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プロセス産業におけるトヨタ生産方式の適用事例紹介eセミナー(第2回)

5.プロセス型生産ラインでの改革パターン事例 1/3

以下の3種類の生産ライン毎での改革パターン事例を紹介するが、コンテンツボリュームの関係上、「多品種並行型生産ライン」のみ、細かなデータなども使いつつ、少し突っ込んだ紹介をする。

Ⅰ. 多品種並行型生産ライン

Ⅱ. 労働集約型生産ライン

Ⅲ. 装置産業型生産ライン

Ⅰ.多品種並行型生産ラインの事例

(1)混流生産で毎日生産パターン

舞台のT工場は、ガム・ソフトキャンディを生産する工場であり、以前は多くの製品を生産していたが、工場稼働率の向上や在庫削減・営業生産性の効率化を目指し、ガム10品目・ソフトキャンディ2品目の合計12品目まで絞り込んでいた。

しかし、それでも尚、KPS前の日当たり生産品目は、そのうちの30%にあたる4品目でしかなかった。お客様には、毎日12品目の商品を買っていただいているにも関わらず、工場は生産効率化の名の下に、実際の販売状況とはかけ離れた、1品目当たり3日に1度の「予測の生産」計画に基づいた大量生産を行い、製品を倉庫に積み上げていたのである

このような状況下、T工場が全品種毎日生産を旗印に、店頭での製品回転と出来るだけ同じ比率で、2フレバーのガムを同時並行(混流)生産するラインの改善を開始した。

まず、現状を調査し、問題は前工程の混合・成型工程で、現状の標準作業で切り替えると、25分残業しなければならないこと等が判明した。逆に言うと、切替時間の25分間が短縮できれば混流生産が可能となるのである。

2品種切替生産シミュレーション

  • R混合:Rフレーバーの混合、C混合:Cフレーバーの混合

そこで、この工程での標準作業時間を、ムリ・ムダ・ムラ作業排除の視点で徹底的に動作分析を行い、さらに切替治具や段取替えの手順の見直し作業を開始した。数十にわたる作業に対し、秒単位での改善を繰り返し、そしてそれを積上げ25分の短縮を達成したのである。

Fガム切替時間改善・・・25分短縮

(2)ライングルーピングで毎日生産パターン

次は、包装機を単体としてではなく、複数台をグループとしてとらえて省人化に繋げるとともに、複数台という特性を生かした多品種同時生産を実現した例を紹介する。

Fガムは、スタンプ成型した粒形状のガムで、イタリア製包装機で内包装・9粒集積・外包装し、一気に仕上げられる。作業者は一人1台持ちで、ガムの供給・包装材料の交換・包装後の製品検品・化粧箱詰までを作業範囲としていた。この包装機の2台持ち化を進めた事例である。

この包装機のケース当たり包装所要時間は675.0秒/ケースであった。
作業者の正味の作業時間並びに定期的な作業を測定するとケース当たり437.5秒/ケースであり、残りの237.5秒が手待ち時間として、作業者が包装機にあわせて作業していることになる。

作業負荷分析

このことから、作業者の一人包装機2台持ちを実現するためには、2台分の実作業時間と1ケース包装時間のサイクルタイムの差分200.0秒/ケース(=675.0-437.5×2)を短縮すればよいことが分かる。さらに1化粧箱当たりの作業時間では、ケースは化粧箱20入りであるため5.0秒(=200.0÷20)短縮すればよいことになる。こうして、改善数値目標が決定された。

作業改善の基本的な考え方としては、まずは個々の作業が本当に必要な作業であるか、必要以上の繰り返し作業がないか、サイクルタイムを圧迫していないか、などのムダを取り除くことが重要である。品質を重視するあまり手順にはないダブルチェックがなされていたり、手待ち時間を消化するために必要以上の製品検査をしていることがあるのだ

次に作業改善項目を抽出していく。現場での改善要望や操業保全係の持っている構想などをベースに、抽出した項目を改造などの投資金額を含めて、実行の容易さや期間で実行可否を判断し、順位を決めて実行に移す
その改善評価表を図表に示す。

改善評価表

このような改善の積み重ねにより、1化粧箱当たり5.0秒の短縮を実現したのである。

Fガム作業時間分析

(3)多品種並行型生産ラインでの成果

1. 定時・定量生産の実現


図表により、KPS導入前と導入後の生産現場の変化を比較する。数々の改善を積み重ね、毎日全品種定時・定量生産の基礎となる、タクト生産が出来るようになった。これにより、4月に見られた在庫のバラツキの山が激減していることが理解いただけると思う。

導入前の4月時点では、不定期に大量生産しているため、在庫が大きく変動している。5月よりまず、2品種同時生産を開始し、6月より他のラインにも本格導入した結果、在庫が一定となってきているのが分かる。

2. 製品在庫の削減

定時・定量によるタクト生産が軌道に乗ってくると、生産現場では店頭で売れている商品の、「売れ」のタクトに出来るだけ合わせた平準化生産をするので、モノづくり現場では今お客様が望まない製品は作らなくなる

図表より、KPS導入前の4月の在庫と、ほぼKPSが定着し始めた7月を比較すると、約50%削減できていることが分かる。実際、生産現場から余分な仕掛り在庫や備蓄商品がなくなったのである。

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