究に関する倫理指針」の施行もあり、臨床研究に際しての個人情報の保護が以前から強く意識されていました。国立成育医療研究センターでも、すでに検体提供者を匿名化するソフトウェアを導入しており、これにより検体提供者のプライバシーは守られていました。しかし、複数の研究室から構成される同センターにおいて、匿名化された検体の管理は紙台帳で運用されており、検体の取り違いや情報漏えいの恐れ、研究室間での情報共有の不足などが懸念されていました。

導入ソリューション

検体の管理をより高度化すべく導入されたのが、NECのライフサイエンス研究支援システム「BIOPRISM」です。それまで利用していた匿名化製品で実現できていたのは、検体の匿名化と管理のためのラベル出力まででした。BIOPRISM導入後は、検体の匿名化とラベル出力、登録された検体の在庫管理と、検体に付随する情報の管理が可能になっています。これにより、検体の在庫管理は大幅に効率化され、検体に関連する情報を研究所内で共有することが可能になりました。

BIOPRISMには、今回導入した検体管理の機能だけではなく、電子カルテとのデータ連携や臨床情報や実験結果    の統計的解析、マイニング支援機能など、臨床研究を支える様々な機能が備わっています。国立成育医療研究センターにおいても、ゆくゆくは匿名化されたデータから統計的な分析を行えるように準備を進めており、まずはそのための基盤づくりから始めることになりました。このように必要な機能から順に導入し、段階的に拡張していけるというのも、BIOPRISMが選ばれた理由のひとつです。

導入効果

治療の履歴や過去に行われた検査の情報などの付随情報が紐づいて管理されているので、様々な条件を組み合わせて臨床研究に必要な検体をすぐに見つけ出すことができます。

通常、得られた検体のすべてを使って研究を行う訳ではなく、必要な量だけを検査に使用し、残りは凍結保存されます。そうしておくことで、将来、新たな解析方法が確立された場合に、別の角度からの分析を試みることができます。従来の仕組みは、こうした凍結検体は紙の台帳により管理されていましたが、BIOPRISM導入後は既に行われた検体の基本情報、研究成果などの付随情報とともに、検体の保管場所やバイオセーフティに関する情報を管理し、セキュリティやプライバシー保護を実現しています。

臨床研究においては、研究の対象とする検体の情報を電子化することで、研究の効率化が可能であり、検体提供者のプライバシーを保ちつつ研究者間の情報交換を活性化し、臨床研究の促進を促すものと期待できます。

今後の展望

同じ敷地内に設置されているとは言え、研究所と病院はそれぞれ違う職務を担い、それぞれの現場で努力を続けています。さらに2つの施設をより密接に結びつけることで、研究、治療双方で成果を実らせていくことが求められています。まずは検体管理の電子化が実現したことで、研究に関する情報交流が活発になりました。今後は、検体の解析に基づく実験データを統合化して、研究結果の再検証、統計解析との連携、センター内の横断的な研究促進に向けた基盤へ拡張することで、研究所と病院が密接に連携した新しい成果の創出を支援いたします。

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