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プロセス産業におけるトヨタ生産方式の適用事例紹介eセミナー(第2回)

7.プロセス型生産ラインでの改革パターン事例 3/3

Ⅲ. 装置産業型生産ラインの事例

(1)小ロット多回生産で毎日生産パターン

S工場は、川上に大容量の仕込みタンクを数十台並べ、川下に向かって配管が延び、さらに充填機からは日当たり10万食の冷菓が絶え間なく生産される、原料投入から最終工程まで一貫生産ラインが必要な、装置産業型ラインを抱えた現場であった。

S工場では、KPS導入前は8品目しか生産していなかったが、それでも日当たりの生産品目は全体の4割弱となる3品目であった。川上に大容量設備を備えた巨艦主義の名残が残る工場であり、製造工程の自由度が低く、改善のネタが容易に見つかる現場ではなかった。

現状の生産体制では、夏場の最盛期を除き、毎日お客様が必要とされている販売量以上の製品を、5日ないし10日かけて集中生産している。冷菓事業の特徴として、天候などの外部環境の急激な変化により、備蓄製品はあっという間に作り過ぎ在庫に変わる。そして、出荷されない冷菓製品は、高額な冷凍倉庫料を発生させ、出荷までの間、多くのキャッシュが流れ続けることになるのである。

この生産現場で全品種毎日生産のために、まず最初に取り組んだテーマは、小ロット多回生産への挑戦であった。

数十台ある大容量の仕込みタンクを、すぐに小型タンクに撤去交換出来るわけではない。そこで、研究所と連携し、仕込みロットサイズを20%、40%と順次低下させ、品質・設備性能・歩留まりへの影響など重要な改善課題に対応した。

図表が示すように、慎重に改善を進め歩留まり等の経済性も考慮し、現行タンク容量の50%まで小ロット対応が可能になった。KPS導入前に比べ日当たり生産量を、売りに近い生産量に近づけることが出来、その結果生産高に起因する変動在庫や安全在庫ともども減少させ、キャッシュフロー改善に大きく貢献したのである。

装置産業型生産ラインで半ば諦めていた、小ロット多回生産パターンが、研究所の協力の下、実現したのである。

(2)標準作業の見直しで毎日生産パターン

装置産業の生産現場であっても、作業者が介在する工程が存在することは少なくない。その作業者が介在する工程の改革が重要なポイントとなる。S工場でも、冷菓の仕上工程で擁している作業者の標準作業を見直し、省人化の検討を行った。

図表は、仕上工程の作業者AからGまで7人の標準作業分析をし、見える化したグラフである。分析の結果、各人の作業量にバラツキがあること分かった。そこで、IEの手法に則り、詳細に付加価値作業、付加価値を生まない作業、その中間作業に分類し、作業標準の再検討を行った。

Gの仕事をA,Bに、さらにFの仕事の一部をD,Eに割り振る目処を立て、そのための工程改善や標準作業書の改定を実施し、最終的にGの仕事を省人することが出来た。

(3)装置産業型生産ラインでの成果

1. 小ロット多回定量生産の実現

図表は、S工場の主力製品であるコーンタイプ商品のセカンドフレーバーである商品の製販バランスを示したものである。従来の生産方式では、主フレーバー優先の生産計画が組まれ、10日に1度程度の頻度でセカンドフレーバーの生産を行い、その大半を製品在庫として備蓄していた。

KPS導入前の4月時点と、導入後の6月以降の在庫線を比較すると、小ロット生産が定着した6月下旬以降は極めて小刻みに在庫量が変動していることが分かる。

2. 製品在庫の削減

小ロット多回生産の定着により、製品在庫量も激減し、4月と6月を比較すると、平均で約72%製品在庫が減少した。お客様が必要とされる量を、必要に合わせ平準化生産することにより、作り過ぎによる製品在庫が減ることが、この現場でも明らかになったのである。

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